秋らしい穏やかな日が続いています。
公園ではあちこちでキバナコスモスが花盛りです。
こういう平和な風景を見ると
なぜか「日々是好日」という言葉が浮かびます。
かの文豪・武者小路実篤先生も好んで色紙に書いた言葉ですが
出典は中国に伝わる「禅語」だそうですね。
字面だけを見ると「毎日がいい日」という解釈しか思いつきませんが
どうもそれほど単純な意味でもなさそうです。
ハナミズキの真っ赤な実が空に映えています。
五月の薫風の頃に咲く純白の清楚な花は大好きですが
秋もまた違った風情がありますねえ。
ところで「日々是好日」は・・・
どんな日でも毎日を新鮮な気持ちで過ごせば最高にいい日だという意味です。
腹の立つ日、落ち込む日、照る日曇る日、雨の日風の日
生きていればいろんな日があって、その日の感情もさまざまですが
それらをまるごと味わって過ごせば、かけがえのない日になるという意味らしいです。
生きることへの「感謝」が自然に生まれて来るそうです。
萩の花がこぼれんばかりに咲いています。
風さやか 六十路の散歩に こぼれ萩 (杉作)
もう還暦も過ぎたというのに
感情の起伏が激しいオジサンはなかなか「日々是好日」の境地にはなれません。
平穏な日々を過ごしたいと思いつつ、悪あがきばかりです。(笑)
達観した年寄りなんかになりたくない！
もっともっと死ぬまで悪あがきをして何かを掴みたい！
などと思うのはおかしいのでしょうか。(笑)
泣きたくなるような夕焼けでした。
今日も何とか無事に大事もなく生きられた・・・
そう思うと確かに不信心な私にも「感謝」の念がわいてきます。
ということで・・・
夜はサンマのお刺身を頂きました。
どんな関係があるんや！(笑)というお叱りの声は無視して
定番の塩焼きもいいですが、新鮮なサンマはやっぱりお刺身に限りますね。
脂がのってトロトロで思わず顔がほころびます。
とりあえず美味しいサンマで気分だけは「日々是好日」でした。(笑)
