ありのままって素のままでいることではない | きららの心理

きららの心理

アダルトチルドレン専門カウンセラー
心の在り方について綴っています

去年のアナ雪ブームで 「ありのまま」 という言葉が流行っていますが
ありのままっていつでもどこでも誰の前でも素のままでいるということではないんですよ

私が考えるありのままというのは 自分を殺さないことです
自分を押さえつけずに 素直な心のままということだと思っています
自分を飾らず 大きく見せず 小さく見せずということだと思っています

自分を飾り大きく見せようとする心理には 自分に自信がないので人よりも秀でていると思わせたいという気持ちがあります

自信がないのは構わないのだと思います
構わないというのは 自信があってもなくてもそれは問題ではないからです
問題なのは 自信がないとダメ 自信があると良い そう考えることなのです

その自信がないということに対して罪悪感(ダメという思い)があるので 隠したくなるのです
そのために 自分を飾り大きく見せる必要があるのです

自分を小さく見せようとする心理は 自信がないというのは同じですが こういう人の口癖は
「私なんか」
「どうせ私は」
と良く言います

どちらも自己価値が低い為に 人と接する時にいつもビクビクしているのです
本当の自分を知られることが怖いのです
本当の自分を知られたら嫌われるか拒絶されるとそう思っているのです

誰でも人前では 普段と違う自分になるものです
普段と違う自分とは 相手によって変わる場合もあるし 自分や相手の立場によって変わる場合もあります

全く違う人物になるわけではないですが 演技している部分もあるし仮面をかぶる時もあります

これは 本当に誰でもそうします

良い意味としては 大人としての顔でもありますし 相手への配慮である場合もあります
悪く取るなら 表と裏 本音と建前という言い方も出来るかも知れません

ありのままとは

思ったことを全部相手に言うことや思った態度を全部出してしまうことではありません
なので ありのままとは素のままの自分を全部 開示することではないのだと思います


どの自分を開示するかは自分で選べばいいのです

この場合 どんな自分であるのかを知らなければなりません
そうでなければ どの自分をどこで開示するのかを選ぶことは出来ないからです
選ぶと言っても 計算づくでしているということではありません

ありのままの自分がわからないというのは
自分を否定して そうなってはいけない こんな私ではいけないと自分に言い聞かせ 本当の気持ちを見ようとしないからです

何にも縛られない自由な気持ちでいられることがありのままの自分を知ることにおいて大事なことなのです

自由な気持ちとは 素のままの自分のことです
誰にも抑圧されず 自分の思考にさえも固執しない自由な思いのことです

自分の本当の気持ちを知っても頑なになってはいけません
考え方は柔軟な方が心は楽になります

本当の気持ちが 素のままの自分自身であり ありのままの自分です


ですが 気をつけて下さいね
ありのままとは素のままの自分を全部開示することではないのです
「素のままの自分でいつもいる」 ということではないということを・・・。