【 夏用帯 】 8 ≪ 紋紗七宝文 ≫ | umegakiorimono ときどき日記

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京都西陣の織元梅垣織物が ≪ 作り手の気持ちを伝える為に “ 西陣織帯地 ”や“ 西陣の事 ”
そして “ 美味しいお店やちょっとした出来事 ” ≫ を紹介させて頂く日記です。
 
『 和装や京都に興味のある方は、是非ご覧ください 』

 

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今回紹介させて頂きます帯は、土台となる生地の組織に特徴のある帯です。

この組織は、弊社独特の羅紋紗(らもんしゃ)という組織です。
紋組織により 「 羅 」 のような複雑なもじり捩( もじ )り組織をイメージしたものです。

 

    

 

               ≪ 紋紗七宝文 ≫ もんしゃしっぽうもん

 

    

 

 「 羅 」とは網目状の透けた薄い織物のことで、経糸 ( たて糸 ) が複雑に絡み合って
  編み物に似た外観をして、中国では漢代に多く織られ、正倉院御物にもみられます。

 「 羅 」を織る為には、経糸( たて糸 )を捩( もじ )らせる為の「 振綜 ふるえ 」と
  呼ばれる特殊な装置を必要とします。
  経糸 ( たて糸 ) を捩( もじ )らせる事は、「 紗 」や「 絽 」も同じなのですが
 「 羅 」は捩( もじ )り方が非常に複雑で、高度な技術を必要とすると共に大変な
  手間がかかるので、中国でも漢代以降は織りやすい「 紗 」に移行していきました。

 

    

 

     

 

「 紗や絽 」と「 羅 」の大きな相違点
 
「 紗や絽 」の「 振綜 ふるえ 」は、帯幅中の経糸( たて糸 )を総て一斉に捩( もじ )り
同じように一斉に戻します。

したがって「 紗や絽 」は、経糸( たて糸 )の捩( もじ )り方が一定で変化がありません。

 

     

 

それに対して「 羅 」は、筬目( おさめ )≪ 糸を制御する道具 ≫ に関係なく

経糸( たて糸 )が非常に複雑な捩( もじ )り方をするので変化にとんだ組織となります。

それゆえ生地に変化があり、何ともいえない “ 品 ” があります。


しかし、この技術は古代ですら手間がかかりすぎるので、現代では織りこなす事が非常に
難しく正倉院裂を再現された方は「 重要無形文化財技術保持者 」に認定されています。

 

           

 

弊社の「 羅紋紗 」( らもんしゃ ) は、紋織りにより経糸( たて糸 )を一本一本独立に
捩( もじ )らす事で「 紗や絽 」のように規則正しい捩( もじ )るだけではなく、「 羅 」
のような複雑な経糸 ( よこ糸 ) の変化を可能にしました。
変化に富んだ経糸( たて糸 )の動きをお楽しみください。
( 画像でお伝えできないのが残念です )

 

    
 

           

 

             【 訪問着 】【 付下げ 】 にも合わせて頂けます

 

    

 

非常に難しい説明になってしまい、すみません。“ 帯の写真 ” だけでも、お楽しみ
頂けたら嬉しいです。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。


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