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地球的・日本の負の遺産、「核燃料サイクル」 もんじゅ

2016-09-02 | Weblog

進むも地獄、戻るも地獄、「もんじゅ廃炉」なら日本の原子力政策どうなる?       記事 THE PAGE  2016年09月02日 

 運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」について、政府内部で廃炉を含めた検討を行っているとの報道が出ています。菅官房長官は報道を否定していますが、もんじゅについては今後の見通しがまったく立っていないというのも事実です。もしもんじゅが廃炉となった場合、日本の原子力政策は根底から見直しを迫られることになります。

 もんじゅが原子力政策のカギになっている理由は、日本では「核燃料サイクル」の確立を原子力政策の基本に据えているからです。

 原発はウランを燃料にして発電していますが、使用済みの燃料をどう扱うのかは国によって異なっています。米国は危険が伴う再処理は行わず、そのまま廃棄するというワンスルー方式を採用しています。一方、日本では使用済み燃料を工場で化学的に処理し、その中からプルトニウムを抽出して燃料として再利用する方式を採用しました。使用済み燃料を加工してそこから再び燃料を取り出す一連の仕組みを核燃料サイクルと呼びます。

 プルトニウムを有効に利用するためのカギとなる原子炉が高速増殖炉であり、核燃料サイクルの確立は、もんじゅがうまく稼働できるのかにかかっているわけです。

核燃料サイクルの概念図(出典:資源エネルギー庁)

 核燃料サイクルは、燃料からさらに燃料を生み出せる夢のようなシステムなのですが、これを実現するためには超えなければならない技術的なカベがたくさんあります。放射能レベルの高い使用済み燃料を安全に再処理する工場や、高速増殖炉を大量に建設しなければなりません。プルトニウムは猛毒ですからその取り扱いには細心の注意が必要となりますし、核兵器への転用も簡単ですからテロ対策を強化する必要も出てきます。

 高速増殖炉の原型炉である「もんじゅ」は、技術的難易度が極めて高く、相次ぐトラブルで運転停止に追い込まれています。また、青森県六ヶ所村に建設中の核燃料再処理施設もうまくいっておらず、何度も操業が延期になっています。使用済み燃料の再処理後に発生する高レベル廃棄物の最終処分場もまだ決まっていません。

 もんじゅは現在、日本原子力研究開発機構が運営していますが、原子力規制委員会は、もんじゅの運営主体の変更を求めています。仮に再稼働を目指す場合でも、4000億円から5000億円の追加費用が必要になるとの試算もあり、進むも地獄、戻るも地獄といった状況です。

 原発事故以来、日本では再稼働か停止かという単純な二元論ばかりが目立ちますが、同じ原発推進であっても、核燃料サイクルを実施するのとしないのとでは、そのメリットやデメリットの両面において天と地ほどの違いがあります。核燃料サイクルの是非を抜きに原子力問題を語ることはできません。脱原発に向けて舵を切るべきなのか、再稼働はするが核燃料サイクルの確立は断念するのか、従来通りすべての計画を推進するのかという3つの選択肢から、議論を行う必要があるでしょう。


記事 鈴木宗男

8月30日(火) ムネオ日記

 日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」が再稼働なら大幅な巨額の国費負担が必要とのことで廃炉も選択肢、視野に入れて政府は検討していると報道で知る。
 この「もんじゅ」開発研究の予算付けに力を尽くしたのが中川一郎国務大臣科学技術庁長官だった。
 科技庁長官就任打診があった時、中川先生は乗り気でなかったが、私は「科学技術の発展こそ日本の生きる道です。これからエネルギー戦略が大事です」と進言し、中川先生を説得したものである。
 昭和55年から57年まで鈴木善幸内閣で2年間、科技庁長官をし「科学技術立国元年」と大々的に打ち出したものであった。
 その時の目玉が「もんじゅ」で、30年後の実用化をめざしスタートしたものである。
 あれから37年、実用化どころか廃炉の議論になるとは。あの当時の官僚の説明は何だったのか。
 専門的なことは特に技術的な面で政治家はその知識はない。官僚の話を鵜呑みにするしかなかった。泉下の中川先生はこの事態を何と受け止めておられるだろうか。
 小泉元首相が首相の時は原子力発電をセールスしながら今は原子力発電反対、廃止である。180度違う行動も多くの人がどうなっているのだろうかという疑問を持っていることだろう。
 エネルギー政策は国家の相貌に係る課題である。国民から選ばれた国会議員は50年、100年先を踏まえた大所高所の議論をしっかりし、国益の観点から熟慮に熟慮を尽くして戴きたい。

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