『 この世に不可能はない 』
~ The Power of Mu ~
生命体の 無限の力
政木和三
第5章
真実の生き方をせよ
◎ 科学者の身に起こった数々の奇跡
このように、私は何事も実験によって確認した。
実験によって証明されれば、それは真実として認めなければならない。
それが、私の基本的な姿勢である。
超常現象や超能力というものが、はたしてこの世に存在するかどうかという問題に関しても、私はこの基本姿勢を貫いた。
超常現象などは物理的にいって決してありえないという確信が、テレビでのスプーン曲げ実験で大きく揺らいで以来、私は超常現象の実験にいよいよ打ちこんでいくようになった。
たとえば、念力でボールを坂道の上の方に転がす実験とか、テレポーテーションの実験などである。
それからというもの、私は大学で数年間、学生と一緒になって、そういう実験ばかりしていた。
そして実験の結果、ボールは坂道を上に転がり、テレポーテーションで人体や物体が瞬間的に離れた場所に移動したりする現象が確認されるようになっていった。
実は、超常現象の実験を徹底的にやっていこうとした思いの裏には、どうしても超常現象を認めたくないという心理が隠されていたのだが、さすがに頑固者の私でも、それを認めざるをえない実験結果が出たのである。
それでも私の頭に依然として残る小さな疑念を追いはらうかのように、その間、とうてい信じられないような数々の出来事が、次々と私の身の回りに起こり始めた。
その出来事とは、たとえば次のようなものである。
昭和五十一年の十月、私の精神的な指導者として尊敬するT先生を囲んで、ごく親しい何人かの人たちと食事を共にしていたときのことだ。
ゆで卵を口に入れると、何か固い粒状のものが口中に感じられたので、指でつまみ出してみると、親指と人差し指の間で丸い珠が光っている。
私は思わず、
『真珠だ。
真珠が出た!』
と叫んでいた。
すると、同席のS社長のビールグラスの中にも真珠が光り、周囲は大騒ぎとなった。
私は、口から出た真珠を糸で編んだ小さい袋に大切にしまいこんだ。
お守りにしようと思ったのである。
翌日、マイクロメーターで真珠の直径を測ると、三・八五ミリであった。
その後、三か月ごとに測っていくと、その度ごとにそれは大きくなっていく。
この不思議な真珠を、フジテレビの
『小川宏ショー』
で紹介することになり、ディレクターが来訪されたときに測ってみると、五・一ミリにも成長していた。
フジテレビの放送があったのは、昭和五十三年一月である。
驚くべき奇跡は、実はこのときもまた起きたのだ。
放送終了後、私の目の前の台の上に、忽然(こつぜん)として小さな大黒様の像が出現したのである。
私は急いでその大黒像を手に取り、感謝をこめてそれをじいっと眺めた。
よく見ると、どういうわけか未完成なのである。
右の耳の部分も仕上がっていないし、全体がまだ粗削りでザラザラしている。
どうして未完成なのかわからぬまま、私は大事にそれを胸におしいだき、テレビ局を出て東京駅へと向かった。
あいにくその日は、旧国鉄の三日間のストライキが明けた翌日であった。
改札を入り、階段を上ると、新幹線のホームは立錐(りつすい)の余地もないほど人であふれ、自由席車両の各ドアの前には、何百人もの行列ができている。
だがどうしたことか、私が立っている近くのドアの前だけには誰も並んでいない。
そのドアの前に立つと、まもなく扉が開き、私はなんとなく座席に座ることができたのである。
そのすぐ後、たちまちドカドカと、通路にも立てないほど乗客がなだれこみ、すし詰めの状態で列車は発車したが、こんな混み合う新幹線は初めてであった。
あとで私にきた生命体からの信号によると、大黒様を持っている私を助けるために、東京駅では大黒様が私に代わってドアの前に並んでいてくれたというのだ。
それが一般の乗客には何百人もの行列に見え、私には誰も立っていないように見えたのだという。
これもまた、私に起きたひとつの大きな奇跡であった。
それだけではない。
これにまつわる奇跡はまだ続く。
それから一〇日ほど後のこと、何人かの来客の目の前で、またしても奇妙なことが起きたのである。
大黒像がちょっと動いたような感じがしたので、不思議に思って手に取ってよく見ると、なんと粗削りの大黒様が、いつの間にか完成されていたのである。
右の耳も仕上がり、全体のザラザラがなくなって、顔も少し上品になっている。
しかも台座の下には、削り屑(くず)まで残されていたのだ。
あとでこの削り屑を調べてみると、それは空気を圧縮し一億度ぐらいに熱しないとできない物質であった。
どうしてこんな立て続けに奇跡が起こるのだろうか。
不思議に思う私に、
『汝があまりにも人間性が低く、疑い深いが故に、神仏の世界のたわごとを、汝の目の前に示しただけである』
という生命体からの信号があった。
超常現象などありえないと、完全に疑うなら奇跡は起きない。
ありえるかもしれないけれども、しかし多分ありえないだろうと疑う。
そういうふっ切れない疑いがあるからこそ、これでもか、これでもかと、次々に神は奇跡を起こすのだ、というのである。
私は、この生命体からの信号によって、完全に迷いがさめたような気がした。
もう疑うことはやめよう。
信ずることだ。
目の前で起きた超常現象は、疑いもない事実である。
この世には、人間の知らないもう一つのエネルギーが存在するのだ。
それを探求することこそが真の科学者ではないのか。
そう考え始めた私は、心がすっきりと晴れ上がったような気がしたのである。
初版印刷:1997年7月20日
初版発行:1997年8月5日
著者:政木和三
発行人:枻川恵一
発行所:㈱サンマーク出版
発売元:㈱サンマーク
印刷:共同印刷㈱
製本:㈱若林製本工場
©Kazumi Masaki. 1997
ISBN4-7631-9192-6 C0030
政木先生とのご縁の始まりは、
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(実際に、電気ギター制作等々、様々な電気技術のご教授を、家族ぐるみのご近所付き合いの中で個人的に無償で賜ったそうです)
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今も尚、心の底よりとても尊敬し、感謝している恩師・師匠です。
政木和三先生の廃刊御著書
以前、
2013年10月10日、2015年4月15日、2016年10月20日より
三度に渡って掲載させて頂きました
『この世に不可能はない』
~ The Power of Mu ~
生命体の 無限の力
を、現状のブログデザインに合わせて
再び掲載させて頂きます。
政木先生の御教えである
『目先の欲望を捨て去り、世のため、人々のために尽力せよ!』
との仰せを引き続き継承するため、
今後も少しずつではありますが、
何度も何度も繰り返す、日々の心の学びの礎として、
政木先生の御教えのすべてをこれからも紹介させて頂きますので、
皆様には引き続きのお付き合いの程、
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