絶対価値基準の危険性 | Eye of the God ~神の眼~

Eye of the God ~神の眼~

現代における預言の言葉。黙示。
現代の常識、価値観では幸せになれない人たちへ。
新時代に合うものの考え方を紹介していきます。
あまりにも常識と違うので、戸惑われることでしょう。
でも、キリストはかつてこう言いました。
『耳のあるものは聞くがよい』。

ztk2


 近くのツタヤでは、旧作がいつでも一律100円でレンタルできる。
 だから旧作で掘り出し物があったら、実にラッキーである。
 映画は劇場で見てしまっているものが多いので、必然テレビを見ない私は 「TVドラマ」 をあさることになる。そうして最近見つけたのが、『鈴木先生』 というドラマ。
 なかなか、面白かった。


 何でもこの作品、一発目の放送時にはとんでもない低視聴率だったのだとか。
 それが、なぜか後に評価が高まり、CSでの再放送などにより一気に知名度が高まった。
 確かに、作品全体としてはちょっと地味だ。
 GTOのようにキャラにカリスマ性があったり、題材や展開が派手でもない。
 かといって、金八先生みたいな王道熱血教師でもないから、クライマックスの体当たり指導で、ものすごいカタルシスが起きるわけでもない。
 鈴木先生 (長谷川博己) はしっかり考えているようでいて、どちらかというと場当たり的。自分で何とかするというよりも生徒の成長や事件の思わぬ展開に助けられる側面が強い。
 でも、実は私にとってはこの作品、GTOや金八先生よりも 「本質を突いている」 と感じられる。



 金八先生もGTOも、確かに素晴らしい。
 でも、双方とも結局 「その先生の、物の見方や信念を伝えている。それが素晴らしいので、生徒の共感や感動を呼び、生徒を目覚めさせ成長させる」 形になっている。
 つまり、スーパーマン的な先生の 「おかげ」 で事件が解決したり、自暴自棄になった生徒が考えを改めて 「いい子」 になったりしているのである。
 その点、この鈴木先生はほぼ 「何もしない」。
 この先生自身に、超人的対人能力や図抜けた個性は無い。むしろ、平均的な 「やさしい、物分かりのよい先生」 であり、バリバリに先頭に立って生徒を導く部分は皆無。
 しかし、鈴木先生がすごいのは、「自分は黒子で、生徒自身に全部考えさせる」 点である。
 そこが、何でもかんでも先にやってしまい、手本を示してしまうスーパー先生とは違う点であり、優れている点である。金八先生にしても鬼塚先生にしても、率先して 「その姿を見たら感動してしまう手本」 を最初から見せてしまう。教師自身の人徳に頼った「背中を見せて導く教育」 は確かに大事だが、それだけに頼ると 「いい子にはなるが、自分で考える力が弱くなる」 危険性がある。
 スーパー先生もたまにはいていいけど、それよりも 「自分が目立つことより、生徒自身が自分で考え成長していけるよう、うまくノセれる先生」 のほうが増えてほしい。
 劇中で鈴木先生自身は、『生徒を使ってしている実験』 だと言っている。

 

 鈴木先生というドラマの中では、先生が演説ぶった話をクラス全体にしているシーンはほぼない。饒舌にしゃべっているシーンはあっても、それだって生徒に聞かれた質問の返答がほとんどであり、自ら意図した 「説教」 を行おうとするシーンはほぼゼロ。
 これは、金八先生と比較すると驚異的なことである。よくそれで教師もののドラマが成立するなぁ!とビックリするが、この作品はそれを実現してしまったのである。
 世間は、気付きだしているかもしれない。金八先生や鬼塚英吉のような先生は、現実的でないことを。こんな先生がいたらなぁ、っていう願望もあってこういうスーパー先生ドラマが誕生するのだが、そういうのは娯楽ドラマの中だけ。
 だから、現実的に考えるならば 「スーパー先生を待ち望むより、平凡な先生でもいかにしたら生徒にとって極上の先生になるか」 であり。そのひとつの答えが 「鈴木先生」 だろう。



 鈴木学級は最終回、「できちゃった婚の是非」 をクラスで壮絶に議論する。
 先生は、ほぼ聞いてるだけで、特に何もしない。
 いざ話し合ってみると、実に色んな意見の子がでてきた。
 実際にできちゃった婚で生まれてきた生徒もおり、議論が深まれば深まるほど修羅場となり、泣きだす生徒まで出てくる。それでも逃げないで、生徒たちが考えた結果ー



 何かを良い、悪いという基準を明確に定めてしまうとー
 それは自動的に一定数の人間を裁くことにとなる。
 だから、これは良い、これは悪い、ではなくー
 『この世界では、こうするという選択肢がゆるされているだけである』 と捉える。
 『絶対の価値基準を定めてしまうことの怖さ』 に、そこで生徒たちは気付く。



 この話し合いの結果として、生徒は 「できちゃった婚は良いか悪いか」 という議論にー
 「分からない」 という結論を出した。
 ただ分からない、ではない。無条件に思考停止したのではない。
 中学生の自分たちには、まだ判断材料が足りないと認めたのだ。彼らはこれを 「今後の人生の宿題」 とし、いつかは自分なりの見解を構築する決意をもって、その場を終える。
 私は、これは創作ドラマとはいえ 「すごい」 と思った。
 中学生たちの議論の気付きの中に、「絶対価値基準の怖さ」 が出てくるとは!
 なのに、大人たちの何と分かっていないことか。
 特に頭が固いのは、宗教とスピリチュアルの世界である。



 ほとんどの宗教は、大きな声で言わないまでも 「自分たちの教えは真理である」 と考える。
 キリスト教などは、「信じないで死ねば地獄へ行く」 くらいの勢いで考えている。
 スピリチュアルは、宗教に比べるとマイルドな感じはあるものの、指導者の誰一人 「ここで言うことはひとつの意見であり、考え方のひとつです」 とは言っていない。
 この世界ほど、絶対価値基準を進んで構築しているところはない。
 だからその基準に照らして、沢山の 「比較」 ができ、優劣がどんどんついていく。
 特に 「真理」 という基準はまったく融通が利かないので、肌が合わない人は傷付く。
 宗教やスピリチュアルはそういう人を取りこぼし、結果そういう人が 「アンチ」 に回り、かつての仲間に攻撃される、ということが起きる。自分で自分の首を絞める結果となる。

 

 鈴木先生でも、教え子の中学生でもわきまえている 「絶対価値基準の危険」。
 我々も、精神世界や本質というものに重きを置いている自負があるなら、それくらい気付こうよ。







 【業務連絡のコーナー】

①福岡トークライブ Vol.5 「悟りは『里離』」

 お申し込み受け付け開始!

stsr


 【日時】 2015年12月13日(日)13:30~16:30

 【場所】 ももちパレス 4F 一般教室 福岡市早良区百道2-3-15 (地下鉄藤崎駅すぐ)

 【参加費】 3,000円(税込) 希望者のみ懇親会費 4,000円(税込)

 【申し込みフォーム】 http://kokucheese.com/event/index/350525/

 【主催】 Be Here Now



②東京トークライブ 『懐疑大作戦』

 二冊目出版記念も兼ねて開催!

kaiki

 【日時】 2016年1月17日 (日) 12:00 開場 12:30~16:30

 【場所】 アットビジネスセンター渋谷東口駅前302号室

 【参加費】 お一人様8,000円 (懇親会費用別途)

 【募集人数】 15名限定

 【お申し込みフォーム】 http://form1.fc2.com/form/?id=52a95003bf232f2f



③スピリチュアルTV、いつもご視聴ありがとうございます!

 今回録画分はこちら。次回は12月2日 (水) 朝8時です。





④テラ初の著書が、発売中!

 『宇宙シナリオからのメッセージ』 発売中!アマゾンでも買えます

 日本文芸社刊・定価 1.404円
 ご注文は、PCで閲覧の方は右サイド中段にあります広告から!
 ケータイ画面などの方はこちらまで↓


 http://www.amazon.co.jp/dp/4537261137/ref=cm_sw_r_fa_dp_eDy0ub0GNXQXC


⑤賢者テラ・大阪定期講座、常時受講者受付中!

 『スピ・テラ (寺) 小屋』

sptk

 【内容紹介】

 テラさんからのメッセージ発信や質疑応答に留まらず、講座参加者のみなさんお一人お一人にアウトプットしていただく 「公開セッション型セミナー」 です。

 脱・その時だけ気持ちいいスピリチュアル
 脱・分かった気分になるスピリチュアル
 脱・どうしていいかわからないスピリチュアル


 いつ始められても、途中やすまれても大丈夫!あなたのペースでお受けいただけます。


 【開催日・時間】 毎月どこかの土日 14時-17時 ※12月は、6日 (日) です。

 【場所】 新大阪駅構内・タリーズコーヒー
 
 【参加費】 毎月10,000円

 【お申し込み】 ryoushinkai★gmail.com までお名前、電話番号を明記してメールを。

 ※上記アドレスの★を@に変えて使用してください。


⑥賢者テラが、過去に出版した小説を復刊させよう!

 テラが今のようになる前、チャネリングによって書いた小説があり、出版していました。
 しかし当時は私も無名で、内容は本当に面白いのですが結局売れず、廃版となりました。
 私が今のようになって、トークライブへ行く先々でこの本を欲しがられますがー
 作者の手元にも、ほとんど残っていません。
 この物語を、このまま埋もれさすのも惜しい。そこで、皆さんにお願いがあります。
 以下のサイトにて、投票いただきたいのです。


 『復刊ドットコム』

 → http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=56653

 皆様の、清き一票をよろしくお願いいたします!

 ※現在、434票です!

Eye of the God ~神の眼~-asnmk



哲学・思想 ブログランキングへ

 にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアルメッセージへ

にほんブログ村

精神世界