「集客」するとは何か?/理論の使い方を意識すること | 和文化案内『ゆかしき堂』のブログ

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お客様を集める仕組み「集客」ですが、これは商売をする上での基本だと思います。

どれだけ良いものを作っていても、それを自分が売りたいと思う層の人たちに見てもらえなければ意味がないからです。

何屋かわからない店って、すごく敷居が高いですよね。入りづらいものです。

逆にいえば、何屋だかわかる、扱っている商品が見える、入りたくなる要因をきちんと明確にする、これを徹底することが大事です。

意外と何となく考えがちになってしまう「集客」について、そしてその背景にある「理論」について、きちんと見てみると面白いですよというお話です。


さて、「集客」についての話。

実店舗もネット上の仮想店舗も、「集客」の仕組みは基本的に同じです。


その方法は五つあります。

店を目にして入ってみようと思う「店頭の仕組み」。

広告やCMといった飛び道具を使う「広告・販促の仕組み」。

インターネットで発信する「ネット発信の仕組み」。

そして、「マスコミ来店の仕組み」。

「クチコミ来店の仕組み」。


販促活動には、プッシュ型とプル型とに大別されますが、前者が前の3つ、後者が後の2つです。

プッシュ型の、店頭、広告・販促、ネット発信での集客において、もっとも効果が大きいのは店頭です。

これを知るためには、客数について理解する必要があります。


「客数」と一言でいっても、二種類があります。

店に入店してきた客数(入店客数)と、実際に買い物をした客数(購入客数)です。

入店客数×購入率=購入客数ということですね。

そして、入店客数は、店前通行人数×入店率で算出できます。


さて。

店の前を歩いている人が店に入る前に何をするでしょうか?

店の前を歩いていて、その店の存在に気づく、そして入るだけの価値があるかを見極める、そんな流れです。

店前通行人数×店舗認識率×入店決定率という式になりますね。

つまり、「店頭の仕組み」がもっとも効果が大きい理由は、店頭デザインとか看板やホームページというものは、24時間365日、昼も夜もずっと宣伝をし続けてくれる、最も大切な広告だからなのです。

それなのに多くのお店や企業では、この部分を「なんとなく」「安かったから」という安直な理由で決定しがちです。

世間一般の人に理解しにくい世界のものを取り扱うお店であればあるほど、プル型の販促ばかりに力を入れてくと敷居が高くなってきます。


何屋かわからない店って、すごく敷居が高いですよね。

入りづらいものです。

逆にいえば、何屋だかわかる、扱っている商品が見える、入りたくなる要因をきちんと明確にする、これを徹底することが大事です。


店舗の工事費やホームページの開設費は、その場で支払って終りの経費だと考えがちですが、しかしどの経費も将来的にお客様を呼び込むための「投資」なのです。

そういう考え方をして、お金は使うべきですし、そういう考え方のできないお金は極力使ってはいけません。


ディスプレイしかり、販促物のディレクションしかり、ホームページのデザインしかり、上記のような考え方がすべて適用されます。

数式だの何だのと取っつき難いように思えますが、けれどもシステマチックに物事を理解して、適切に投資をすることで必要なリターンを得る、このような考え方って本当に大切だと思うのです。

どんぶり勘定や、意味のわからない感情的な論理でお金を使ってしまうことは、本当に悪だと思います。


「理論」を知ると、アタマの使い方が固くなりそうだ、という風に思われているようですが、そんなことは無いと私は思っています。

しかし、世に出て成功している商品は、必ずその背後に理論的な成功要因があります。


例えば、

・顧客ターゲットのニーズにぴったり合った製品がそれまで無かった
・競合する商品が弱かった

などです。


逆に、失敗する場合も

・競合商品と差別化できていなかった
・選んだチャネルが顧客ターゲットと合ってなかった

などですね。


成功した場合も失敗した場合も、(後付にはなるかもしれませんが)理論で説明できるものです。特に、顧客ニーズ、顧客ターゲットなどとの一貫性や、対競合との一貫性がカギになります。

実際にやった方が、明確にこのような戦略的一貫性を意識していたかどうかは別にして、たまたま成功した場合でも、後から考えると必ず理論的な一貫性が保たれているものです。


「必ず」とまで言い切れる理由は単純で、お客様は買う理由なくして買わないからです。

買う理由を明確に意識しているかどうかは別ですし、お客様の意思決定が論理的とは全く限りません。

気分で買う場合もあります。

ただ、その場合でも、「お客様の気分」と、商品やチャネルには一貫性があるはずです。

お客様が買う「気分」のときにそこに商品がなければ売れるはずがありません。


ですから、どちらにしても理論は必要です。

結論から言うと、理論は必要で、理論の使い方に、「固い」使い方と「柔らかい」使い方があるだけです。


 



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