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チューリップス・シスター第28話

2017-01-05 10:35:59 | 小説チューリップス-シスター


第一弾 最終章
チューリップス・シスター第28話 愛の聖女シスター誕生


神父に勇介は双子の真理と美咲との出会い、亡き神父だった叔父の遺言、勇介自身の過去を見つめ直し、これまでの奇妙で不思議な出来事を考えに考えていた。眼には見えない神秘的で幻想的な世界がある事を未熟な神父の勇介は、真理と美咲と出会っていなければ理解する事は出来なかっただろう。世界の神々ゼラトウスの指令と導きにより、神父の勇介は世界の神々ゼラトウスから導き方を学び「自覚」「覚悟」「正義」という思いを心に抱きながら、勇介自身の特異的能力は、今後未来にある神秘的で幻想的の世界で真理と美咲や様々な人々を導く事になるが、現在において次元の違う仮想空間に留まり、幻想世界のアースガルズへの導きは、まだ経過の途中である。

現在において勇介は「祈祷師」「結界師」「錬金術師」の特異的能力と「翼と角のあるフェニックス」を制御し、幾度となく戦争を繰り返す現実の人類の世界と次元の違う戦争のない仮想空間の人類の幻想世界を行き来しながら、現実の世界から戦争によって亡くなった人々の魂や孤児となった子供達の「差別」や「格差」を「正義の元」で守り抜き、現実の世界から抹消する為に奮闘する事になるが、世界の神々ゼラトウスの導きは現実の世界で繰り返される戦争や災害を抹消する為ではなかった。
炎で包まれる世界での戦争は現実の世界では有り得ない、次々と犠牲者や死者は増え見えない空間に置き去りにされ誘導される。

災害や戦争で失う命をいかに導びけるのかという、世界の神々ゼラトウスから神父とエクソシストの勇介の導き方への問いかけであり、
その答えに気付く事が出来るのかどうかと試す事にしていた。
勇介自身ではなく神父としての勇介の人々への導き方を見守りつつ、真理と美咲の特異的能力との関わり方と勇介の今後の存在のあり方へと導く。

勇介の心の神ゼウスは勇介の心の奥底で世界の神々ゼラトウスからの問いかけの答えを探すよう警笛を鳴らしていた。
翼と角のあるフェニックスを制御して戦争の真っただ中にいた勇介であったが「祈祷師」「結界師」「錬金術師」の特異的能力のみと気付き、勇介は本来の神父としての役割の方向性を修正し現実の世界で、世界の神々ゼラトウスからの問いかけの答えを見つける事が出来た。

問いかけの答えとは、神父の役割とは現実の世界での戦争で戦ってはならなかった事に気づいたのだ。
「悪霊(魔界の魔物の邪念と邪気による洗脳で動かされる悪魔ゼブロスと死神デッドと地獄バルザ)」は神父の勇介の特異的能力に気付き、勇介の真理と美咲と同じように心の中にも忍び寄り潜んでいた。

勇介はエクソシストの特異的能力によって自らの祈祷で「悪霊」払いを施し、真理と美咲の中に執拗に潜んでいる「悪霊」を仮想空間から現実の世界に導き、次元の違う仮想空間から幻想世界アースガルズへ導ける道を世界の神々ゼラトウスの指令と心の神ゼウスの警笛によって創り始めていた。

悪霊とは魔界の魔物の邪念と邪気による洗脳で動かされる悪魔ゼブロスと死神デッドと地獄バルザである。

そして、真理と美咲の特異的能力は、現実の世界では封印され次元の違う仮想空間で神父の勇介を待ち続けている事を勇介は思い出す。
現実の世界にいる神父の勇介の特異的能力には、真理と美咲の特異的能力が必要だった。
神父としての勇介は「悪霊」から死者と傷を負った人々の身と魂を守る為に、現実の世界と真理と美咲が存在する次元の違う仮想空間を行き来する事になる。
真理と美咲の「女神の聖母マリアの能力(保守)」の身を守る「守護神」の能力が常に必要だった。
神父の勇介にも同じ特異能力はあったが、現実の世界では世界の神々ゼラトウスによって「予知能力」「透視能力」「離脱解離能力」「転移能力」「分析能力」「学習能力」「聖霊ヘルプの能力(選別)」「妖精ハルフの能力(導き)」「天使ピクロスの能力(伝心)」「女神の聖母マリアの能力(保守)」は封印されていた。
神父の勇介が「悪霊」を仮想空間から現実の世界に導き全ての「悪意」を現実の世界に仮想空間から誘導し切り離し、現実に大結界の絶対空間を創り留める事で、現実の世界から何処へも離れられないように隔離し、「善意」だけの次元の違う仮想空間から幻想世界アースガルズ9つの世界へ導ける瞬間移動が出来るワームホールを創造する為である。

真理と美咲の過去を振り返ると、真理は青空と海原で、美咲は森の中の湖で生き地下の水脈で繋がっていた。
しかし、真理と美咲の過去の「運命」は世界の神々ゼラトウスよって正反対の人生を送るよう導いていた。
真理と美咲の特異的能力は、同じ能力ではあるが人生を送る事への感情の動きや心の動き、特異的能力の完全開化への導き方は違っていた。
双子の姉の真理には「孤独」と「苦しみ」を与え、妹の美咲には「悪霊」と戦えるよう「死の覚悟」「復讐は正義」という思考を与えていた。

真理の青い空と海の中と美咲の森の中の湖に「悪霊」は潜み忍び寄っていた。
地下の水脈で繋がっている事に気付いていた「悪霊達」は我が先にと競い合い、真理と美咲の「運命」に乗り移ろうとしたが争そう事で乗り移る事が遅れていた。
過去の悪霊は「魔性世界の魔物の邪気」「悪魔ゼブロス」「死神デッド」「地獄バルザ」は別々の悪霊だった。
しかし、真理と美咲の環境と心の成長の中で、乗り移る為に一つの「悪霊」として重なり、その後一体化し「悪霊」を現実の世界の人類の中で増やしていた。
人類の中で反乱や内乱、世界戦争が続く原因の1つになった、本来の世界の神ゼラトウスは人類の心で「自由」「平等」「平和」へと導くべきだったが、
増加した「悪霊」は、世界の神々ゼラトウスには止める事は出来ず、人類の中で新たな救世主を創造する事を決断した。
そして、世界の神々ゼラトウスは指令を出し、聖霊ヘルプの選別によって選ばれたのが神父の勇介と真理と美咲である。

時は流れ2年後2人は23歳になった。
真理は精神科医となり、教会の美咲の修道院へ入り、教会の施設で、身寄りのない孤児の子供達と生活が始まる。
美咲は病院を退院したが悪霊との戦いで筋力の衰えもあり、真理の元でリハビリを始めていた。
リハビリは真理の勤める聖域外の大学病院で行われ美咲は、後は筋力が戻れば通院も必要なくなる。
リハビリを行う美咲は、一般の人間よりも早い段階で筋力の衰えは戻ると美咲は自分の持つ特異的能力を使いながら理学療法を学んでいた。

真理は科学的療法と自分の特異的能力を使いながら診療を重ねていく。
見た目において東洋医学や西洋医学の知識や技術を持ち、治療する時には自分たちの持つ能力を使うことによって、他人にはその能力を知られる事はないと考えていた。
真理と美咲には世界の神々ゼラトウスから課題が出され、双子の姉妹が持つ特異的能力をコントロールする事である。
もしコントロール出来なければ、美咲は病院に入院していた頃のように相手に身体症状を引き出してしまう。

特に美咲は真理よりも強い能力を持っている、神に近い存在になるのかもしれない。
いつものようにリハビリに来る美咲は笑顔を絶やす事はなく、他の看護婦に会う時やすれ違う時には必ず挨拶を交わしていた。
美咲への治療は、すでに終わっていたが美咲は自身で何かのリハビリを1人で施していた。
半年間の経過を見る限り、もう美咲は病院へいく必要はなくなり真理は勇介に相談をした。

これからの美咲にとって一番の幸せになれるためにはどうして良いのか。
この頃の勇介には返す言葉がなかったわけではないが、しばらく時間がほしい考えさせて欲しいと、あえて真理へ告げた。
これも、今は亡き叔父の神父の遺言によるものであった。

それぞれが平凡な日々を送れるようになってから勇介は知った事がある。
あの山本刑事だが元銀行員殺人事件後から4月下旬、真っ赤なチューリップが咲く時期に美咲に会う事なく看護婦に言付けをせず花束を贈っていたようだ。
山本刑事には何かを感じていたのだろうか、メッセージカードには暗号のような文章が書かれていた。
あくまでも憶測だが山本刑事は、この世のもの以外の事を信じていたのかもしれない。
山本刑事は言葉にする事はないが、心のどこかに真理と美咲の奇妙で不思議な出来事を心の中に現実の世界では悟られず仕舞い込んでいたのかも知れない。
先入観を抱く事はない山本刑事を含む7人の刑事達は、未来の次元の違う仮想空間の幻想世界アースガルズで、エクソシストの従者ビショップとなりシャーマンの能力で盾(たて)となりエクソシストを守り抜く事になるのか。

しばらくして真理は教会へ足を運び勇介に会いに行く。
「美咲を神の元に置いてはもらえないだろうか」と勇介に相談した。
「そのようにいたしましょう」と勇介は答える。

勇介は美咲を修道院へ導いていくと、美咲は真理の子供の頃のような微笑みと天使のような笑顔を魅せていた。
あの頃の真理のように求めるものが違うのは心の神ゼウスによって「希望」に変化し、その「希望」を子供達に与えられるような気がした勇介だった。
この時、勇介は「希望」だけだろうかと脳裏を過ぎていく何かの感覚があり考える。
勇介は真理の願いの全てを受け入れた受け止め、真理と美咲の「運命」の導きを始める。
受け入れ受け止めたというよりは、真理からの言葉を待っていたというべきだろう。

美咲は修道院へ入り、身寄りのない孤児施設の子供達は初対面から美咲の笑顔に吸い込まれたようだ。
そして美咲は常に天使のような笑顔を絶やさず、子供達に夢をみるのではなく「勇気と希望」を与える優しさや暖かさ温もりの愛情で接していた。
勇介は疲れなけばいいがと気がかりはあったが、花を植える姿と花に包まれる美咲は子供達にチューリップとハーブの育て方や花言葉、由来などを教えていた。
美咲は母への思いが強くあり、一番好きな花はと子供達から聞かれると「赤いチューリップ」と答える。
子供達に、どんな花が好きかと美咲が聞けば、美咲と同じように笑顔と大きな声で「赤いチューリップ」と答える。
美咲は多くの子供達を自分の子供のように、優しく厳しく暖かく包み込むように愛する事が出来たのだろう。
温もりの愛情を真理と美咲が抱き子供達と接する事により、この時は「愛の象徴の天使」や「愛の聖女シスター」と呼ばれていた。

ここまでは神父の勇介と真理と美咲の運命と生きる環境の境遇であり、この先には新たな現実の世界と次元の違う仮想空間の幻想世界がある。

そして時が流れると未来にある次元の違う仮想空間で「世界の神々ゼラトウス」の元で生きる「女神の聖女シスター」が誕生した。
しかしもっと先の未来には更に新たな幻想世界アースガルズ9つの世界が創造される。

真理と美咲は、聖母マリア像の前に立ち祈りをささげる時「フォメオ・ス・タンシス」と心に囁かれているのだった。
この頃、この囁きはいったい何なのか今は知ることはなかったが、今後未来には何かと出会い何かを共に思い考え全ての環境が変わるのだろう。

次元の違う仮想空間では「女神の聖女シスター」と呼ばれるようになり、幻想世界アースガルズ9つの世界では「チューリップス・シスター」と呼ばれる事になる。
真理と美咲は徐々に少しずつ姿は薄れ、次元の違う仮想空間から、幻想世界アースガルズ9つの世界に世界の神ゼラトウスによって導かれ、神父としての勇介も同じように現実の世界から仮想空間を透り、徐々に少しずつ浮遊している人類の魂の姿は薄れ幻想世界アースガルズ9つの世界に世界の神ゼラトウスによって導かれていく。


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愛の聖女シスター誕生 最終章

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次はチューリップス・シスター第29話から始まります。
今後とも宜しくお願いします。
ゆっくり出来る限り編集し更新していきます。


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