『持ち逃げ』する職員の心理 | 会計事務所応援 ブログ

『持ち逃げ』する職員の心理

みなさん、こんにちは。

 

4月も後半戦となりました。

 

3月のバタバタが終わって、
ふと気がつくともう5月はすぐそこ。

早いものです。

 

今年に入ってから例年になく増えていると感じるのが、
退職した職員による元担当先顧客の持ち逃げ。

 

当人とお話ししてみる限り
退職される方にとって「持ち逃げ」という感覚は一切なく、

 

「自分がこれまで一から十まですべての
 サービスを一人で行っていたのに何が問題なのか」

 

「お客様が“今の事務所よりあなたについていく”
 と言っているのだから仕方ないでしょう」

 

「これまで安い給料で散々こき使われていた。
 退職後まで元の事務所に干渉される筋合いはない」

 

など、これらの主張は日常茶飯事なのです。

 

持っていくのは顧客だけではありません。

 

あまりここで書きたくないのですが、

担当顧客情報や、

日常業務で使っていた事務所パソコンを持っていってしまう例も
過去には何度かありました。

 

いわく
「これまで払われなかった残業代代わり」
という理屈のようですが、
それははたして正当な理由になるのでしょうか。

 

※私には違法行為に思えてなりませんが...

 

 

元居た職場を離れる理由というのは、
必ずしもプラスの側面ばかりでは無いのも事実ですが、

それにしても、
自身がいくら深く関わっていたからといって

 

毎月給料をもらって働いていた職場から

顧客や情報、機器などを
管理者の了承も得ずに持って行っても構わないという
考え方は一体どこから生まれてくるのでしょうか。

 

おそらく一般的な会社であれば、
当前訴訟問題になるようなこれらのケースも、
この業界では比較的その責任関係を
はっきりと白黒つけることなく
グレーのまま痛み分けになることが少なくありません。

 

だからこそ、このような
悪しき習慣がずっと昔から続いているのかもしれません。

 

■サービス内容や料金体系の標準化

 

■一定期間での担当顧客ローテーション

 

■情報の共有化・複数担当制

 

役所でも民間企業でも
当たり前のように行われていることですが、

 

この業界では
10年前20年前からずっと課題とされていた
内容にもかかわらず、

 

「紹介元等のしがらみによる標準料金設定の難しさ」

 

「ひきつぎトラブル発生のリスク警戒」

 

「業務工数が増える、人件費が増える」

 

といったような理由で
ずっと棚上げになってきたものばかり。

 

冒頭にあげてきたようなトラブルが
解消される要素は見つかりません。

 

また、税理士先生のなかには、
転職してくる人材に対して
「連れてきた顧客の報酬〇〇%を給料として払う」
という条件を暗に提示している方も
どうやらいらっしゃるようです。

 

顧客の取った取られた騒動は、
どうやら今後も減りそうにありませんね。

 

 

会計事務所という組織として、
このようなことが簡単には起こらないためのルールづくりを、

 

退職する方についても
社会人としてのモラルに反するような
行動を慎むことが求められている気がします。

 


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