歌詞を「目で見る」機会、いや機械。 | 作詞家 昆真由美のブログ

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ビクター音楽カレッジ卒業、作詞家の昆真由美です。昼は会社員で営業やってます。合同会社GAIALOVESより、チャン・グンソク「淡い雪のように」でメジャーデビュー。
作詞の授業、ワークショップ、メディア運用の「LYRICSROOM」展開中!https://www.lyricsroom.jp/

歌詞が表示されるスピーカー、リリックスピーカー(Lyric Speaker)。
32万4,000円。

※写真はイメージです

 

いや、買ったわけじゃないです(笑)
前から気になってたコレ。

最近、ライブとかに行くと、
結構歌詞がダイナミックに流れる演出が増えてるなあって思ってて。


ライブだけじゃなくても、歌番組でもそうだし、
歌謡祭とかでは「歌詞に合わせてdボタンを!」みたいなのも一般的になってきたし。

 

GLAYのTAKUROさん曰く
「テクノロジーの進化によって音楽が身近になっていけばいくほど、
歌詞だけが置いてけぼりという印象がミュージシャンにはあって。
歌詞を書く、物書きの自分としては『よく作ってくれた』という思いですし、
『言葉』を考え直すいいきっかけをもらいました」。
http://natalie.mu/music/news/201821

 

リリックスピーカーの開発を手掛けたSIXのクリエイティブディレクターの斉藤迅さんは
「音楽に歌詞を取り戻したかったというのが、開発のきっかけ。
レコード、CDで音楽を聴いていた世代は歌詞カードを見ながら曲を楽しんだが、
ダウンロードやユーチューブで音楽を聴く時代になって、
音楽に含まれる歌詞の文学的な価値が見失われている気がして」。
http://www.fashion-headline.com/article/2016/05/11/14450.html

 

私が作詞始めたころって、
ちょうど宇多田ヒカルさんとかシンガーソングライターの時代が続いてて、
AKBがブームになる前、アイドルっぽいアイドルがしばらくいなかったな~って時代。

「作詞なんてみんな本人が書いてるっしょ」
「もう作詞って時代終わったんじゃない?」

ってよく言われてた。


それに加えてテクノロジーの進化。

 

中学の頃は、
「CDそのものよりむしろ歌詞カードが欲しくて買うよね!!」って
熱い会話を交わしていたものだけど(私はいまだにその感覚あるけどw)、
たしかに歌詞を目で見る機会って、
CDを買うか、歌番組で流れるのを見るか、カラオケか、あとはわざわざ調べるか…
どれにしても、ライトに音楽を楽しむシーンには入り込んでくれないようなところがある。

でも、ライブの演出とか動画の中にも、じょじょに歌詞が入り込んできたのを見て、
「ああ歌詞を見たいって人はちゃんといるんだな、ちゃんと求められてるんだな」って感じがして。嬉しいものです。

 

リリックスピーカーはお高くて手が出ませんが(笑)、
もっと身近に歌詞を見る機会が増えていってくれたらいいなと思います。