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カテゴリ:絨毯・キリムの話
5泊6日の村に滞在しながらの絨毯織り修行でした。
この短期間で基本の全行程を体験してもらうべき、いろいろ考えながら、臨んだわけですが、スケジュールは途中、時間の都合上、端折りながらもなんとか消化でき、二人の絨毯がみごとに完成したことをうれしく思っています。 過去にも日本の友人・知人に、アイシェや他の村などで絨毯織りを習ったり、村生活を経験してもらう機会がありましたが、特に謝礼を求められることもなく、いずれもご当人とご家族の好意によって実現してきたものです。 彼女たちの生活は私たち日本人の基準から考えると、みなさんが想像されているより経済的には厳しいです。 日本の一般家庭で、外国人のお客様をお迎えするのとわけが違います。 それでもお客さんを迎えるための精一杯をいつもしてくれます。 自分の庭で果実を採り、ご近所さんの畑から野菜を分けてもらい、それを手間暇かけて丁寧に調理して食卓に並べます。 お客さん専用の立派なお布団はありません。 でも自分が織った絨毯を底冷えしないようにタイルの上に敷き、その上に干したお布団と洗濯したてのシーツを掛け、パジャマの心配までしてくれます。 お腹は空いていないか、喉が渇いていないか、日本の家族が恋しくないのか・・・・。 そんなことにまでに気を遣ってくれます。 今年はたまたま草木染めをする機会がありましたが、前回はもう何年も前の話で、それも私と一緒に行ったのが最後だったそうです。 スタンダードに絨毯市場が開かれていて、アイシェの収入になる絨毯織りの仕事があるうちは、草木染めも糸撚りも織りもタイミングさえあえば見ることができましたが、残念ながら全行程を見ることができるのは、おそらく今回が最後の機会・・・。 今後もアイシェの体調とやる気さえあれば、絨毯織りの体験は可能だと思います。 ただこれからはアイシェの日常の中の出来事ではなく、わざわざやってもらう作業になりますので、それなりの対価は当然ですが支払っていなかきゃいけないとも思っています。 今まで長年の友人という立場で好意に甘えてきましたが、彼女の立場になって考えたときに、若いころならまだしも、今の年齢でこれらの作業をしてもらうことがいかに大変か私自身が身を持って感じます。 見えないものに代金を支払うというのに抵抗がある場合もあるかと思いますが、その人の長年培ってきた経験や知識は「無料」で提供してもらえて当然・・・ではありません。 その人の大切な時間を使い、その人がそれこそ膨大な時間とお金を使って得てきた経験と情報を提供してもらうのですから。 私は手工芸を通して、各地のたくさんのトルコの人たちと接する機会を持ち、またトルコの人たちの優しさや純粋さに、本当に助けられてきています。 私自身には大きな力も背景もありません。 彼女たちの伝統に基づく手工芸や生活文化を日本や外国、トルコの他の地域に直接的または間接的にでも地道に紹介していくことぐらいしかできませんが、少しでも関心を持ってくれる人が増えることを願っています。 さて、やっと楽しかったオヤツアーのご紹介ができるかと思いきや、タウシャンルでのイーネオヤ修行旅がスタートします。 出発までに頑張って予約投稿していきますので、お楽しみにしていてください。 ------------------------------- ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ ミフリ&アクチェ にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 その他・全般ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 8, 2017 07:00:06 PM
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