Salsa する?

Salsaの力を信じてます。
ココロの核にしみ込んで、カラダの芯が躍動します。

西加奈子「漁港の肉子ちゃん」 

2015-10-22 10:25:56 | 



火曜日、今年初めて一日中本を読んだ。
食事も
キリギリスのようなマダム飯を胃袋に流し込む程度。
真昼間の12時頃、
ベットに積み上げた枕とクッションに身体を預け読み始めた。
読んで生理的に受け付けないとか、つまらないと思えばやめればイイ。
ワタシのベットの横には読みかけの本が、長期保留の積読になってる。
ちょっとのつもりが読み終わった時には、外は真っ暗。 
夜の7時半になっていた。


◆風景の見える本。。◆

この本を読んで単純に「作家って凄い!」と思った。
書いてるのは大人で、しかも作り話しだからだ。。
この作り話は、
雪が必死に積もろうとしてる北陸の漁港が舞台だった。

溶けては、巨人のフケのように降ってくる雪。
北陸の雪は冷たい水を含み、
子供のへなちょこ傘がたわむほど重くなる。
雪に足を取られながら、
何分かおきに、傘から雪を落としながら歩く。

地方都市のバスのみが交通手段の小さな町。
だれ誰さんは今日はどこへ行く日か、、みんな知ってる。
喋らなくても、あらかたの事情はスケルトン状態。
どこどこのお嫁さんの氏素性と箪笥に詰められた着物の枚数など。

北陸という場所は、そういう密閉地域だった。
ワタシが生まれて、育った場所でもある。

本を読むにつれ、懐かしさより驚きの方が大きかった。
子供同士の力関係。
複雑な大人の関係。
こてこての男女の修羅場。。

「漁港の肉子ちゃん」はリアルな場面で溢れかえっていた。
タイムマシーンで来てしまったような、、ヘンな気分だった。
じめじめした雪とオサラバ!した日に、
全部片づけて脳みその裏側に置き去りにした記憶が文字に化けてた…

作家 西加奈子の想像力と妄想力にさらに驚いた。。



◆西加奈子 「漁港の肉子ちゃん」◆

8歳の女の子とその母38歳のどこにでもある母子家庭の話し。

男運の悪い母とその運の悪さの根っこや、、
男という生き物を切り離せない母という生き物を
冷静に見ている子供の目線。。。。

母子家庭の子供の夜ごはん。
それを不憫に思う大人たち。

目立ち過ぎる転校生を取り巻く子供の村社会。

大人の深い事情を気づかないふりを押し通す子供。


この話しは全て女の子の目線から見たお話。
西さんは石巻の漁港にある焼肉店のおかみさんを見て、
「漁港の肉子ちゃん」が浮かんだという。

ワタシの大好きな脚本家 大石静さんの言葉が浮かんだ。
『自分の事を書いても
すぐにネタは尽きるの・・
ひとつの事からヒントを得たら
そこからの妄想力や想像力は大事なんです』

大石さんは時々これでもかぁ~のドロドロの妄想力で書く。

西加奈子さんの想像力は何気ない日常をもっとリアルに書く。

「漁港の肉子ちゃん」はワタシにとって卒業証書だった。
血の気の多かった母は、小さくなり穏やかに過ごしてる。
息苦しかった日々があるから、今の自分がある・・・
この本に、なんとなく感謝したくなった。。。。。。

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1 コメント

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はじめまして(⌒‐⌒)(〃^ー^〃) (きららママ(*^^*)です)
2015-12-23 15:38:53
はじめまして(⌒‐⌒)

お邪魔させて頂いております(⌒‐⌒)

きららママのブログを見てくださいまして、ありがとうございます。(⌒‐⌒)

心から感謝致します(⌒‐⌒)(〃^ー^〃)

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