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ナンギルが近づいて来た時、ナリは、一瞬思います、これは展開がちょいと早すぎるんじゃないか?・・・って。
ナリの心の声が時々二人目のナリとして出現するのが、ちょいと面白いです。
ナリのそんな期待を裏切り、ナンギルは冷静に答えました。
「その通りだ。長い間覚えていたし、今でも好きだ。でもそれは美しい思い出のようなものだ。ソウルでのホン・ナリは知らないし、別人だと思ってる。」
別人なの?・・・とナリ。不満そうです。
「ここでは母さんの娘で俺の好きだった子だが、ソウルでは知らない女性だ。」
ナリ、大いに不満です。
ソウルでの私を少しずつ知っていけばいい・・・なーんて、自分の気持ちを告白したようなもんです。
警察は、ナリ叔父がナンギルを脅迫と監禁で訴えたということで、来たのです。
ナリは、偶然来合わせたドッポンを、急遽家の顧問弁護士だということにして、ナンギルに同行してもらいました。
詳細を聞くまでも無く、ナンギルにはダダ金融の仕業だと分かっていました。
で、ナリ叔父をずっと探しているということで、行方不明の届けをだしました。
ペ代表は、今後の裁判のためにも、ナンギルに前歴を付けておきたかったようです。裁判が有利に進められるように。
ドッポンは、ナンギルの経歴をナリに話しました。さほど驚きませんでしたね、ナリ。
こうなったら、ちゃんと3人で話をすり合わせておいた方が良いとナリは言いました。で、向き合ったわけですが。
ドッポンは、今後、婚姻無効と土地の名義変更を詐欺だと訴えられる可能性があると言いました。ナンギルとナリは、どう見ても義父と娘には見えませんしね。
だけど、ナンギルは手続き等に不備も不正も無いと自信がありますから、敗訴する筈は無いと言いました。
だったら、家族関係を壊さないように・・・とドッポン。二人はあくまでも義父と娘だと念を押したつもりなんでしょう。
その場で突然ナリに交際を申し込みましたよ。
ナリは、なんだかからかわれている気になったようです。
で、本心かどうかドッポンに聞きました。
やっぱりそうでした。ドクシムに説教している時のナリに、彼は魅せられたのです。
でも、ナリはあっさり断りました。
ナンギルは、ナリの気持ちを確かめたかったの?いやいや、確信したからこそ、釘を刺そうとしたようです。
ナリ叔父を電話で脅しているのを聞いたにもかかわらず、自分を信じているのは何故だと問いました。
そして、言いました。
「生きて来た人生が違い過ぎて不釣り合いだ。」
だけど、そんな事でびびるナリじゃありません。自分の想いには忠実だし、迷いもありません。
ナンギルは、自分の事をよく知らないのに、無鉄砲過ぎると言いました。そして、ナリ母と約束したと言いました。想いは断ち切ると・・・。
「それはあなた一人の勝手な約束でしょ。」
ナリは、自分の母がそんな事で反対する人では無いと知っていましたから。
「母さんの反対じゃない。俺の意志だ。」
ナンギルはきっぱりとナリの想いを撥ねつけました。
ナリは、母の昔からの知り合い『ヒョン餃子』のハルモニオレさんを訪ねて行きました。
オレさんは、ホン餃子も元従業員だそうで、ナリ母の事は勿論、ナンギルのことを良く知っていました。
一つ、謎が出て来ました。
ナリが幼い頃、実父と二人で出掛けたまま、数カ月帰ってこなかった事があったんだとか。あまりにも心配したナリ母は、やつれてしまい、夫から気持ちも離れてしまったに違いないとオレさんは言いました。
だけど、ナリにその記憶はありません。昔、父親と飛行機に乗ったおぼろげな記憶があると以前言っていましたが・・・。それがその時の記憶
ナリはナンギルにきちんとした服装に替えて・・・と言い、連れ出しました。
理由を聞くナンギルに、ナリは
「12時までデートしよう。」
と、言いました。気持ちを断ち切る前に戻って、まだ交際を始めたばかりの恋人同士になって・・・と。
12時になったら、全て元通りに戻る、シンデレラデートです。
最初、突然の話に、全く乗れないナンギル。
芝居がかった設定もこっ恥ずかしいし、しらじらしい会話に、ぶりっこ(・・・古い?)めいた話方も気に触るし・・・。
「夢は、ホン・ナリと結婚すること・・・でしょ?」
と、ナリ。
思わず、ナンギルはナリを見つめてしまいました。オレさんとオレさんの息子が、ナンギルの昔話をあれこれと事細かく聞かせてくれていたのです。
「母さんと家族になる唯一の方法だと思ったんだ。」
と、ナンギル。
だけど、ナリは聞いていました。当時のナンギルには、他の夢は一切無かったことを。
カフェに行き、食事をし、たき火に当たりながら、あれこれと話をしました。初めてのデートと言うコンセプトに合致してます。
最後に握手をして別れました。
楽しかった・・・とナリ。ありがとう・・・と。
オレさんから聞いた話をしました。母の葬儀の時、知らせるべき人たちにもれなく連絡したのはナンギルで、その他の葬儀一切を取り仕切り、悲しみで放心状態のナリに何もそれ以上の面倒をかけさせませんでした。
ナリは、全く気づいていませんでした。葬儀が滞りなく終わり、母がたくさんの人たちに見送られて旅立つ事ができたのは、全てナンギルのお陰だったということです。
「思い出したい記憶ができた。なぜあのころを忘れているのか。母が私に何故、何を隠したのか知りたい。でも、それを知ったら、私たちの仲が終わる気がしたの。だから最後に綺麗な思い出を作りたかったの。」
ドンジンから電話が入りました。
でも、ナリは出ませんでした。
ドンジンは、メールを送ろうとしました。
“やっと自分のした事が分かった。共に過ごした20代にすまない・・・”
その携帯を、ヨジュが奪い、投げつけました。
その日、ドンジンは友人にヨジュを紹介しようと連れて来たのですが。友人たちの頭には、ナリの記憶がすりこまれていて、何度も何度も名前を“ナリさん”等と間違えられる始末。
そして、昔の写真を見ると、そこにはナリの姿・・・。
それを見て、ドンジンは、写真の中の幸せを壊したことを実感したのです。
ヨジュ、ドンジンと別れようと思ったのかな?
直前に、ドンジンが結婚相談所に入会したという事も知ってしまいましたし・・・。自分と言う者がありながらの入会なんて、要するに結婚対象と見ていないってことですからね。
翌日、来年の母の命日まで、ここには戻ってこないと言ってナリはソウルに出発しました。
ドッポンが送ってくれました。
でもね、途中で立ち寄ったカフェは前日ナンギルとデートした場所だったし、どこを見てもナンギルとの思い出が甦って来て、苦しくなってしまいました。
そんな時、ナンギルから電話が。
本を忘れていると言いました。
ナリが、心を休めるために必要な本だと言っていたモノです。
持って行け・・・とナンギル。届けるぞ・・・とも。
でも、ナリは断りました。
ナンギルも、ナリが去った後、どこを見てもナリとの思い出につながってしまう自分を持てあましていたのです。
ナリ、戻って来ました。
「やっぱり持って行くわ。」
と、ナリ。
本は口実だ・・・とナンギル。
「子供のころから今まで俺は同じ気持ちだ。」
じゃぁ、何故、嘘を?・・・とナリ。
「すまなくて。俺がホン・ナリを愛してしまって。ごめん。」
ナンギルは真っ直ぐにナリに向かって歩いて行きました。
そして、kissしたのです。