最初は秩父の別の山に行こうと思っていたところ、
秋分の日の降雪で山頂付近はまだ雪が残っているかも、と。
それで、根拠はないけど雪は大丈夫そうな感じがしたうえに
あわよくば桜でも見られたら、と急遽変更して秩父唯一の独立峰に行ってきました。
2018年3月24日(土) 美の山(蓑山/埼玉県/587m)
秩父鉄道「親鼻」駅から山頂を経由して「和銅黒谷」駅までが今回のコース。
池袋で朝食パンや昼食おにぎりなどを買うので少し早めに自宅を出たけど、
それでも山歩きには遅い出発がこのところ染み付いてしまったり(汗)
副都心線で池袋まで行くと、8時30分発のレッドアロー「ちちぶ7号」に乗車。
西武鉄道チケットレスサービス「Smooz」で予約は楽チンです。
1号車の乗車率は5・6割程度。
朝食代わりのパンを頬張ったりしながら、西武秩父駅の1つ手前の「横瀬」駅まで。
横瀬駅で秩父鉄道に乗り換えて「親鼻」駅までの車中から
雪の残る武甲山が見えてきて「秩父に来たぁ」と実感。
1月の宝登山から約3ヶ月ぶりの秩父です。
10時13分、親鼻駅に到着。
ザックを背負う数人が降りただけ。
今回、美の山へのアクセスを調べて初めて目にした「親鼻」駅。
駅名の由来が気になって仕方ないんですけど。
(10:27)軽くストレッチなどを済ませると、駅横の案内板に従ってスタート。
山頂は広大な公園になっていることもあり、
ここからちょいちょい標識があり迷うことなく行くことができます。
※喫煙情報 : 駐輪場脇に灰皿あり。
秩父方面から降車した際は、親鼻駅改札を出ると線路を渡ります。
都心では踏切もなくなってきて、なかなか線路上を歩くことがないからか
どうしても写真を撮りたくなる衝動に駆られたり。
国道140号を渡ると、
登山道入口のある萬福寺へと案内板通りに左折。
進むとほどなく仙元山コースとの分岐。
どちらでも山頂にたどり着けるはずだけど、
今回はなんとなく「関東ふれあいのみち」を行くことに。
(10:40)鳥の鳴き声が聞こえたり、焚き火の匂いがしたりの集落を抜けると
登山道が始まります。
整備されていて歩きやすい登山道。
それにしても、穏やかな山日和で気持ちいいことこの上ナッシング。
心身ともにリフレッシュしていくような気がします。
後ろにも人が続いていなさそうだし、
何より1人も山頂方面から下りて来なくて2人ぼっちということで。
熊がいるかはわからないけど、念のため熊鈴を鳴らしながら歩きます。
九十九折での登りが続いて暑くなったカミさんは、
ソフトシェルを腰に巻いて登っています。
ほどよいクッションとなっていた枯葉だけど、
下りでは泣かされることになるとは夢にも思っていなかったり。
(11:41)やや急な斜面はあったものの特に危ない箇所もなく
楽しく歩いてくると皆野町などを望む「みはらし園地」に。
ここのベンチでスマホをいじっていたソロの女性が
登山道に入って初めて見かけた登山客。
美の山は季節ごとに花々を楽しめる花の名所で
4月中旬から8月にかけては桜・やまつつじ・あじさいなどを楽しむことも。
みはらし園地から山頂にかけては美の山公園となっていて
山道から舗装路や整地された道となります。
公園内を進むと舗装路と自然路の分岐があり、
花の森を見てみたいのもあり自然路を選択。
とは言え、あと1ヶ月遅かったら見ごたえがあったかもしれないけど、
時期的に早くてただの雑木林を歩いているようで。
それはそれで、暖かくて気持ち良くて全然OKだったり。
ボクも早々にソフトシェルをザックにいれて
長袖シャツとインナーで歩いています。
今まで聞いたことのない鳴き声を耳にしたすぐ後に看板を見かけても、
どの鳥がどんな鳴き声なのかがわからなくて(笑)
カケス・ウソ・イカル・ルリビタキなど、初めて目にした鳥名。
園内には桜やユリなどの他、ダケカンバの木などもあり
季節が合えばスゴいだろうなぁ。
今回咲いているのを見かけたのは椿くらい、だったかな。
30分ほど花の森を散策すると、
山頂に向かって何気に急階段をのぼって。
車で山頂まで来られるのは知っていたけど、
まさかこんなに広いとは思ってもいなかった山頂広場。
県立であり、環境省指定の国民休養地とあって立派です。
(12:18)広大な敷地の中で知らなかったら辿りつけないかもしれない、
というほど展望台の近くにひっそりとある山頂に到着。
1組のカップルがランチを食べていたけど、
この山頂標識付近だけでもそこそこ広いです。
エントランス広場には写真などが展示されている情報館があったり、
いつ開いているのか不明な売店の前には飲料の自動販売機があったり。
山頂にトイレがあるだけでも助かるのに、
美の山公園のトイレは立派で清潔で何より。
園内のそれぞれに驚きながら数ヶ所ある展望台の1つに。
360度見渡せる展望台から
南に目を向けると秩父の雄・武甲山(ぶこうさん/1,304m)。
西には両神山(りょうかみさん/1,723m)や
クレイジーマウンテンとも呼ばれる二子山(ふたごやま/1,166m)なども。
気温はそれほど低くないけど、展望台での風が冷たい(汗)
美の山公園には桜8000本、ツツジ3500 本、アジサイ3200本などが植樹されていて、
中でも美しい桜が有名で「関東の吉野山」とも言われている、とか。
あわよくば、と思っていたけど見事なまでに桜は1本も咲いていません(笑)
落ち着いたところで、
大きなソメイヨシノの下のテーブルでランチタイム。
隣の女性2人組に加えて、すぐあとに年配4人組がいらしたことで
寂しげだった山頂も少しだけ賑やかになりました。
下山したあと秩父の街で本格的(?)なランチを食べる予定なので、
池袋駅で買ったおにぎり2個で簡単に済ませて。
今回もミニ水筒を持ってきたので、食後はコーヒーでまったり。
(12:56)少し肌寒くなってきたのでソフトシェルを着ると
和銅黒谷駅に向かって下山開始。
皆野の町を眼下に、
園内では止めていた熊鈴を再び鳴らし始めます。
万が一熊と出くわしたら
カミさんが下りで使い始めたポールで対峙する、と本気で思っているバカな剣道弐段。
それほど標高が高くなくても日陰には残雪が少し。
和銅黒谷駅までの道すがら、枯葉の下に大き目の石がゴロゴロしていて
それでなくても急な斜面もあったりで滑らないよう歩くのが大変で。
へなちょこたちは非常に疲れました(涙)
そんな枯葉ハザード状態が30分ほど続き、
ギブ寸前で休憩をしようかと思った矢先に舗装路へ出て。
「やっと枯葉がなくなったぁ」と2人して大喜び(笑)
武甲山を正面に見据えながら、案内標識を頼りに黒谷駅方面にテクテク。
下山中も誰ともすれ違っていません・・・。
・・・と、ほどなく標識は畑のような中の小道を指していて、
ここって人の敷地内じゃないの?と一瞬躊躇したり。
斜面で農作業とかは大変だろうけど、景色・・・素敵。
(13:39)5分ほど下っていくと「和銅採掘露天掘跡」の案内板が。
ここで日本で初めて自然銅が発見され、
日本初の流通通貨「和銅開珎(わどうかいちん)」が誕生した、とか。
ふーん、と坂を下っていくと何組もの観光客らしき人たちが上がってくるし。
国道140号近くにある聖神社付近の駐車場には続々と自家用車が入ってくるし、
和銅遺跡へ行く人が多くて仰天。すっかりナメていたもんで(笑)
国道140号に出ると左折して、武甲山を正面に見ながら5分。
押しボタン式信号を渡れば今回ゴールに設定した和銅黒谷駅です。
(13:55)無事にゴール。
いやしかし、秩父鉄道の駅舎はどこも赴きがあるなぁ。
都心では数分毎に電車が来るので駅で時刻表を見ることはないんだけど、
和銅黒谷駅の時刻表は手書きで味がありじっくりと見てしまったり。
14時6分とグッドタイミングな三峰口行きで御花畑(芝桜)駅まで行きます。
②番線に行くのに線路を渡る際も、写真を撮りたくなるってもんで。
ホームには「和銅開珎」のモニュメント。
ここまで推されるとちょっと寄れば良かったかな、とか(笑)
和銅黒谷駅越しに登ってきた美の山を見ながら悦に入ったり。
低山でも山歩きは楽しいです。
和銅黒谷駅から10分ほどの御花畑駅で降りて西武秩父駅に。
モダンな駅舎といい人の多さといい、急に都会に来たような感じ。
山頂でおにぎりを食べただけなので
本格的なランチは何を食べようか、と迷ったのち。
「野さか」も考えたけど時間的に肝心の肉がなくなっていそうだし、
ガツンと食べたくて昭和の匂いがプンプンのレストラン「エデン」に決定。
レストラン エデン
秩父市野坂町1丁目20-9
0494-24-1181
エデンでは分厚くて美味しいトンカツが有名らしいけど、
メニューを覗くとポークソテーとかチキンライスとかハンバーグとか。
トンカツ以外でも食べたい料理が盛り沢山で迷いに迷った末、
美味しいとこ取りということで合盛り定食Bをカミさんともども発注。
家族連れの団体さんが出てしまうと、
「僕はいつものやつ」とオーダーした常連さんらしきご夫婦のみ。
店内は、カウンターの他に4人席テーブルが4卓。
合盛り定食Bは「ヒレカツ、かにクリームコロッケ、海老フライ」。
かにコロも海老フライも美味しかったんだけど、
ヒレカツが分厚いのに綺麗に揚げられていて柔らかくてウメー!って。
見た目以上にキャベツも山盛りでボリューム満点です。
さすがにカミさんはご飯を少し残してしまいながら、
満腹満足でエデンを後にすると隣にミスドがあって。
ミスドはウチの近所だと三茶か下北あたりにしかなく、
めったに行けないカミさんが喜び勇んで入店するとお持ち帰りに。
ちなみに、ボクはチョコファッション好きです。
西武秩父駅に戻って来ると隣接している「祭の湯」で時間つぶし。
日帰り温泉の混み具合は不明だけど、
土産物コーナーやフードコートは写真以上にかなりの混雑。
土産物エリアの代官山「かまわぬ」コーナーに今回も立ち寄り。
かまわぬが使い道いろいろの手塩皿をデザインするとこうなります。
時間も来たし、東京に戻ります。
西武秩父⇔渋谷を直通で行けるS-Trainは魅力だけど、
車内の快適さに欠けるので帰りもレッドアローを使って。
西武秩父 16:25 ⇒ 池袋 17:46
700円(特急料金)で旅気分が盛り上がります。
往路と同じく1・2号車を予約すれば良かったのに
なぜか7号車を取ったため池袋駅ではレッドアロー改札まで大渋滞。
次こそ絶対1・2号車を予約、と。φ(..)メモメモ
池袋で副都心線各停に乗り換え、20分ほどで帰着すると。
春の陽気に誘われたのか、いつもより少し賑やかな代官山でした。
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「花の名所」と言われる美の山も
春を感じるには少し早すぎたのかしれないけど。
静かな山の中を歩くだけで癒されたし
奥秩父の山々の景色も素晴らしくて楽しい1日で。
何より、最初から最後まで誰ともすれ違わなかった、
ということが1番の想い出でした(笑)
(10:27)親鼻駅・・・(12:18)美の山山頂(12:56)・・・(13:55)和銅黒谷駅
活動距離 : 5.4km
高低差 : 418m
何はともあれ、次だ次!
次、行ってみよー!!! (・ω・)/
Mahalo