気象病
最近だいぶ暖かくなってきましたね
今日は天候と体について書いていきます。
なぜ天候が悪い時に頭痛や古傷が傷んだりするか?
人の体の中には外部環境が変わっても内部環境を一定に維持しようとする機能が備わっています。
そのため、体は気温、気圧、湿度などの変化のたびに内部環境を保とうと頑張っています。
最近は、エアコンなどの冷暖房器具が発達したことで、自然環境に対する調整能力が低下している人が増えてきています。
気象病といわれる病気にはどんなものがあるか?
古傷の痛み、頭痛、関節リウマチ、神経痛、狭心症、血栓、尿路結石、気管支喘息、心筋梗塞、脳出血、
感冒、胆石、急性虫垂炎などを挙げることができます。
次に気象病がどのように発症するかを考えてみましょう。
気象病発症のメカニズムにはさまざまな説がありますが、一般的には3つの原因が考えられています。
その第一は、前線や低気圧の接近による気圧の急激な低下です。
気圧が低下すると、体内で炎症物質ヒスタミンが発生します。炎症反応を持つこのヒスタミンが痛みの原因となってしまうのです。
また、気圧の低下は体内の水分の循環をさまたげ、体内に水分が貯まって組織にむくみが生じます。このむくみがさまざまな病気を引き起こすのです。
たとえばむくんで膨張した体の組織に神経がふれると、神経が圧迫され、神経痛の原因となります。一方、慢性の気管支喘息を持つ人は、気道がむくんで空気が通りにくくなってしまい、呼吸に支障をきたしたり、痰が増えたりします。また、気圧が低下すると手足の血行が悪くなる一方、脳の血流は増えてズキンズキンという頭痛を招くこともあります。
気象病の二つ目の原因は、
気象の変化が自律神経に及ぼす影響です。
たとえば気温が急激に変化すると、副交感神経や交感神経が活性化することでこれらの神経が敏感になり自律神経のバランスがくずれてしまい、頭痛がしたり古傷が痛んだりするのです。
気象病の三番目の原因は、
体や心が急激な気象の変化をストレスと受け取ってしまうことによるものです。
体が気象の変化をストレスと受け取った場合、脳下垂体が反応してホルモン分泌に異常をきたし、体調が狂ってしまいます。
一方、感受性の強い人が気象変化による気温や湿度の変化にくわえて、周囲の景色、音、臭いなどの変化を心理的ストレスと受け取った場合は、精神的に不安定になって、うつなどのさまざまな精神症状を発症してしまいます。
気象痛を防ぐ方法
気象病の発症を避けるには、予防が一番です。気圧の変化を原因とするむくみへの対策が第一。体内での水分の滞留によるむくみを防ぐために、水分や塩分の摂り過ぎに注意して下さい。更に、血行をよくして水分の循環を改善する為に、ストレッチやマッサージも効果的です。
しかし、なにより気象病の予防には、気象の変化に負けない体作りをすることが大切です。日頃から規則正しい生活を心掛け、十分な睡眠と正しい食生活、適度な運動を行い、強い体をつくりましょう。