1.
計算問題で間違ってしまった場合、ケアレスミスと断じて処理してしまうことが多いと思いますが、
慎重に考えるべきです。
2.
例えば、
12÷2÷3=2、という計算を間違える小6受験生は皆無です。
しかし、数字がわずかに変わっただけで、
例えば、
12÷8÷2
という問題になると、間違える受験生が出てきます。
小5ですとかなりの率でひっかかります。
12÷8が整数で割り切れないので、先に、8÷2=4、をやってしまって、
12÷8÷2=3、とする誤りです。
上の例では、2÷3が割り切れないので、こちらを先にやろうとは考えませんが、
下の例では、12÷(8÷2)=3とやってしまうのです。
正しくは、
12÷8÷2=0.75です。
3.
乗法(掛け算)ならば、
12×2×3=3×12×2=12×(2×3)、いずれも正解です。
交換法則・結合法則がいずれも成り立ちます。
しかし、除法(割り算)では、交換法則・結合法則が成り立ちませんので、
上記のような誤答が生まれます。
正答率が下がるには、それなりの理由があります。
闇雲に計算演習を積めばできるようになるというものではありません。
4.
もちろん、一定の計算演習は必要ですから、演習時間を確保していくことも必要ですが、
ケアレスミスと簡単に処理せず、どうして間違えてしまったか、という点を追求して、
日々の学習に繋げていくことも重要です。
5.
具体的な方法としては、これまでの問題集やテストの解き直しです。
間違えた問題には印をつけておいて、それだけ解き直すという方法です。
新しい問題集に手を付けることにも意味はありますが、
これまでの解き直しにも時間を使うべきです。
より有効に正答率を上げていくことができます。
6.
上記のような計算ミスが起きやすいポイントなど、盲点になりやすい箇所は、
力量のある講師ならば明示的に授業で取り上げるはずです。
定評ある受験用教材といえども、盲点を明示的に適時にカバーすることはできていない訳で、
講師の腕の見せ所ということになります。
ですから、家庭での対策としては、授業に集中させることです。
一つは、夜早く寝かせることです。
もう一つは、どうしても授業中に眠くなってしまうという場合は珍しくありませんので、
塾に行かせる少し前に、5~15分程度の仮眠を取らせることです。
(もっとも、力量のない講師というのも残念ながらいますので、
その場合は諦めるより仕方ありません。)
7.
操作内容の熟達化を進めることで、ミスは確実に減らすことができます。
熟達化によって、より少ない認知資源で正答を導くことができるようになるためで、
細かい点にも余った認知資源を振り向けることができるため、と説明できます。
実際には、
1+1=2、
を間違える可能性はゼロではありませんが、限らなくゼロに近いです。
それは、この問題を解くのに必要な認知資源が極めて少ないからです。
換言すれば、その問題よりもはるかに高度な問題を解けるほど熟達しているから、となります。
模擬試験などの計算問題についても、計算力が十分に高いならば、
間違えることはまずありません。入試でもそうで、
数問の計算問題で計算力は十分に確かめることができるのです。
8.
入試問題の計算問題のレベルは、概ね、学校の難易度相応です。
易しい学校は計算問題も易しくなっています。
どの程度の計算演習が必要か?、と言えば、受験校の過去問のレベルの計算問題で、
間違えが出ないようになるまで、ということになります。
計算演習ばかりやるのはいい勉強の進め方ではありませんので、
計算ばかりやる訳にはいきませんが、上記のように、
計算でのケアレスミス対策としては、まずはケアレスミスという用語自体が疑わしいという
認識から始まり、合理的な方法によって有効に減らすことができます。
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