エネルギー系の会社でサラリーマンしてた頃、
とある冷凍施設を訪問した時に、施設のエンジニアさんが。
「温度ってのは、相対的なモノですから」
と言い放った言葉が、頭から離れない。
冷風が一気に外へ漏れ出さぬように、
「予冷室」という狭いスペースが、
冷凍施設に入るドアの前に設置されていた。
みつろう
「この予冷室はそんなに寒くないのに、
どうしてこんなに煙でモクモクしてるんですか?
まるで、北極に居るみたいです。」
エンジニアさん
「この予冷室は、気温10℃程度ですが、
ドアの向こう側の本施設のマイナス5℃の冷気からすると、
「暖かい」のです。
その両者の「段差」で、こうして煙が立つのです。
温度ってのは、相対的なモノですから」
なんか、目からウロコだった。
当時の美少年は、
「気温10℃」というモノを「絶対的」な数値としてしか、捉えきれていなかった。
でも、違った。
それは「絶対的なモノ」では無いのだ。
気温10℃というモノが、「暖かい」のか、「寒い」のか。
それは「絶対的」には、言えないのだ。
「相対的」なモノだから。
25℃の部屋から行けば、「寒い」。
でも、マイナス5℃の部屋から出ると、「暖かい」。
だから、「気温10℃」とは「○○である!(絶対的な答え)」なんて断定的な事は誰にも言えないのだ。
予冷室に立ち込める白いモヤモヤの向こうに、
なんだか宇宙の真理が観えたような気がした。
昨夜の雪まつり会場の、「マイナス1℃」だって、
絶対的な正解なんて無い。
それは、観る人の位置によって、変わる「相対的な」モノ。
雪まつり会場には世界中から観光客が来ていたけど。
シベリアから来た人は、「マイナス1℃」を温かいと言うだろう。
南米から来てた人は、「マイナス1℃」を寒いと言うだろう。
正解なんて、無いのだ。
↑分かるよー。
僕も北海道から、沖縄に帰った「1日目」は、
「暖かいなぁ~」と思う。
家でぶるぶる震えている嫁や子供を見て、「何が?」と思う。
でも、翌日には、ちゃんと「寒さ」を感じて、
美少年もブルブルしている。
「温度って、相対的なモノですから」
モクモクとした部屋で、エンジニアさんが言ってくれたけど。
それは、温度だけじゃない。
全ては、相対的なモノ。
「絶対的な答え」=「こうである!」なんて、
この世には1つも無い。
「相対性」の世界なんだから、当然だよね。
もしも、あなたが今日から。
【10℃というモノ】は、暖かいのか、寒いのかを言及できないという事実を覚えて、
日々の生活を見回してみたら。
どこにも、「答え(たった1つの○○である!)」なんてない事に気づくだろう。
誰がどう観て、どう思ったか。
それだけだったのか、と。
その視点で、今日一日、過ごしてみては?
「美少年というくだりは、
もう誰もツッコんでさえくれないのね・・・。可哀そうに。」
悪魔とのおしゃべり
Amazon |
絶対性とは、「1つ」のことだ。
相対性とは、2つ以上のことだ。
貴様らの世界に、絶対性を有しているモノなどない。
ー『悪魔とのおしゃべり』より
↓スノーヴァ溝の口という施設に、新規事業の検討のため視察に行ったとです。
すると、あら不思議。
まったく寒くない部屋が、煙でモクモク!まるで、アラスカ。
なんでなのか、ポカーンとしていた美少年に、
「温度と言うのは、相対的なモノですから」
とエンジニアさんが。
「こうである!」「○○なはずだ!」と言い切れる(=絶対)モノなんて、
この世には1つも無いんだよ。
【10℃という気温】が、暖かいのか、寒いのかすら、
「絶対的な答え」など無いのだから。
誰が、【10℃】を、どう観たか。
そこに、相対的な答えが生まれるだけです。
でも、その答えは、その人にとっては「絶対」に成ります。
世界で唯一、正解を製造出来るのは、「あなた」です。
親が言った事も、ウソで。
先生が言った事も、マボロシで。
社会で言われている事は、幻想で。
あなたが、それらを参考にして、
「正解」を製造しているのです。
5年前に書いた「観測者効果」の過去記事。
必読です。
上の過去記事で、応援ボタンをポチポチ押してね