現状突破の“解”は“内”にある~一見頼りなさそうな“蜘蛛の糸”を信じられるかどうか | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

大切なのは「売り込む」のではなく「欲しくなってもらう」仕掛け。
だって人は、心が動かなければ行動しませんもの。
それはB to CでもB to Bでも同じ。
人間心理からストーリーマーケティング、新聞記者の経験もプラスして、あなたのビジネスを応援します。

昨日の「ホテルが選ばれるとは」を書いてて、
こんなのを思い出しました。

「やれば、やれる」んやな~って思ったこと。



今日も広報ジャーナリスト・堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。あなたに感謝ですっ!









今はもう変わってると思うんですが、
少し前、岡山市のホテルって、
あんまりおもてなしが上手ではなかったようですね。^^;


旅の文化を研究しておられる施設の所長が
岡山市のホテルに頻繁に泊まるようになってから、
感じたというか気づいたのは、

どんな場合もマニュアル通りの対応だということ。



例えば、明らかに顔の分かるリピーターに対しても
「○○様、いらっしゃいませ」と名前で呼びかけることすら
しなかったのだと。

(ホテルフロントイメージ)



その原因として、

・歴史を通じて災害がほとんどなかったこと
・海、川、山、野の幸に恵まれた所での「安気」

の二つを挙げてはりました。

観光に取り組むには、
ある種の「危機感」が不可欠なんだよね、と。





それでもこの方、さすがそういう方面のことを
研究してはるだけあって、

あるホテルを定宿として
“定点観察”を続けてみはったんです。




そしたら、やはり「このままではアカン」と気づかはったんか、
少しずつ対応が変わってきたのだそうです。

まず、夏場にはおしぼりが出されるようになり、
秋口には入浴剤が手渡されるようになりました。




そして、常連客の誕生月には、
プレゼントが贈られるようになりました。






ちょっとしたものだけれど、この効果は意外に大きく、

まずお客さんとホスト(ホテル従業員)の間で
親しく会話が交わされるようになりました。



お客さんも自分を思って声をかけてくれることに
不快なはずがなく、機嫌も良くなる。


するとごくごく自然に「ありがとう」の言葉が
たくさん出るようになりました。






次に、スタッフの顔写真と得意分野を載せたファイルが
部屋に置かれるようになったんですって。


「岡山の観光案内人としてご指名下さい。
 フロント担当:〇〇 〇〇」とか。






ホテルの部屋に置いてあるものって、
何となく見ちゃいますよね。(^-^)/

見た宿泊客は、何かの折に、
「あぁ、あなたが観光案内の得意な・・・」なんて
スタッフに話しかけるようになり・・・。





どうやら一連の動きは、そのホテルの企画担当の女性を
中心にスタッフミーティングで決めはったらしい。

岡山市内には同等のホテルが多く、
近くに新しいホテルも次々と建ちました。




不況下でなかなか観光客の増加も見込めない中、
「何か特徴をもたないと生きのびられない」という
危機感が背中を押し、「とにかくやってみよやないか!」と。



女性目線と、
「どげんかせんといけん」という意識が相まって、


とにもかくにも、このホテルならではのおもてなしを
始めることができたのだそうです。






探してみれば、そして、勇気を持って一歩踏み出せば、
自前のホスピタリティーが創れます。



何も高いお金を払って、
外のコンサルタントさんに依頼する
必要はないんですよね。



「お宝は“内”に眠っている」と
私がいつも言う訳は、これです。



いつもやっていること、

昔からやってきたこと、

お客さんの会話や表情を観察してみること、

目立たないけれど大切な仕事をしている同僚の
意見に耳を傾けてみること、

そんな、極めて日常的な風景の中に、
現状突破の糸口があります。





それはさながら、細くて頼りない蜘蛛の糸のように
見えるかもしれない。

派手なイベントや、
経営ノウハウ本に載ってるてっとり早い回答は、

太くて豪華で、
いかにも頼りになりそうな気がします。



でもそうじゃないんです。



あなた独自の“蜘蛛の糸”を信じられるか信じられないか?


そこが経営のかじ取りの分かれ道なんです。








ご訪問ありがとうございます。m(_ _)m
人気ブログランキングの応援をして頂けると嬉しいです。