技術イノベーションはあなたの知らないところで進んでいる | あなたも農業コンサルタントになれる

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  わけではない / by 岡本信一

技術イノベーションはあなたの知らないところで進んでいる


今週は多くの方にお会いできた。

100人を優に超える農家の方と会った理由は、今後の展開を見越してのものもあったが私自身の得るものが多すぎた。

機械及び土作りの名人、有名農家、グループ化を目指し苦悩する農家、ありえないことをする人、計測を続ける人、めちゃくちゃに見えて成功する人、時代の最先端をいく人、行政とつながりがある人、海外で仕事をする農家、アグレッシブな人、投資にビビる人、有名ミュージシャンの農家(私は知らなかったが「フライングダッチマン」のベーシストの方だそうです)、経営を固める人などなど。

多くの方は30代から20代の若い農家の方々である。

そして多くの若い方は新規参入であり、従来の考え方などにはとらわれていない。

多くのことに刺激を受けたのであるが、いくつか書いてみたいと思う。


土作りはやはり一発で行うべき。

ここで詳しく書くと危険であり真似をするのも危険であると思うので、内容は書かない。

ありえない量の有機物を土壌に投入し、一度で土壌の物理性を変えることを変えることも可能なことがあると知ることができた。もちろん従来から一発でかえることが可能であることは知っていたが、また違う方法で変えることも可能であることも知ることができたのだ。きちんとその効果を調べた暁には皆さんに紹介できるだろう。

これは仮説にすぎないが、重粘土土壌でも排水性性を良くし、有機物を投入することで根本的な物理性を変えることが出来るのである。←目の当たりにすることが出来ました。

じわじわ良くするということも必要だが、土壌の物理性を早く変えることは経営的に貢献すると考えられるので変えることが可能であれば、早く大胆に変えるべきなのだ。


有機栽培とオランダ農業

露地の土耕の有機栽培とオランダ型の完全制御型のハウスも見ることができた。

一見、全く違う営農形態に見えるが双方とも植物を育てるという観点においては全く同じであり、どちらが優位かは語ることはできない。

それでも制御されきったハウスと露地栽培が同じん農業であることに違和感を覚えた(笑)。どちらも優位性があるのは事実。一見違うようにみえる技術体系であるが、実は同じ土俵で勝負をしている。


技術イノベーションのスピード

今回 もっとも驚いたのはトマト栽培ハウス、特にオランダの技術を導入したハウスの技術である。技術そのものについては調べていただければわかると思うので調べていただきたい。

しかし、現場では想像を上回るスピードで導入及び収量増加が進んでおり、ありえないと思えたオランダの収量レベルに肉薄しつつある。

私は知らなかったが、ここ数年の話しであり、もはやトマト栽培においてはトップレレベルの農家は世界的なレベルに近づきつつあるのである。

そのような最先端の農家で数ヘクタールに及ぶハウスを経営する方々に会ったが、3-4年前は普通のトマト農家であったのだ。

すでに個人の農家が中小規模産地に匹敵する面積を確保し、トマトを出荷する時代になっているのである。

もはや設備投資のパワー競争であり、技術革新はとりあえず終わったというのがおおかたの意見だった。←養液栽培のトマト栽培においては、技術をどう磨くかことと先行設備投資が全てであり、遅れを取れば太刀打ち出来ない。

つまり、今後の設備投資は投資効果は見合わないかもしれないというほど、大型の農家がシェアを抑えてゆくだろうということだ。この結果はまだ顕在化していないが、恐らく2-3年のうちにトマト農家はその威力を知ることになるだろう。

今後現場及び市場は激変するのである。

世界でも先進的と言われたオランダのトマト農家は、200名しかおらずそのオランダですら競争力を既に失いつつあり、他国にシェアを奪われつつあるのだ。日本のトマト栽培は激変するかもしれない。


時代は目に見えないうちに変わっている。実態を知った時には手遅れなのだ。

今までの牧歌的な時代は終わりつつある。

技術的な革新があれば、すべての物事が陳腐化するのは歴史が証明している。そしてそのスピードは想像を超えるだろう。

露地栽培においても同じようなイノベーションが起き、農家の淘汰が起きる。

前に進む農家にとっては天国?そのままの農家にとっては地獄?かも知れない。

日本の農業界にとんでもない時代が近づきつつある。


当然ですがオランダ農業の技術イノベーション以上のものを起こすつもりである。

楽しみですね(笑)。


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