中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

事業承継が親子間であってもしっかりと話をすることが大事!!

2017年10月08日 05時00分00秒 | 2017年版「中小企業白書」
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2017年版「中小企業白書」307ページ「第2-2-60図 小規模法人の経営の引継ぎに関する課題と対策・準備状況」をみましたが、今日は308ページ「第2-2-62図 経営を譲る意思の伝達状況」をみます。

下図から経営を譲る意思の伝達状況について後継者の決定状況別に見ると、候補者がいるが後継者決定に至っていない小規模事業者では、経営を譲る意思の伝達ができていない企業が多いことが分かります。

他方で、後継者未決定企業に着目すると、「後継者を社外での教育、ネットワークづくりに参加させる」、「後継者を選定し、本人や関係者の了承を得る」が課題と感じられているものの、対策・準備を行っている割合が低いことが見て取れます。

次に、経営者と後継者・後継者候補との対話状況について確認すると、後継者が決定している小規模事業者では、決定に至っていない者に比べ、対話ができている割合が高いことが分かります。

白書は、小規模事業者では親子間での事業承継が多いが、親子間であっても後継者の了承を得る上で、はじめに、現経営者がしっかりと後継者に対して経営を譲る意思を明確に伝えることが重要である。

後継者・後継者候補との対話とは、知的資産を伝承したり、経営を譲る意思を後継者に伝え後継者の了承を得たりするために、事業や経営に関して日常的に行う会話のことである。知的資産とは、第 2-2-1 図で見たとおり、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、経営理念、顧客とのネットワークといった目に見えにくい無形の資産を指し、小規模事業者にとっても「強み」・「価値の源泉」となっているものである。

こうした知的資産を次世代に承継していくことが事業を維持・発展させる上でも欠かせない。また、後継者・後継者候補が経営を引き継ぐ意思を形成する上でも、経営者が後継者・後継者候補と日頃から対話を重ねておくことは、小規模事業者にとっても必要である、とあります。

労使の関係から親子に戻る晩酌時に、普段は聞きにくい経営者の理想や夢を語り合うと、事業承継に興味が湧くかもしれないということですね。これは納得ですね。

それにしても中小企業白書を読んでいてさすがだなと感じることは、こういう目に見えない空気感に仮説を立てることです。机上の段階でここに仮説を立てられるのは、現場に精通していないとできないことですので、真のプロフェッショナルを感じてしまいますね!!

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