土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

戒長寺、山寺の冬、お葉つきイチョウも大きな枯れ木。

2018年02月15日 | 奈良の古寺巡り





(2018.02.11訪問) 


佛隆寺からもと来た道R369号を戻り、中途右折して戒場山の山懐を目指します。戒長寺は佛隆寺と同様今は全く何もない冬の山寺、
縁起にあるような「平安後期には相当な寺観を呈し、戒場薬師と呼ばれ戒律道場として栄えた」と云うような印象今は全くなくただ
一古刹、山中にあると云っていいような山寺です。


[ 戒長寺 ]
●山号 戒場山 (かいばさん)
●寺号 戒長寺 (かいちょうじ)
●宗派 真言宗御室派 (しんごんしゅうおむろは)
●勅願 伝 用明天皇 (ようめいてんのう)
●開基 伝 聖徳太子 (しょうとくたいし)
●本尊 薬師如来坐像
▲拝観料 本堂拝観要予約 朱印不祥
▲奈良県宇陀市榛原戒場386 Tel.0745-82-1301
▲近鉄大阪線「榛原駅」から奈良交通バス針IC行で「玉立」下車、徒歩40分
 名阪国道「針IC」から、国道369号線、国道165号線で山辺三より市道を利用。





▼チョット躊躇しましたよ、この石段行くのを。







戒長寺縁起
寺伝では用明天皇の勅願により聖徳太子が建立。その後空海が伽藍を整えるとあるが、由緒は明らかでないが、仏像や梵鐘から平安
後期には相当な寺観を呈していたと思われる。戒場山のすそ野にある静かな山寺。薬師如来座像を本尊とし、俗に戒場薬師と呼ばれ
る。藤原時代には地方の戒律道場として栄えた。9体の藤原仏を伝来し、わが国唯一の十二神将を刻んだ銅鐘や、葉の縁に小さな実
がつく奈良県指定の天然記念物の「お葉つきイチョウ」が有名である。





▼まもなく山門が見えてきました。しかし相当荒れた参道ですネ。







▼石段はこんな感じ。







▼さて山門、鐘楼門のようです。







▼山門から境内、正面に本堂が見えます。







▼梵鐘 (重文) が吊られています。この梵鐘相当有名なものらしく鐘身に1面に3体ずつ十二神将像を鋳出する非常に珍しい梵鐘。
 鐘高121cm、口径66cm。正応4年 (1291年) 鋳造。







▼ウ~ン侘と寂が正面に建っているような本堂です。
 桁裄3間、梁間4間、寄棟造、桟瓦葺、元治元年(1864年)再建。ナヌ江戸後期の再建にしてはねぇ〜







▼本堂正面、扉は鍵が掛り堂内はもちろん窺うことは出来ません。







▼本堂正面の扁額。







▼本尊薬師如来坐像。薬師如来のスタンダードのようなご本尊。実物を拝することは出来ませんでしたが、写真を見る限り如来の柔
 和なお顔に造形抜群の全身像、翻波式衣文の表現など、相当な腕の仏師の作と見受けられます。



 (写真はネットからもらってきました)





▼どこから見ても荒れ感は否めません。







▼お葉つきイチョウ。凄い気根、乳と云うらしいですネ。樹高30m、幹周4. 20m。







            ▼五輪塔。







▼境内にある戒場神社の鳥居。扁額はありません。







▼本殿を囲む瑞垣。







▼戒場神社本殿。戒長寺の鎮守社、祭神は大山祇命 (オオヤマツミノミコト)







極々小さなお寺で一見荒れ放題、ジーッと見ても荒れ放題。本尊お薬師さんに会いたくて訪ねたんですが、錠前ロックで小窓もない
お堂、庫裡へ伺ったんですがお留守のようでご朱印もナシ、残念ながら早々にお暇した次第。
著名なお葉つきイチョウ今は枯木然、しかし凄い眺めで初めて見る気根は異様です。落葉期の写真を見ると境内一面の黄葉はまさし
く高級絨毯そのもの、ひっくり返って寝転んでみたいものです。

それではこれにて戒長寺おイトマ。





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2 コメント

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Unknown (Tenichi)
2018-02-15 16:02:47
このお寺はお葉つきイチョウの落葉で黄色い絨毯に
なる頃、カメラマンで賑わいますが、偏屈住職に
捕まると延々と説教されて撮影どころではなくなります。撮影前に声をかけておくと住職の機嫌が良くなり、色々と見せてくれます。
今回訪問時に会われなかったようですが、良かったのか悪かったのかどうでしょう。
Unknown (hidepon)
2018-02-15 23:38:54
Tenichiさん、こんばんは。

そんなご住職が居られるのですか。
前日にでも連絡をしとけば良かったと今思っています。

行き当りばったりの訪問ではダメですネ。
いつもお堂が開けられてるとは限りませんもんネ。

しかしあのご本尊にはお会いしたかったです。

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