フレンチアルプスで起きたこと | 占い師・亀丸公式ブログ 亀丸の占い教室

亀丸です。


『フレンチアルプスで起きたこと』という映画をみてきました。
単館上映されているスウェーデン映画です。
冗長なところもありましたが、非常に考えさせられる設定の映画でした。




物語は、あるスウェーデン人一家を中心に描かれます。
エリートビジネスマンの夫、その妻、小学生ぐらいの娘(姉)と息子(弟)の4人家族が、5日間のバカンスでフランスの高級リゾートにスキーをしにやってきました。


2日目の昼食時に事件が起こります。
山の斜面に面して広がる、オープンテラスのレストランで食事をとっていたとき、いきなり爆発音とともに雪崩(なだれ)が発生しました。
レストランに向かってものすごい速度で進んでくる雪崩に、レストラン内は大パニック。
逃げ惑う人の群れのなかで、妻は子供を守ろうと娘と息子を必死で抱きかかえますが、夫はスマホだけを持って一人で逃げ出したのです。



雪崩はレストランの手前で止まり、結局白い煙に包まれただけで何の実害もなかったのですが、妻は夫のとった行動に大きなショックを受けます。


「旦那は私たちを守ってくれなかった……」


理想的な夫婦だった二人の間に、大きなヒビが入ってしまったのです。


妻は夫のとった「自己中心的」ともみえる行動がどうしても許せません。
友人カップルとの歓談の際にも、突然「雪崩」の話を切り出して夫を責め立てます。雪崩の話を聞かされた友人カップルのほうまでも関係が気まずくなってしまいます。
夫は無かったことにしてしまおうと振る舞いますが、スマホに雪崩が起きたときの撮影動画が残されていて、言い逃れできなくなり、精神的に追い詰められていきます。





「人間は自然の大災害のような突然起きた予期せぬ事態でどのように行動するのか?」


この夫婦に起こったことは特殊なことではありません。
どうやら生命にかかわる危機が起こったとき、女性は本能的に子供を守るのですが、男性は逃げ出してしまう傾向があるそうです。研究者が過去の天災や事故を調べた結果、明らかにそういう傾向がみえるそうです。


監督のリューベン・オストルンドはこう語ります。


「実際に研究結果があるのですが、ハイジャックや船の沈没といった大惨事の後に多くの生存者カップルは離婚しています。
生か死かという状況で自分の生存がかかった場合、男性の方が女性に比べて逃げ出して自分を守るという傾向があることも明らかになっています。
男性が紳士的な振る舞いをしなかったことが離婚の原因になることは大いにあり得ます。
これらの調査結果をもって、私は、世の既成概念となっている『男は妻や家族を守る存在であり危険に直面した時に逃げてはいけない』という社会通念を掘り下げてみようと思いました。」

http://www.magichour.co.jp/turist/production_note/


「男性は妻や家族を守るもののはずなのに……」

世間から押しつけられた男とはこうあるべきというイメージと現実との違いに苦しんで、別れを選んでしまうカップルが少なくないのです。









占い師として立場上、女性の話をよく聞いているのですが、やっぱり女性のほうが「愛が深いんだなあ」と感じることが多いんですよね。
自分が好きになった人に対する"愛"、男性よりその根がずっと深いと思います。


だから女性からしたら、男性側からの愛は自分に比べてひどく浅いように感じるんでしょうね。

占いの恋愛のご相談の大半は、まとめると
「自分が抱えている"愛"に比べて、彼や旦那からの"愛"が感じ取れない──」
ということなんですよね。


もしかしたらそれは男性の幻想に期待しすぎなのかもしれません。


この『フレンチアルプスで起きたこと』という映画をみていると、男性ってのは本質的に"愛"が浅い生き物なんだなと思ってしまいます。
きっとそれが現実なのでしょう。
愛が浅い分、責任感や自尊心といった別の感情で補って、なんとか女性とつきあっている生き物なのです。


だから「私の愛と比べて彼の愛が少ない……」というのは、しょうがないと思ったほうがいいのかもしれません。
男なんかこんなもんと期待値を下げておいたほうが、楽につきあえるかもしれません。



           ★



ほら。よくオバサンの占い師の先生が言っているでしょ。


「男なんかに期待しちゃだめよ」


って。
うん。そういうことなんですよね。



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