「水先案内人」 | 会計事務所応援 ブログ

「水先案内人」

みなさん、こんにちは。

 

不特定多数の船舶が行き交う港や海峡などにおいて、
様々な危険要素が入り組む海域を
安全に移動し着岸させたり離岸させるなど
目的の場所まで導く専門家を「水先案内人」といいます。

 

GPSを活用した自動操舵の技術が
いくら進化を遂げているといっても、

 

狭く複雑な地形の海域において
海底の形状や潮流、気象の変化といった
その場所ならではの事情に通じ
経験を積み重ねているパイロット役が
運航には欠かせないということではないでしょうか。

 

機能や装置が高性能であっても、
その高性能をいかし結果につなげられるかどうかは
結局それを使う人間次第ということだと思います。

 

ところが、世の中には、
この例でいうならば

 

「高機能GPSを備えているので、
 どんな海域でも正確に位置が把握できます」

 

「自動操舵技術が進化しているので
 安全に離岸着岸できます」

 

といった心をくすぐる宣伝文句があふれています。

 

ところが、
それらを使っていたのにもかかわらず
いざ船が岩礁に乗り上げたり、
岸壁に衝突して船舶が

破損してしまったとしたらどうでしょう。

 

その責任を100%メーカーに問うのは
余程の重大な欠陥がありそれが原因で事故が起きたと
証明されない限り難しいのではないかと思います。

 

事故という重大な事態まで想定せずとも、

「有効に活用できない」という点まで、
メーカーはなかなかケアしてくれないのです。

 

ソフトウェアの世界であれば

“それわからなかったら、
 ユーザーのレビューでも見てください”

という姿勢のところも珍しくないと思いませんか。

 

安価なものであれば、
最悪そこで諦めてしまうというのも一つの選択肢かもしれませんが、

個人消費の範囲ならいざしらず、
仕事として活用するのであれば
そんなに簡単に断念してしまうわけにもいきません。

 

そこで船舶の世界でいうところの
「水先案内人」的存在がサポートしてくれる
安心感があれば、
より多機能、高性能は
実益に結び付きやすくなるはずなのです。

 

ツールやシステム(仕組み)は、
あくまで“何かの目的を達するための手段”
でしかありません。

 

手段を手にすると
つい私たちはまるで目的を半分以上達してしまったような
気分になってしまいますが、
それはあきらかに錯覚です。

 

目的の達成を第一優先に考えると、
手段を手にしたことは単なる第一ステップで、
そこから第二、第三と階段をのぼっていかない限り
目的には到達しません。

 

そんなプロセスを熟知し、
依頼者の目的達成までの道のりを
サポートしてくれる「水先案内人」が
未知の分野への挑戦に関しては必要だと私は思います。

 

メーカー自らがその役を買ってくれるのが
理想的だとは思いますが、
先述したように実際には
なかなかそういうケースは少ないため、

 

私たちの業界で考えれば、

既ユーザーである同業の
会計事務所から教えていただくとか、

専門のコンサルティング企業などに
サポートしてもらうのも一つの手ではないでしょうか。

 

ただ、会計事務所の場合は、
そもそも本業が忙しく、また必ずしも
他人に教える技術に長けているとも限りません。

 

一方で専門コンサルティング企業の場合は、
他人に教える技術には長けているものの、
自らの業務で日常的利用していることはレアなため、
机上の話に踊らされることも否定できません。

 

また、私たちのように、
どちらの分野も持ち合わせているようなグループの場合、

工数や品質を考えて

一度にたくさんのお客様を相手に
サービス提供できないという欠点があります。

 

目的達成への思いの強さ、予算、経験値、
それらを加味して適切なアドバイスをしてくれる
「水先案内人」の存在は思いのほか大きいと思います。

 

ぜひそういった味方をサポート役につけて

みてはいかがでしょうか。

 


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