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あるマンションの704号室に住むナ・ジヨン=ミン・ヒョリンさん。
ここまでかと思うほどの個人主義者です。人に何と思われようと平気・・・って感じで個人主義を貫いています。恋人がいたのが不思議なくらい。
彼女の恋人ヨンソクを演じているのは「力道妖精キム・ボクジュ」でナム・ジュヒョクssi扮するジュニョンの親友テグォンを演じてたチ・イルジュssi。
テグォンは合コン好きなナンパな男子学生でしたが、今回も、ちょいとそんな匂いがします。でも、ジヨンに対しては真剣なのかな?しつこくジヨンに付きまとっています。
ただ、それはジヨンがあまりにも自分に対して冷たいからで。何かが原因で別れを切り出されているようですが、その理由が分からず、二人の間が冷たくなったのも、ひとえにジヨンの所為だと考えているようです。
ジヨンも全くその理由を話さないのですから仕方がないですね。
そして、隣の705号室に住むのがパク・ビョクス=コンミョンssi。
これはジヨンとは正反対で、人に依存し過ぎる人物です。
偶然ジヨンと出会うと、必ずにこやかに挨拶をします。でも、そのすべてをジヨンはスルーして来ています。ビョクスが存在していないかのような態度でした。
恋人にもうざかられて一方的に別れを宣言されてしまいました。
が、ビョクスは恥も外聞も無く、恋人に縋るんですね。それをジヨンは冷たい軽蔑したような目で見ていました。
ジヨンは、神経科のクリニックに通っていました。
自分の体調が変なのは、きっと精神的な事が原因だろうと思っていたのです。ずっと不眠症に悩まされているのです。
でも医師は、特に薬を出すわけでもなく、ただ彼女に日記のようなモノを付けるよう指示しただけでした。本心を書かないと治療は出来ないと言って。
ちょっとした事から喧嘩になってしまって以来、二人は会うたびに何かと言い争うようになってしまいました。
ところがそんなある日、急に腹痛に襲われたジヨンが、必死に家に戻ろうとしたら、またもヨンソクが自分を待っているのを見つけました。
必死にヨンソクから逃げ出し、部屋に入ろうとしたんだけど、12桁もの長い暗証番号を設定したばかりと言う事もあって、なかなかその番号を押す事が出来ません。そのうちに、こんがらがってしまって、番号が出て来なくなってしまったのです。
ふと見ると、ヨンソクが管理人と一緒にやってこようとしているじゃありませんか。
ヨンソクは、ジヨンの体調が悪いのに気がついたので、追って来たんですけどね。
ジヨンは、隣のビョクスの部屋の暗証番号を知っていました。4桁という分かりやすさだったので、以前押すのを見て覚えていたんですね。
切羽詰まったので、ジヨンはビョクスの部屋に入り、トイレに駆け込んでしまいましたよ。
ところが、生憎、その時、ビョクスが在室。
下痢でおもらしなんて言う、一番見られたくない姿を見られてしまったと言うわけです。それも、天敵のようなビョクスに。
ビョクスに服を貸してほしいと言うと、嫌だと断られ・・・。仕方なく、業者に鍵を開けてもらい、ジヨンの部屋から着替えを取って来てもらうことに。
お互いの部屋を初めて見た二人。
飾ってある写真とか、置いてある物で、生活とか人生のほんの一部が垣間見えました。
でも、それらでは事の本質とか、持っている意味等は分かりません。
ジヨンの両親は彼女が幼い頃に離婚していました。
その時、彼女をどちらが引き取るかでもめましてね。押し付け合ってる事を知ったジヨンは、一人で生きる事を宣言。
実の両親の事でさえ自分を愛し、守ってくれようとはしなかったわけで。ジヨンが頑なに他人と関わることを避けようとするのはここに大きな要因があるようです。
そして、家族写真やたくさんの友達と一緒の写真を飾っているビョクスも、表向きの明るさとは違う悲しみを抱えていたのです。
彼は養子でした。
だから、養父母に対しても、義理の妹に対しても、嫌われないように捨てられないようにと気を遣って生きて来ていました。誰に対しても、明るく親切に振る舞うので、会社の同僚なんぞも、彼を都合よく利用したりしてます。
またそれをビョクスはちゃんと分かっているんです。それでも、一人になりたく無いから一生懸命笑顔を見せようとしているのです。
優しい義母でさえ、実の娘とビョクスにもたせるオカズを差別していました。ある時それに気付いたビョクス。悲しい表情でしたね。うわべでは彼に優しくしてくれる義母ですら、裏では密かに差別しているのですから・・・。
気付いても、文句は言えません。
捨てられてしまうかもしれないからです。
彼は一度養子縁組を解消された事があるようですね。それが物凄く堪えているのです。
楽しみにしていた家族旅行も、直前で参加を拒否されてしまいました。
何かがぷつんとビョクスの中で切れました。
またいつものように自分に用事を押しつけようとしてきた友人に、一度は了解したのですが、すぐに断りの電話を入れました。
「お前は頼みごとがある時だけ連絡してくるけど、そんな連絡なら、二度とするな。」
多分、ビョクスがそんな台詞を吐くのは初めてだったでしょう。
その時隣のジヨンの部屋から大音響で音楽が聞こえてきました。
これまでそんな事は無かったのに・・・。
ふと心配になったビョクスがドアを叩いて叫んでも、何の応答もありません。
せんだってのトイレ騒動の時、暗証番号をとりあえずの4桁に設定してあげたビョクス。きっと変更してるだろうと思ったのですが、番号はそのまま。鍵が開きました。
意識がもうろうとしているジヨンを見て、慌てて救急車を呼ぼうとした時、ジヨンが気付きました。
二人は初めて感情的にならないで話をしました。
何故僕を嫌うの?・・・とビョクス。
あなただけじゃ無く、元々皆嫌いなの・・・とジヨン。
「嫌ってごめんね。でもこれからもそれは変わらない。」
ビョクスの境遇を知ったジヨン。何の抗議もせず文句も言わない悲しさを知りました。
私みたいに諦めて・・・とジヨンは言いました。はなから期待しないの・・・と。
それで寂しく無い?・・・とビョクス。
「誕生日おめでとう。」
クリスマスのその日はジヨンの誕生日でした。何かで知ったんですね、ビョクス。
「一緒に寝る?」
と突然ジヨンが言いました。
「自分の部屋に帰るよ。シングルベッドで狭いし。」
とビョクスが言うと、
「抱き合えば狭く無いわ。」
と、ジヨン。
驚いて立ちあがったビョクスが聞きました、本気?・・・と。
「本気よ。」
え~っ
ジヨンが、個人主義者としての意見をあれこれ述べるのですが、これに案外頷くところが多かった私。
自分が一番大切で、何事も自分中心に考えてしまう私自身の本当の姿に改めて気付かされてしまいました。