2016年02月07日

〇八重山諸島を星空保護区へ(光害について)

[石垣島] ブログ村キーワード
こんにちわ。自称、石垣島自然愛好会!、「ゆんたくガーデン」園長・琉球ジョーですびっくり

この日(2月6日)は自然保護の一環としても最近気になる「光害(ひかりがい)」に関する講演と映画があるというので、久しぶりにANAホテルのボールルーム「真栄里」まで足を運びました。此のホールに入ったのは「街コン」の時以来でした。

主催は「石垣市」です
ザ・シティ・ダーク

椅子だけ並べるなら300人は入る大きなホールです。しかし、ネット上や新聞紙面上でもかなり前から事前告知されていたのに参加者は50人程度でしたので、まだまだ光害については周知が必要なようです。

開演13;30前の準備中の様子
ホール内

さて、皆さんは世界中の暗い夜空の保護・保存を目指して活動している「国際ダークスカイ協会」を知ってましたか?。1988年に設立され、今では世界17か国に57支部を有し、会員数は1万人を超える意外と大規模な団体です。僕も一昨年に見た「NHK地球イチバン」(世界一の星空がくれたもの)で初めて光害と協会のことを知りました。

ヨーロッパで最も美しい星空のケリーの動画
このドキュメンタリーは大変興味深く見ました。アイルランドのケリーへと引っ越しした一人の少年が新しい土地で見たものは、満点の星空だったのです。息子の感動を受け止めた母親は美しい夜空を守るために、明かりを制限する活動に奮闘し始めるというものでした。色々な問題を乗り越えながら、やがてその地域は「星空保護区」に認定されました。

国内初の星空保護区を目指す八重山
星空1

園主もかれこれ30年前に鹿児島から那覇行きのフェリーに飛び乗り、甲板で一晩中夜空を見ていたことを思い出します。自分の中の三大星空は、この時と尾瀬の星空・富士山8合目からの星空でしょうか。勿論、八重山の島々で見られる星空も素晴らしい!と感じています。八重山はジェット気流によるゆらぎの影響を受けない特別に恵まれた環境で星空を見れることも知ってからは、更に夜空を見上る回数が増えています。

今回の企画のプログラム内容
星空3


さて、講演の初めは協会の東京支部代表で東洋大学准教授の「越智伸彰」さんの講演でした。大変わかりやすく、光害について説明してくれました。19世紀末に人間が電球による照明を使い始めるまでは実は、世界の夜はそれほど明るかったわけではなく、私たち人間も120年前ぐらいは夜空を見ることで、この世界の理(ことわり)を感じていました。

半分ぐらいでーす。ランキングにご協力を!。
にほんブログ村 地域生活(街) 沖縄ブログ 石垣(市)・石垣島情報へ
長いと感じたらあとで戻ってきてね~(^o^)/

鳥取から東京へ移動し活躍する越智さん
越智准教授

電気の利用から人類は光を多用するようになってしまいました。これは一見便利で安心な社会を作り上げたように感じられますが、実は不必要で質の悪い光を使ってしまいることが多く、それは自然界にも人間界にも大きな問題を引き起こしています。動物の一例としては、鳥やカメがこの被害にあっています。

何とウミガメは海の明るさに引かれて戻っている
ウミガメ

鳥は星や月の位置を確認しながら飛んでいます。ところが都市部では夜も光が溢れているため本来の機能を活かせずに、ビルの窓ガラス等に激突し死んだり、大怪我をしたりしています。映画で解説していましたが、ニューヨークではこの数が年間150種3万羽に及ぶそうです。また生まれたばかりのウミガメは星や月の光が投射された明るい海を目指す能力があったのですが、町が放つ明るさに引かれて行く場所を見失ってしまうということでした。

光はその使い方(質)が一番大事です
光の質

動物だけでなく、植物も不必要に夜間に光を浴びせられることで発育不全を起こしてしまいます。何故なら本来穀類などは季節の移ろいによる日照の変化によって成長しているらしいのです。そして人間にも実害が及んでいることが分かり始めています。人は夜になるとメラトニンという自然な眠りへと導いてくれる睡眠ホルモンが増えるのですが、夜間も照明の下で働き続けることで、このメラトニンが持つ癌細胞の発症や発育に歯止めをかけるというメリットも損なっているという研究結果が確認されつつあるようです。

人工衛星から見ると地球のエネルギー消費が瞭然
衛星写真

では、質のよい光とは何なのでしょう?。それは光を「暗さ↔明るさ」という横軸だけの対立軸だけで考えず、これに縦軸としての「光の質」を加えて考えて欲しいというでした。つまり、照度の問題ではなく、質の問題が大事ということです。その質とは「必要なだけの光を使う」ということのようです。夜間の人工的な光は殆どが空に逃げてしまっています。だから人工衛星から地球を見ると目映い光は人の無限の欲望のように照らし出されます。

星空保護区を目指すには(岡安さん)
リード

ちょっと大まかにまとめすぎていますが、越智さんの話しの後に、経済的な側面から照明デザイナーの岡安泉さんのお話がありました。世界では徐々に光害問題を取り入れた建築規律「LEED」も出来つつあるようで、光害にうとい日本にもやがて、自然環境的な見地を取り入れた規律が入ってくるだろうということでした。岡安さんは一気に光害に対応するのではなく、徐々にフレーミング(エリアや時間を限定)して対応するのがいいだろうと持論を述べられていました。確かにそうかも知れません。

The City Dark(2011年)制作国:アメリカ(87分)
二つの講演の後に本編の映画「ザ・シティ・ダーク」が上映されました。一種のドキュメントです。上記で解説した内容に則しているので、特に此処で詳細は取り上げる必要が無いかと思いますが、今回の企画で伝えたかったことは「光も大事だか、闇も大事」だということです。中国の思想家の陰陽という考え方はまさに宇宙のあり方を読んでますね。さて、八重山がこれから「星空保護区」に認定されるかどうかは市民のあり方に委ねられているようです。

八重山の星は美しい、では・・?
〇八重山諸島を星空保護区へ(光害について)

僕は自然界の摂理を学ぶ度に、あぁやはり人は利口な生き物ではないなぁ、と思ってしまいます。なかなか分を弁え切れず、欲しいがままにしがちです。全ては暫し生きている間に地球から借りてるに過ぎないのですが・・。でも光も差してますね。色々な問題に気づいて少しでも改善してゆこうという心持ちがあるうちは、まだ宇宙人も大目に見てくれるかも?、いやちょっと甘いかな(笑)。ま、何れにしろ星を眺めて僕も反省しつつ生きたいと思います。

最後にランキングにご協力を!。
にほんブログ村 地域生活(街) 沖縄ブログ 石垣(市)・石垣島情報へ
ご拝読ありがとうございました~(^o^)/
-----------------------------------------------------------------------------------
FBページへのご参加もお待ちしてます
「ゆんたくガーデン」


HP :旅行・移住の仲間作り(^^)/はゆんたくガーデン
ホームページ・バナー

-----------------------------------------------------------------------------------


タグ :星空保護区

同じカテゴリー(イベント・ライブ)の記事