『 未来への発想法 』
～ 「無欲の想念」が成功をもたらす ～
政木和三

前章　地球の環境破壊による人類滅亡への警告

◎ 今こそ物質文明から精神世界に発想を転換して、人類を救え

　現代社会は、

　『物質世界』（物質文明）

　の中にどっぷりと浸かっている。

　『科学』

　というモンスターによって、人類は生活の中に便利性を求め、外面的な豊かな暮らしを追い求めてきた結果である。

　実をいうと、私は大阪大学時代の前半生というもの、物理、科学の研究開発を行い、その発展の一端を担ってきたことは否めない。

戦後、私が歩んできた時代は、まさに

　『科学』

　の著しい発達の時代でもあった。

　人類は

　『科学』

　という自らの手で生んだ

　『物質文明』

　によって、自分たちのかけがえのない

　『地球』

　を住みにくくしている。

　このままの状況で科学が発達していけば、地球の環境は悪化の一途をたどり、ついには人類は破滅への道をたどることになる。

　今から数百年前まで、人類は精神世界（精神文明）の中にあった。

　現代のような物質世界（物質文明）は、真っ暗な闇の中にあった。

　けれども、そのために地球は自然の摂理に従い、全てのものが自然の中で輪廻転生して、生物はバランスを保ってきたのである。

　それは、人類が誕生したときからの営みと同じであったといえよう。

　太陽の光を受け、植物は炭酸ガスを吸い込み、酸素に変えて大気に放出し、人類を含む動物はその酸素を吸ってエネルギー源とし、炭酸ガスを吐き出し、それがまた植物を成長させるといったように、地球上の全ての生物はバランス感覚によって助け合うという、すばらしい存在であったのだ。

　現代はどうであろうか。

　たかだか一〇〇年余りで、科学によって物質文明の象徴であるガソリンエンジンというモンスターを生んでしまった。

　そのモンスターは、数億年かけて地球が蓄えた地下資源である化石燃料（石油など）を、この一〇〇年余りで使い果たそうとしているのだ。

　そして、大気を汚染し、その結果、空気は毒性を含み、地球上の緑を死滅に追い込もうとしている。

　自然界のバランスを破壊し、輪廻転生の営みをも崩してしまっている。

　それだけではない。

　火薬（ダイナマイト）という殺傷道具を発明し戦争を拡大していった。

　原子力の発明は人類を核の脅威にさらしている。

　結局、人類は自分たちの生んだ

　『物質文明』

　によって、地球環境を破壊し、人類は破滅の道をたどろうとしているのだ。

　『精神を伴わない科学は、真の科学ではない』

　と、ノーベル賞科学者アインシュタインは警告した。

　天才は今日の科学の行き詰まりを予測していたのであろう。

　ただ、決して人類は度し難いほど愚かではなかった。

　いびつな形のままあまりにも進み過ぎた科学、物質文明への反省が生じている。

　今、アインシュタインの指摘のように、心ある人たちの中には、

　『物質文明』

　から

　『精神文明』

　へと発想を転換する兆しが見え出してきた。

　それは、

　『自然の真理』

　への回帰発想である。

　今こそ、地球規模的な超発想法によって、自然への回帰、精神世界への移行こそ、人類に課された責務である。

　そのためには、本書で示す人類を救う

　『未来への発想法』

　によって、人類が真に幸せに生きられる道をつくり出していかなければならないのである。

　なお、本書におけるさまざまな

　『発想法』

　は、私が新たに書きためたものを一冊の本にまとめたものである。

　第一章から第八章まで、大まかなジャンルにくくってあるが、その章の中の一話一話は、独立したものとしてお読みいただければと思っている。

　そのため、一部に重複はあるが、関連があることを説明するためのものであることを、お断りしておく。

　最後に、本書を出版するにあたり、支えていただいた関係者の皆様、及びに本書にご登場を願った方々に、深く感謝を申し述べたい。

　平成八年六月

　人類の幸せを願って

　政木和三



未来への発想法
第1印発行：1996年6月27日
第3印発行：1996年7月25日
著者：政木和三
発行者：浅野純次
印刷・製本：丸井工文社
発行所：東洋経済新報社
　　　　〒103 東京都中央区日本橋本石町1-2-1
　　　　電話 03(3246)5661
　　　　販売 03(3246)5467
　　　　振替 00130-5-6518
©1996 <検印省略>
Printed Japan
ISBN 4-492-04090-0



　政木和三先生とのご縁の始まりは、
昭和五年生まれの私の実父が小学生時代の頃より電気のイロハを教わり、
（実際に、電気ギター制作等々、様々な電気技術のご教授を、家族ぐるみのご近所付き合いの中で個人的に無償で賜ったそうです）
その後、御晩年には、政木先生の素晴らしいご発明品の集大成のひとつとして
“世のため、人々のため”に御余生をかけ陰徳にご尽力なさいました
超強力 神経波磁力線発生器
（改名機器、インパルス磁力線、そして、Mリング。すべての御販売は㈲政木研究所、㈲ケントにて）
の製造に至るまで、数々のお仕事をお世話頂き、
政木先生がお亡くなりになる最後の最後まで、私も含め家族ぐるみのお付き合いを賜わり、
今も尚、心の底よりとても尊敬し、感謝している恩師・師匠です。


　政木和三先生の廃刊御著書

以前、2011年10月4日、2014年11月17日より
二度に渡って掲載させて頂きました

『未来への発想法』
～ 「無欲の想念」が成功をもたらす ～

を、現状のブログデザインに合わせて
再び掲載させて頂いております。


　政木先生の御教えである
『目先の欲望を捨て去り、世のため、人々のために尽力せよ！』
との仰せを引き続き継承するため、
今後も少しずつではありますが、
何度も何度も繰り返す、日々の心の学びの礎として、
政木先生の御教えのすべてをこれからも紹介させて頂きますので、
皆様には引き続きのお付き合いの程、
何卒、宜しくお願い申し上げます。

深謝
m(__)m











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