今日のメニューは…
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* シチュの感想
≪シチュCD感想の注意事項≫
ネタばれが嫌い、困るという方、こういうのに興味が無い方はスキップすることをお勧めします。
――――μ―――μ――――
仕事中に(オイオイ)、どんな風に感想を書こうかな…と考えていた時に、ふと思ったのが、良い作品というのは心が揺さぶられるだけじゃない、と。
作中の『わたし』とどれだけ一体化できるのかってのもあるけれど、それよりも聞いている『私』が『彼』のことをどれだけ好きになれるか…惚れることができるかってのが大きなウエイトを占めているかもしれない。
どんなに鬼畜なことをされても、そこに相手の愛を感じることができるのか。
例えば、私の好みの声の人がキャスティングされてたとしても、『彼』のわたしに対する愛情を感じることができなければ、『良い作品だった』とは言えない。
音の作り込みなどで『良い流れ』を作ったとしても、それは『上手い作りの作品だった』というだけで、≪心が震える作品≫ではない。
相手からの愛を感じる。
自分も相手に惚れる。
これが『有る』か『無い』かで、『良い作品』かどうかが決まるんじゃないかな、と。
そして、これは私の書き癖のようなものなんですが。
『わたし』と『私』の一体化が強くなればなるほど『わたし』目線での文章になります。
もちろん、限られた情報の中でということなので、ライターさんの意図とは違う場合もあるだろうと思います。
作品の中に入り込んでほんのひと時、物語の中で『生きた私』が感じたこと、ということですね。
――――μ―――μ――――
体イク教師
CV:深川緑さん
Duskさん(サークル)のダウンロード販売限定作品です。
監禁婚シリーズのスピンオフといった感じ。
今回、『明日は声が枯れてしまってるかもしれない…』
と、思うほど喘がせていただきました。////
(大丈夫でしたけどね)
時間も1時間48分ほどとたっぷり。
とても濃密な時間でした。
凍時の息子・光が通う山那学園の体育教師をしている山那誠が今回の『彼』になります。
年齢は27歳。
学園名と同じ名字ということでお気付きとは思いますが、彼の祖父がこの学園の理事長。
ゆくゆくは誠が後を継ぐことになるんでしょうね。(きっと)
そして、今作の『わたし』はこの学園に転校して来て2ヶ月が経ったところ。
両親が事故で亡くなったため、親戚に引き取られ、この学園に転入しました。
名家の子女が通う学園に転入したということは、伯父さんの家というのはそこそこ財力があるってことですね。
『わたし』は両親を亡くした悲しみを引き摺ってはいるものの、生活には困らない環境にいる。
けれど…
「…帰りたくないな」
伯父さんの家に馴染めない。
部屋は与えられているし、何不自由ない生活ができるけれど…。
ここは自分の居場所ではない、という気持ちが付きまとう。
ある日の放課後。
1人教室に残っていた。
きっとわたしが戸惑っているように、伯父さんたちも戸惑っているのかもしれない。
でも、だからといって、どうすればいいのかも分からない。
無条件に自分を愛してくれた両親はもういない。
現状を受け入れなくてはいけないことも分かってる。
それでも、愛を与えてくれる存在を失うということは、こんなにも心を弱くするのか…。
心が…冷えていく―――。
そこへ現れたのは担任の山那先生。
そんなに悩んでる表情だったのかな。
『話すだけでも気が楽になるかもしれないぞ?』
山那先生はみんなからも慕われている。
運動が苦手なわたしだけど、身体を動かす楽しさを教えてもらった。
優しくてカッコ良くて…「ホントに良い先生」
『誰にも話したことがない』
先生はわたしと同じような境遇だった。
幼いころに事故で両親が亡くなり、祖父である山那理事長に引き取られた。
結婚に反対された両親は駆け落ちをし、山那の家とは縁が切れた状態だったのだと。
1人生き残った先生は祖父の言う通り教師になる道へ進み、厳しい祖母と円滑に過ごすために『笑顔』という表向きの顔を手に入れた。
『オマエは特別だから』
何の目的もなく教師になった先生にとって、初めて教師になって良かったと思えたのが、わたしが言ったひと言。
運動音痴のわたしが苦手で嫌いと思っていたスポーツを『楽しい』と思えるように導いてくれたのは山那先生だったから。
『もうそろそろ帰りな』
「まだ帰りたくない」
バスケの個人指導をしてもらい、そのお礼に体育倉庫の片付けを手伝うことになった。
棚の上のものがバランスを崩し…落ちてくる!
『危ない!』
先生が庇ってくれたおかげで怪我はなかった。
けど…
(今、はずみで唇が触れた…)
わたしに覆い被さるような体勢と至近距離にドキドキして顔が赤くなる。
『そんな顔をしたら、歯止めが効かなくなる』
え?っと思う間もなく―――――キス。
さあ、始まりましたよ。(笑)
ここから怒涛のエッチラッシュです。
深川緑さんのリップ音がさく裂です。
リップ音が好みなのはもちろんなんだけど、息の混ぜ込み方がドストライクなんですよね~。
リップ音に息を混ぜ込むのも、台詞に息を混ぜ込むのも。
息遣いに『ん』などの音を入れるところも。
さて、この山那先生ですが。
『わたし』のことを特別だと、『運命の人』だと認識したところで、水泳の授業の隙を狙ってわたしの下着を盗んでます。
(本人曰く『借りた』と)
『キスさせてくれたら、何もしない』
と言いつつ、あちこち触りまくる。
抵抗すると、おとなしくしてないと犯すと言う。
ところが、抵抗をしなかったら止めてくれるのかというと、そんなことはなく…。
力では敵うわけがないし、まるで追い詰められた獲物のような状態。
作中の『わたし』は嫌がっているけれど、聞いている『私』はすでにリップ音でメロメロの状態。
当然のように画像を撮られて、『ばら撒かれたくなければ言うことを聞くこと』と一方的に約束させられる。
逃げても逃げても追い詰められる。
そんなある日の放課後。
先生が雨の中、立ちすくんでいるのを見た。
わたしがいることに気がついていない。
そのまま、そっと帰ってしまえば良い。
それなのに……思わず声をかけてしまった。
先生が泣いているように見えたから―――。
先生が雨の中に消えてしまいそうだったから―――。
『早く帰れ』
先生の魔の手から逃れるチャンスなんだから、そのまま放って帰れば良い―――分かってるのに。
幼い頃の事故。
お人好しの父が連帯保証人になっていたため借金取りから逃げるために夜逃げしようとしたあの日。
スピードの出し過ぎで曲がり切れずに崖から落ちた。
雨の中、助けを待った。
一晩中…。
白くなっていく両親。
冷たい雨で身体が冷える。
1人助け出されても…疎遠になっていた祖父母に引き取られても…心は冷えたまま。
そんな冷えた心に暖かい火を灯したのは…わたし。
『愛してる』
必死でわたしを繋ぎとめようと身体を繋いでくる。
『愛してる』
何度も何度も繰り返される言葉。
『結婚しよう』
どうすればいいのか、分からない。
自分の心も分からない。
ただ、二度と与えてもらえないと思っていた『愛』が目の前にある。
でも、それを手にしていいのかどうかは…分からない。
この作品中に光と一真もちょこっと出演してます。
一真はわたしの憧れの人として。
光は山那先生が要注意人物と見抜いていて、わたしに忠告してくれたりする。
この時は何の事だか分からなかったけど。
そして、先生の語りの中で凍時も出てきます。
なんでも、理事長と凍時は親密だということで。
凍時が来た時に、理事長の体調が悪く、代わりに誠が凍時に会ったのだとか。
その時に、『どうしたら好きな人と結ばれるのか』と問いかけた。
『孕ませればいい』
さすが凍時。
ぶれません。(笑)
(だから、凍時に相談しちゃダメだって)笑
思うに…
わたしは、先生のことを好きになってる。
でも、「好き」って言わない。
わたしのことをもっと求めて欲しいから。
わたしのことをもっと愛して欲しいから。
縛りつけているのは先生?
それとも、わたし?
『わたし』と『私』の同化率が合っているなら、「好き」と自覚した瞬間は、先生が雨の中佇んでいたシーン。
今、手を伸ばして摑まえなければ消えてしまう、と感じたあの時。
やってることは鬼畜なのに、何故かピュアと感じてしまう。
今回も良いお話でした。
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