明けましておめでとうございます。 | 将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

オールラウンドプレイヤーを目指す序盤研究ブログです。最近は棋書 感想・レビューのコーナーで、棋書の評価付けもしています。

本年も宜しくお願い致します。

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今年は、大晦日・元旦をまたいで、
友人の地元へグルメ旅行へ。

当初2人で旅行の予定が、サプライズで+1名。
道中では、追加メンバーと将棋ウォーズで対局する事に。
難解な終盤を棋神解析にかけると、新感覚の手順を披露され、
人間離れした考え方に感心した(観戦者がいたようなので図は省略)。

旅行先では、グルメを楽しみながら追加メンバーの自宅へ。
鉱物のプロフェッショナルという彼の家には、珍しい石がズラリ。
パワーストーンが好きな私が、博物館感覚でそれらを観賞していると、
世界で最も美しい結晶の一つと言われる、ビスマスをプレゼントしてくれた。

・・・本当はブログに実物の写真を載せるつもりだったけど、
私の撮影技術では、本物の美しさを伝えられない気がして、
撮った写真とにらめっこの末、断念。ネットで代用品を探してきました。



映画で見るような未来都市の中には、
ビスマスの結晶をモチーフにしたものもあるそうだ。
確かに、芸術的な外見が未来的な表現にピッタリだ。

ビスマスの結晶は、融液の冷却速度によって、その色を変える。
だから、端から冷えていく事で写真のようなグラデーションが出来ていく。
まだまだ試作の段階という作品も、華やかに彩られていた。


そんな風に解説を受けている時に到着したのは第二の刺客
Strategyを昔から読んでいたという、熱烈なる読者であった。
どうやら「Strategyが来る」と聞いて、わざわざ出向いてくれたようだ。

正直、読者との交流はとても嬉しい反面、複雑な想いもある。
私の文章から受ける印象は人それぞれだけど、私は私でしかない。
私自身がStrategyのイメージを耳にしても、それら全てに納得は出来ないので、
せっかく会ってもガッカリされるのではないか、という不安を拭えないのだ。

どうしたものかと悩んでいると、
他の二人から「対局してみたら?」の声。
少し、いや結構迷っていたが、結局対局する事に。
ちなみに、ビスマスのヒーリング効果は「迷いを無くす」である。

▲読者の方
△私

初手から
▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4四歩    ▲2五歩    △3三角
▲4八銀    △4二飛
(下図)

「Strategyのノーマル四間飛車だ」
という素朴な反応に、何だか噴き出してしまったけど、
そのセリフを頭で反復している内に、イメージ像の古さに気付いた。

聞いてみると、どうやら5年前からブログを読んでくれているらしく、
凡そ6年前にブログを開始した事を考えると、なかなか古株の読者という事になる。
確かに、あの頃は振り飛車を指していたし、四間飛車の記事もよく書いていた。

上図以下
▲6八玉    △6二玉    ▲7八玉    △7二玉    ▲5六歩    △3二銀
▲5七銀    △8二玉    ▲7七角    △4三銀    ▲8八玉    △7二銀
(下図)

そんな反応も手伝ってか、何となく穴熊に組ませたくなった。
上手く組まれて作戦負けになっても良いや、という気分だったのだ。
居飛車穴熊 対 四間飛車美濃は、当時のブログの題材である。

上図以下
▲9八香    △2二飛    ▲6八角    △4五歩    ▲6六銀    △5四銀
▲7七角    △6四歩    ▲5五歩    △6五銀    ▲同 銀    △同 歩
(下図)

向かい飛車に対する▲6八角が少し甘く、
局面を動かせては振り飛車に不満は無い。

上図から▲4三銀には、
△6二飛▲3四銀成△6六歩がピッタリ。

上図以下
▲7八金    △4二飛    ▲2四歩    △同 歩    ▲2六飛    △4六歩
▲同 飛    △同 飛    ▲同 歩    △4七飛
(下図)

軽く捌けたので指しやすさを感じた。
ただ、△4七飛以外の指し方もあったかもしれない。

上図以下
▲5九金    △6六歩(下図)

△4七飛を選んだ理由は、△6六歩を効果的にしたかったから。
一局の流れに一貫性を持たせたかったのである。

ただ、上図では▲同 歩が嫌だったので、
対局中は甘い手を指したなぁ、と思っていた。
△6七銀と打つつもりだったけど、桂香が取れないので難しい。
感想戦でも指摘されなかったので、居飛車側から見ると考えない手なのかな?

上図以下
▲同 角    △6五銀    ▲4三飛(下図)

上図では△6六銀と踏み込むべきだったか。
ただ、▲4一飛成に△6七銀成と6筋の歩を取る手が味悪く、
6筋から攻めた事がマイナスに働くようで、踏み込みきれなかった。

なお、▲4三飛は▲3三飛成~▲3八角も狙っているため、
下手な応接は逆転の元である。

上図以下
△5二金左 ▲4五飛成(下図)

▲4五飛成は▲4一飛成が嫌だった。
△6六銀▲同 歩△5五角で後手が良いけれど、
△4七飛がイマイチなので、最善を逃した感がある。

▲4五飛成は粘りに行っている手なので、
ここで良さを感じた。

上図以下
△6六銀    ▲同 歩    △5七飛成  ▲6八金上  △5九龍    ▲2二歩(下図)

▲2二歩とくすぐったい攻めをされて、判断を誤った。
△同 角▲4一竜△2九飛成▲2一竜△5五角が一番シンプルで、
後手のリードが拡がっていただろう。

上図以下
△2九龍    ▲2一歩成  △8四桂    ▲7七銀    △1九龍(下図)

本譜は私が焦っている手順で、先手が息を吹き返した。
上図では▲1一とが大きな手で、それならどうなっていたか・・・

上図以下
▲8六歩    △6七歩    ▲同金直    △5八角    ▲5六龍(下図)

▲8六歩は有段者の感覚だが、
玉頭に穴が空く手でもあるので危ない手でもある。

▲5六龍はそこまでするか、という手で、
竜は3四に出る味を残し、▲8五歩と絡めて玉頭を狙うものと思っていた。

上図以下
△6九角成 ▲8七銀    △7四香    ▲6八桂(下図)

△7四香には、やはり▲1一とが嫌だった。
以下△7六桂▲同 銀直△同 香▲同 銀△6四銀と、
自玉第一に指すつもりだったが、
手順中△7六桂に▲同 金と取る手が好手で、
6七にスペースを空ければ△6四金に▲6七桂と受けられる。

しかし、そもそもの問題として、
▲5六龍と指す人は▲6八桂と打つ確信めいた予感があった。
そして、▲6八桂には心に決めていた手があった。

上図以下△1二香(下図)

△1二香は文字通りノータイム。
とにかく、香車を渡さずに済めば分かりやすいので、
香浮きのタイミングを見計らっていた。

上図以下、▲6五歩で悪ければ一手パスだが、
△5四歩▲同 歩△7八馬▲同 銀上△5五金で、
▲6五歩がマイナスになる展開は鬱陶しいだろうと思った。

上図以下
▲8五歩    △7六桂    ▲同 桂    △同 香    ▲同銀直    △6四桂
▲6五龍    △7六桂    ▲同 龍    △5五角
(下図)

▲8五歩は玉頭攻めを狙っているとは言え、
先手玉頭にも空間が空くため、完全なるプラスとは言えない。

本譜の手順は、8六に穴を作らない応接だが、
その代わりに△5五角が生じては、後手の手が分かりやすくなった。

上図以下
▲8四歩    △4六角    ▲5七歩    △8四歩    ▲6五歩    △5五角
▲6六金
(下図)

▲8四歩は待望の攻めだが、
△4六角に▲8三歩成と出来ないようでは勝負あったか。

▲6五歩▲6六金と懸命に頑張ってきたが、
上図ではトドメの一撃がある。

上図以下△8五銀(下図)

玉頭からのしかかる△8五銀が急所。
▲8四歩を否定する一手でもある。

上図から▲7七竜には、
△7九馬▲同 金△8六銀打▲同 銀△同 銀▲同 竜
△6六角▲同 竜△8七金▲同 玉△7九竜
と、強引にバラして寄せ切れる。
手順中△8六銀打に▲5五金は、△7七銀成▲同 桂△4九飛で受けにくい。

上図以下
▲7五龍    △7四銀(下図)

受身を嫌って▲7五龍と出てきたが、
これには△7四銀と引き上げる手が手堅い。
後手の美濃囲いは、難攻不落の城となった。

上図以下
▲7七龍    △3七角成  ▲6四桂    △6二金寄  ▲7二桂成  △同金寄(下図)

△同金寄はこだわりを見せた手で、△同 金上でも良い。
寄で取ったのは、▲6四桂と打たれた時に、
△6二金寄とした形が6一に金がいて堅いという判断だ。

上図以下
▲9六桂    △9五桂    ▲8四桂    △8七桂成  ▲同 龍    △8六歩
▲同 龍    △8五銀打  ▲7二桂成  △同 金    ▲8三歩    △同 金
▲8五龍    △同 銀    ▲6一銀
(下図)

△9五桂が入っては先手玉に受けは無い。
▲6一銀までの手順は最後の反撃だが・・・

上図以下
△7九馬    ▲同 金    △8七歩    ▲同 玉    △8六飛    ▲7八玉
△8七銀    ▲6七玉    △6六飛
(下図)

最後は即詰みに討ち取れた。

細やかさに欠けた将棋だったが、
ハッキリ悪くした局面は無かったかと思う。

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現在、自分にはやりたい事がある。
Strategyとしての活動やリアルの仕事など、
大きく捉えれば5~6個の目標を抱えている。
そのどれもが一筋縄ではなく、
本当に自分に出来るのか心配になる。

・・・実は、頂いた石はビスマスだけではなかった。



緑の石がペリドット、赤い石がガーネット。

ヒーリング効果は、
「ネガティブなエネルギーを取り除き、ポジティブなエネルギーをもたらす」(ペリドット)
「大きな課題に立ち向かう忍耐力をもたらし、成功へ導く」(ガーネット)
特にガーネットは、勝利を呼び込む石とされている。→ガーネット

これらの石を渡された時、「ヒーリング効果なんて信じてない」と言われたけど、
ビスマスの「迷いを無くす」も含め、前向きな石ばかりプレゼントされたものだ。
私の元へ来るべくして来た、と思いたい。

良い一年になりそうだ。

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