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カテゴリ:若トラ通信
掛布DCの暖かいまなざし 伊藤隼太選手が一軍昇格し、いきなりスタメンで起用されると今シーズン1号を含む2安打2打点と結果を出しました。伊藤選手の昇格が決まるちょっと前に、7月5日付のコラムで掛布DCが次のように語っているので紹介します。 以下原文のまま 交流戦期間中に緒方、田上、柴田、荒木の若手野手に一軍から声がかかりましたが、狩野、森田ら、ぜひとも試してほしい選手がまだまだいます。そして、最も一軍出場に飢え、昇格の時期を待っているのが、3年目の伊藤隼太です。 私が昨秋に今のポジションを引き受けた時、隼太の育成は球団から課せられた重要任務の一つでした。生え抜きのスター候補生として慶応大学から11年のドラフト1位で入団した選手です。確かに野球に対する取り組み方、考え方などに接すると、将来の幹部候補生として球団が期待するのも当然です。阪神が生え抜きの選手で勝つというテーマを掲げるなら、彼がスタメンで活躍するチームにならないといけないでしょう。 過去2年は一軍に定着することができず、今季はまだ一軍出場なしです。出場選手登録に関してはチーム事情もあることですし、私も口を挟む立場でないことは承知しています。隼太自身の状態だけを考えればある程度の形ができており、あとは一軍で結果を出すか出さないかだけです。相当悔しい思いをしているはずですが、プロ野球の世界ではいくらでもある話です。 私は一軍から声がかかる時、隼太自身の調子とタイミングが合うことを願っています。選手にも長いシーズンで調子の波があり、旬の時期があるのです。旬を長くするには、モチベーションを保つことが大切です。緊張の糸が切れ、プレーの質が落ちると、もう一度立て直すのには相当な時間がかかってしまいます。 実際に隼太も、6月に入ってからメンタル的な危険信号がともった瞬間もありました。リフレッシュの意味合いでスタメンからも外して代打で起用されましたが、結果を残せませんでした。彼の様子は、開幕から張り詰めていた糸が切れかけの状況でした。私は「代打を出された打者の気持ちをくみ取りなさい」と伝えました。隼太はその試合で3安打を放っていた育成選手の原口の代打だったのです。平田二軍監督が絶好調の打者の打席を奪ったのは、隼太への配慮です。もう一度、自分を見つめ直すきっかけとなったはずで、彼自身の今後の野球人生を考えても、いい経験になったのではないでしょうか。 以上 ドラフト1位ということ自体大きなプレッシャーで、なおかつ入団後2年間は指導者にも恵まれなかったのかもしれません。ミスタータイガースのDC就任は伊藤選手にとっても大きな転機かもしれないし、そうしなくてはならないと思います。今日は別の記事で安藤統夫さんも「開幕当時とは別物になっている」と褒めていました。 ここまで3か月、黙々とファームで培ったものを開花させるときです。首脳陣は出すなら出す、コロコロ変えずに、この選手を見てやってほしいと思います。いずれ、レフト緒方、センター大和、ライト隼太というような布陣になってくれることを想像しながら声援を送りたいと思います。 頑張れ隼太! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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