黒地に白のスカルと赤のハートが散りばめられたフリンジ仕上げのコットン製ボックス型スカーフを購入したのが昨年の6月―
Alexander McQueenとの久しぶりの“再会”だった
その時点で2年ぶりの購入だった
やや疎遠気味だったのには理由がある
お出かけ時にはほぼ欠かさず愛用していたロイヤルブルーのミニバックの破損が大きい
ストラップの留金とそれに付随する箍的役目の輪がいつの間にか取れていたのである
店舗に相談するも直る見込みが薄かったため、止む無く諦めたのだが、心の奥底ではずっと燻り続けていた....
McQの日本における直営店の撤退後、ファーストラインのアクセサリーを購入することが、私の楽しみとなった
その楽しみが....失望に変わった
否、全く関心が薄れたというのではない
破損することは想定外だったが故に、躊躇いが自然と遠ざかる結果になったのだろう
やがて知る
バッグやシューズ、スカーフなど、バラエティに富んだアクセサリーを展開する世界初のAlexander McQueen Accessories Storeの閉店の知らせは、俄かには信じ難かった
ますます疎遠になってしまう一抹の寂しさを覚えつつ、成すがままの私だった
六本木ヒルズ店を彷彿させるギンザシックス店のオープンは、久しぶりに私を興奮させた
大理石のフローリング
立溝彫り木材におおわれた真っ白い壁
その一角に配置された、羽根や貝殻、花や葉をモチーフにデザインされた石膏パネル
ローズピンクのシャンデリア
その細部までこだわり抜いた独自の演出に、思わず頬が緩む
約1年ぶりの再訪は、とても楽しいひとときだった (15日)
気が付くと3時間近く話に興じていた
その内容はAlexander McQueenに止まらず、Dolce & Gabbana、Berluti、Giorgio Armani、Burberry、Yohji Yamamotoなど私が最近縁のあったブランドにまで及んだ
いつしか会話が熱を帯び、互いの意外な共通性を発見し、まるで旧知の仲のような錯覚を起こすほどだった
久しく味わうことのなかった気分の高揚だった