misty green and blue

Life is like an onion...

Paganini : The Devil's Violinist

2014-07-13 | cinema


昨日、音楽史上最もスキャンダラスな伝説を持つ19世紀の天才ヴァイオリニスト・パガニーニを“21世紀のパガニーニ”ことDavid Garrettが熱演する超本格的音楽映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』を観た

1830年、イタリア
驚異的な超絶技法を駆使してヨーロッパ中の聴衆を魅了、富と名声を手にする一方、女や酒、ギャンブルに塗れた自堕落な生活を送っていた破滅型の天才異端児・パガニーニは、ロンドン公演を控えたある日、指揮者ワトソンの娘シャーロット―美しい声を持つ無垢な乙女と出会い、瞬時にして恋に落ちる
最初は彼の傲慢な態度に不快感を露わにしていた彼女、音楽を通して次第に心を通わせるも、その純愛の行く末を阻む魔の手が密かに忍び寄ろうとしていた──

パガニーニの人生を大きく左右するふたりの存在──前代未聞の超絶技法に魅せられた悪魔の使者・ウルバーニと一生涯純愛を捧げたシャーロット
これは、音楽史上初・天才ロックスターの切なくも美しい悲恋物語である
少年のように無邪気、やや恥じらいの色を秘めた瞳でシャーロットを見つめながらヴァイオリンをギターのように爪弾くパガニーニが健気でいじらしく、最も印象的なシーンである

Io Ti Penso Amore (like a ukulele ?)/ THE DEVIL'S VIOLINIST
 

Io Ti Penso Amore / THE DEVIL'S VIOLINIST
 

ふたりが心を通わせる、更にはふたりの将来を暗示するきっかけとなったアリア「あなたを想っているわ、愛しい人よ」の哀メロが胸に沁みる....



欧米を中心に絶大な人気を誇るドイツ人ヴァイオリニスト David Garrettが5億円の名器ストラディバリウスを奔放かつ自在に操り、感情―怒りも哀しみも欲望までもその一切を込める“音楽に生きる男”パガニーニの素顔に迫る──

   パガニーニは挑戦だ  
   完璧なテクニックと音楽スキルの完全なる修得という面から彼を究極の達人と呼ぶなら、
   彼の作品はベートーヴェンやブラームスを練習する前にマスターするべきものだ  
   だから僕は演奏者として、作曲家として、それから著名人として、パガニーニにはとても共感するし、尊敬もしているよ



1980年9月4日ドイツ・アーヘン生まれ  ドイツ人弁護士の父親とアメリカ人プリマバレリーナの母親を持つハーフ
クラシック界での成功に飽き足らず、若い人々に生真面目なクラシック音楽を紹介、熱中させるものとして目覚めさせるべくポップミュージックやロック、リズムアンドブルースなどとの融合に果敢に挑戦、彼の野望─“クロスオーヴァーな楽曲をクラシックの作品のように高いレベルでアレンジすること”を体現している


ところで、彼が先月来日をしていたことを知り、落胆している私である
彼の超絶技法を目の当たりに出来なかったことが悔やまれる.....

Vivaldi: Four Seasons: Summer: Presto - 'Storm'/ David Garrett
 


ちなみに、モデルとしても活躍する“クラシック界のベッカム”こと黒髪黒目のラテン系David Garrettは、どことなくYngwie MalmsteenやJake E Leeを彷彿とさせる
そういえば、パガニーニを知るきっかけとなったのがインギーだった

もしもインギーがパガニーニを演じていたとしたら──
この作品を観ていたに違いない?彼の感想を聞いてみたい私である


最新の画像もっと見る

コメントを投稿