三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 11月9日 ホコリ注意予報

2017-11-09 | メンテナンスお気楽日記
なぜか?最近は「スパン関連」の仕事が続いている。その糸種の仕事が重なることはよくある事だが、
時代の流れ(流行)と言うより、売れ筋(儲かる仕事)の方へ、水は流れる。

識者は、大量生産と低価格(賃金)からの脱却とか言っていたが、少ロットのカセ染色の波も一時の
山だった。売れ筋が見つからなければ、いつまで経っても少ロットのまま。

特殊加工が好きな?絹撚糸工場のおやじも、生活の為には、商社委託の定番ロットに戻ってしまった。


で、スパン糸染色の仕上げ巻きワインダーから始まった仕事は、染色工場、カバーリング加工工場、
靴下編み機工場、包帯工業など、風綿が当然の?工場環境ばかりが続いています。

麻糸を扱う商社担当さんからは「皆さん、風綿対応はどうしていらっしゃいますか?」の質問が
ありました。それこそピン・キリです。工場環境と言うよりも、周辺環境が一番のポイント。

田舎で焚き火をしても、すぐ消防署に連絡が入る世相、騒音や匂いはもちろん、風綿にも気を使います。
後から住宅が建った、なんて言い訳も通用しません。


もちろん、製品への風綿混入への対策は、各工場で行われています。
ワインダー機のテンション部に可動式ブロアーを使用するのも、少しでも?糸ホコリが溜まるのを防ぐ
為です。カバーリング給糸を逆さ吊りにするのは、コーンに溜まる風綿を巻き込まない為です。

それでも風綿が溜まれば、編み機のゲージを傷めたり、機台ストップがかかる為、ウースターや
セレテックスの電子機器で風綿部をカット、又つなぎ直す手間加工まで強いられています。

空中風綿には、イオン静電気で集める方法もあるとは聞いてはいるが、そこまではなかなか手が出ない
大半の工場には、大型換気扇が設置され、風綿を外の水槽に吹き付けていたが、それも問題があり、
換気扇の前に不織布フィルターで外部への放出を少なくする。これも交換が大変。

誰でも、まず「吸い込む」のが一番と考えるが、吸引力を得る為には、相当の設備と騒音が必要となる。
そこで、利用するのは、やはり「自然の力」です。重さがある以上は「落下」そして「溜まり」ます。

昔の?スパン糸加工工場には、床近くに「窓」がありました。そこから自然と?風綿が逃げてゆく!
まさか、そんな事は今では出来ないので、溜まることを見越してのコーナー型吸引装置もありました。


それより、今、注意および点検をお勧めしたいのは、電気機器の中に溜まっている「風綿」です。
先日、スパン糸工場の廃業のため、機械移動しました。配線を切るためスイッチボックスを開けたところ
風綿が四角い形で出て来ました。スパーク(火花)が出なかったのが、幸いと考えなければならない。

以前にも、コントロールボックスの中から四角い形のまま風綿が出てきた事があるが(資料写真)
笑い話にもなりません。こんな中に、と思う処にも風綿は溜まっています。今一度、点検が必要です。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_

ブログランキングに参加しています!1日1回クリックをお願いします!!
↓↓↓↓↓↓↓↓
人気ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。