振り出しから強い筋力を使ってしまう人は、ミスヒットが多い。
力を入れると、見えなくなるからです。
試しに、全身に力を入れた状態で、何かを注視してください。見にくいのがわかりますか?
そんな状態で、速いボール、大きく変化するボールを打ち返すのは難しい。
ミスヒットしたくないなら、振り出しを楽にする必要があります。
何が強い筋力の代わりになるのかを考えてください。
それから、「ミスヒットしにくい動き=当てやすい動き」もよく考えてください。
楽でも当てにくい動きはダメです。
「良い動きは、楽で、当てやすい」というのを判断材料に。
その辺のことを過去記事に何度も書いています。参考にしてください。
「慣れれば打てる(見える)ようになる」というコーチがいます。これはウソです。「何十年もテニスをやっているのに、ミスヒット連発」という人は沢山います。
ボールが「見えるかどうか、当たるかどうか」は、慣れの問題ではなく、動きの問題です。
私は生徒がミスヒット(又は空振り)したとき、「ボールをよく見て!」「ボールを見てないからミスした」などとは言うことはないです。みんな一生懸命見ようとしてるからね。
必ず動きを教えます。
ミスヒットや空振りは、動きを教えるチャンスです。
逆に、「下手な打ち方なのに、ミスヒットが少ない」という生徒の動きを矯正するのは難しいです。
そんなときは、ミスヒットを誘発するようなボールを送ります。
下手な打ち方は、「特にやりやすい」という状況と「特にやりにくい」という状況が必ずあります。そこをつきます。(あまりやり過ぎると、生徒がヘコむので注意)
これは教えるテクニックですね。
この辺は、観察力と技術がないとダメです。
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指導側の人は、今後「ボールをよく見てください」という言葉を厳禁にしてみるのも良いです。
「生徒が空振りしても、何も言うな!」と言っているのではありませんよ。
「ボールが見やすい動き」「ボールに合わせやすい動き」を教えることに徹すると良いです。