YouTubeとかでさ、
渋谷のね、スクランブル交差点のLive映像見られるんですよ。

リアルタイムのスクランブル交差点の映像を見ることが出来る。



別にただの交差点なんで、
エンターテイメント性は皆無なんですけど、

たまに見ちゃう。



低めの神の視点が面白いのか、
覗き見の罪悪感を抱かない程度の距離感に安心するのか、
単純に物珍しいのか。


いろんな要素があるだろうけど、
何となく、
何の事件も起きないスクランブル交差点を見ている時がある。






別に、面白かないんだ。

個人が特定出来る程近くないし、
何やってるかも判断出来ない。

遠目に、人が歩いているのを見ることが出来るだけ。


それだけ。

かなりつまんない動画。







なのに、

深夜1時とかでも、
数百人が視聴してたりする。


私以外にも、見てる人が結構いる。


物語が展開していくわけでもない、
ただの交差点を見てる人が200人以上はいる。

もう、終電も終わったような時刻の、
つまらない交差点を見てる人たちがかなりたくさんいる。



意外と、
人気中継なのかもしれない。








まぁ、見ててもね、
学びとかがあるわけじゃないんですよ。

何か、感動するものがあるわけでもない。


歩いてるだけなんだから。
それだけなんだから。


10分も見てられない人の方が多い気がする。

人にオススメするタイプの動画じゃない。







ただ、これ見てて、1つ気付いたことがあるとすれば、

それは、













人間って、すれ違うのがすげぇ上手ってこと。




これはね、思う。

すげぇ上手。


大軍同士がぶつかるような交差点なんですけど、
実際にぶつかってる人、いないんですよね。


弾幕ゲーくらい隙間なく人と人がすれ違うのに、
全然ぶつからない。

みんな、スルスルと縫うようなすれ違う。



スクランブル交差点で、押し戻されてる人とか、
人ごみの上に出ちゃう人とかいませんからね。


確実にすれ違えてる。

すごい。


コミュニケーション取ってる感じもないのに。






中世の戦争映画とかでさ、
槍持った兵士の大軍同士がさ、

物凄い勢いで走ってぶつかるようなシーンあるけど、


あれも、
まぁ、うまくやればスルスルっとすれ違えたんじゃないかな。


ウォー!って突撃してくる敵兵の横を、
「すいませっ。」って小声で言いながら、スルッとすり抜けられそう。


渋谷で育ったタイプの兵士なら、
スルスルっと大将のとこまですり抜けられるんじゃないかな。















深夜のスクランブル交差点を見ながら、
そんなことを考えている。



そしてその後、
「何やってんだろ。」
って高確率で思う。


そういう、週末の夜がある。



あるんだ。















何も起きないのがいいのかな。

何も起きない動画。


しいていうなら、
そこが面白さなのかもしれない。









後、
私も結構、すれ違うのは得意だぞ、とか思う。

交差点は、何度も歩いてるし。




300人のスパルタ兵が突撃してきても、
軽く会釈しながらすり抜けられる気がする。




そのまま敵将のとこまで行って、



そこもスルーして家に帰る。












そんで、家に帰って、


渋谷のスクランブル交差点のライブ映像見るんだ。

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