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東武500系「Revaty」(1)~今春登場・多彩な運転体系の汎用特急車

2017-05-20 | 鉄道[北関東]

今月MAKIKYUは東武線を利用して栃木県内へ足を運ぶ機会があり、その際には先月のダイヤ改正に併せて新登場した新型特急車両・500系「Revaty(リバティ)」にも初めて乗車したものでした。

東武の本線系特急は、日光・鬼怒川方面の列車で用いられる100系「SPECIA」・伊勢崎線北部~桐生線方面などへ向かう「りょうもう」で用いられる200/250系が代表格的存在で、これらの列車は末端区間のホーム延長が20m車6両分という事もあって6両編成で運行しています。

現在のSPECIA運行前に活躍していた1720系「DRC」や、現在も1編成が往時の姿に近い形で残存、先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げた先代「りょうもう」車両・1800系も6両固定編成でしたので、東武の特急と言うと真っ先に「6両編成」とイメージする方も少なくないと思います。

しかしながら今春運行開始した「Revaty」は現在の東武特急で主流の6両編成ではなく半分の3両編成、2編成を併結した6両での運行にも対応する汎用性の高い編成となっているのが特徴です。


全区間6両(2編成併結)、もしくは全区間3両で運行する列車も存在するものの、汎用性の高い編成構成を生かし、途中駅で分割・併合を行う列車が数多く設定されているのが大きな特徴です。
(写真は浅草から6両で下今市まで運行・下今市で2方面への分割作業中の500系「Revaty」です)

私鉄で汎用性の高い特急用車両というと、首都圏だと小田急60000形「MSE」が代表格的存在として思い浮かぶ方も多いと思いますが、MSEは6+4両で6両編成の新宿・綾瀬方と4両編成の箱根湯本・御殿場方のみが編成間貫通路を構成し、常時往来可能な編成となっており、編成の前後で先頭車前面形状が異なるのが大きな特徴となっています。
(6両編成の箱根湯本・御殿場方と4両編成の新宿・綾瀬方は非常用貫通路が設置)

これに対し「Revaty」は各編成共に3両で編成構成を統一、先頭車前面形状は各編成の両先頭車がほぼ同型となっており、両先頭車共に他編成と編成間貫通路を構成可能となっていますので、MSEよりも編成構成の自由度はより高い車両となっています。
(ただ編成間貫通路は片渡し式となっており、方向転換した編成との間で編成間貫通路を構成する事は不可能です)

そのため日光線下り特急で浅草→下今市を2編成併結の6両運行、下今市で分割し前3両が鬼怒川線~野岩鉄道~会津鉄道直通の「リバティ南会津」会津田島行・後3両が「リバティけごん」東武日光行として運行、その折返しは下今市で併結し前3両が「リバティ南会津」・後3両が「リバティけごん」(共に浅草行)として運行する列車も複数設定されています。

ただでさえ不慣れな外国人観光客などの利用も多い上に、「Revaty」は運転体系が複雑で細かな案内を要する事もあり、車両側面にある列車名・行先表示器は今流行のフルカラーLEDを用いた比較的大型のものとなっています。

 
大型フルカラーLEDの列車名・行先表示器ならではの機能を活用し、様々な情報を表示した日英2か国語交互表記に加え、ホーム停車中は次停車駅表示も行う事で分割駅での乗り間違い対策にも一役買っていますが、下今市駅停車中に見かけた「次は大谷向/NEXT DAIYAMUKO」という案内は、少し前の東武特急なら考えられなかった表示とも感じたものでした。

ちなみに「リバティ南会津」「リバティけごん」併結列車は先述の通り上下で編成が逆転、また編成長制約のある野岩鉄道や会津鉄道への乗入も行い、多方面への需要にも応えながら都心方線路容量問題もクリアしていますが、今の所は「SPECIA」一部編成が対応しているJR直通装備はなく、今後JR直通対応を実施する編成が現れるのか否かも気になる所です。

また夜間帯の野田線(東武アーバンパークライン)直通特急にも充当、下り1本だけながら「りょうもう」にも充当される辺りは、「Revaty」の車両特性を存分に生かした列車設定と言っても過言ではなく、今までの東武特急では考えられなかった非常に斬新かつ特徴的な運転体系となっています。

また東武特急各列車のとうきょうスカイツリー→浅草の上り起点方1区間だけでなく、下今市以北のみの乗車でも「Revaty」各列車は特急券不要で乗車可能な制度が導入されているのも大きな特徴です。
(夜間帯の「アーバンパークライナー」でも、一部区間で同種制度が導入されています)


MAKIKYUの「Revaty」初乗車もこの制度を利用し、下り「リバティけごん」に下今市→東武日光での乗車(下今市までは急行利用)となりましたが、下今市跨ぎで乗車の場合に下り「Revaty」各列車で下今市まで特急券を購入し下今市以北まで乗車、もしくは上り「Revaty」各列車で下今市からの特急券を購入し下今市以北から乗車する事はできず、この場合は乗車全区間の特急券購入が必要、駅構内にもこの旨を告知する案内が見受けられる状況でしたので要注意です。
(具体例としては下り「リバティ南会津」で浅草→(下今市)→新藤原と乗車する場合、特急券は浅草→新藤原で購入など)

車内の様子に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。

(お断り)東武500系「Revaty」は東京都~埼玉県~群馬県~栃木県~福島県に跨る列車での運行が主体、また一部列車は千葉県内にも乗り入れるなどかなり広域に跨って活躍していますが、今月MAKIKYUが乗車したのは下今市→東武日光(栃木県日光市内)という事もあり、この記事は鉄道[北関東]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。



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