ずっと「森友文書改ざん問題」が、マスコミを賑わせていて、
ネットでは、政権を擁護する意見もいろいろ出てくる。
「そもそも最初から、首相や政権の関与はない」
「悪いのは財務省の一部だけ」
というのがその論旨だが、
つまりは「政権側もだまされていた」というわけだ。
もちろん、野党も国民も、それ以上にだまされていたのである。
だましだまされた事案を、「事故」と区別して「事件」という。
一般的に、好ましくない事件が起こった場合、
・原因(動機)
・経緯(誰がいつ何を、そしてなぜ途中で修正されなかったか)
を明らかにし、
・罪に応じた罰
・慣例やルールの修正
によって、再発防止をはからねばならない。
それでも、再び同じような事件が繰り返されることだって少なくない。
だました側を追い詰めるだけでは、問題解決にはならないのだ。
だまされた側が、自分ごととして反省せぬ限り、「事件」は繰り返される。
私がこの件で一番気にしているのは、
政権側が「だまされた自分は悪くない」という態度でいることで、
そこに、いままでの政権批判とは別の、根源的な危機感を持つものである。