1/19の実戦譜(第3局:その1) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館将棋教室が5/5(日)、高島教室が5/19(日)の予定です。

実戦譜を再開します。1/19(日)の岡南教室での実戦譜があと一局残っていました。今回は3級と4級の対戦。下位者先でN君の先手でスタートです。

◎平成26年1月19日(日)、岡南将棋教室
・手合割:平手
▲N君(4級)
△ライダー先生(3級)

○初手からの指し手:▲7六歩、△3四歩、▲2六歩、△4四歩、▲2五歩、△3三角、▲4八銀、△2二銀、▲6八銀、△8四歩(図1)

(図1 △8四歩まで)
 
 
先手・居飛車に対し、後手は角道を止めて振り飛車模様の出だしです。しかし、△8四歩で相居飛車になりました。これは「ウソ矢倉」の指し方で、以下、相矢倉戦になることが予想されます。


○図1以下の指し手:▲7七銀、△5二金右、▲5八金右、△4二玉、▲6八玉、△5四歩、▲5六歩、△4三金、▲7八玉、△3一玉、▲7九角、△3二金(図2)

(図2 △3二金まで)
 

△4二玉では△4三金を急ぐべきです。というのは、先手に▲5六歩とされる手があり、以下、△4二角、▲7九角、△3三銀で2筋の交換を防ぐことができるからです。

△5四歩は不急の手。△3一玉としておかなければなりませんでした。以下は、2筋交換が実現するため、先手が一本取った形です。


○図2以下の指し手:▲3六歩、△7二銀、▲3七銀、△7四歩、▲2六銀、△4二角、▲3五歩、△6四角、▲3七桂、△3五歩、▲同角、△3四金、▲6八角、△3六歩、▲3八飛、△7三桂、▲8八玉、△9四歩、▲6六歩、△8五桂、▲6五歩、△7七桂成、▲同角、△7三角、▲4六桂、△3三金引、▲5四桂、△6一銀、▲5五歩、△4九銀、▲3九飛、△5八銀成、▲同金、△3七歩成、▲同銀(図3)

(図3 ▲3七同銀まで)
 
  
先手の▲2六銀では▲2四歩として、以下、△同歩、▲同角、△同角、▲同飛とすべき。こうしておいてから、相手の出方によって▲2六銀からの棒銀を含みにしておくのが得策でした。先に▲2六銀としたため、「銀」がジャマをして飛先の歩交換ができないので損です。

▲3五歩に△6四角が後手の常とう手段。飛取りをどう受けるかが先手の悩ましいところ。先手は▲3七桂とハネて受けましたが悪手。「桂馬の高跳び歩のえじき」とばかりに後手は△3五歩。次に△3六歩とされると先手の「桂」が死んでしまいますが、受けがありません。

△3四金は悪手。単に△3六歩で後手ハッキリ優勢でした。「金」が「はなれ駒」となってしまったため、▲3八飛で先手にも楽しみが出てきました。また、後手が最優先で指さなければならないのは△3三銀の一手で、△3四金としてしまったため、△3四銀には▲3五歩で「金」を殺される筋が生まれてしまっています。

△8五桂に▲6五歩も悪手。ここは当然▲8六銀として銀取りを受けておかなければなりません。

▲4六桂は「金」取り。「はなれ駒に手あり」で、△3三金引に▲5四桂と「桂」の二段活用。普通なら大した手にはならないと思いますが、後手玉が「カベ形」の悪形のため、いやらしい感じです。

△4九銀は痛打の「ワリ打ち」ですが、相手に「銀」を渡すだけに怖いところ。

その2へ続く・・・。

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