髭を剃るとＴ字カミソリに詰まる　「髭人ブログ」

サイドビュー横スクロールアクション
ビクター音楽産業から発売
１９８７年３月１７日発売


あらすじ

　博多出身の「ハタノモエタ」、広島出身の「トヨタゴロー」、
　意気投合した２人はコンビを組み上京するのだった。
　その夢は「スター」になるという…


このゲームの特徴

・２人のキャラを同時に操作する。（２人プレイは不可）

　画面には『モエタ』と『ゴロ―』の二人が並んでいる。

　左が『モエタ』
　右が『ゴロ―』

　である。
　特にキャラの特徴はなくコントローラと同じ動きをする。

　Ａボタンで「ジャンプ」
　Ｂボタンで「カリスマ波」

　『カリスマ波』とは♪を飛ばす。
　通常の敵は１回当てると止まり、２回当てると倒す事が出来る。

　二人に当たり判定があり、そのまま歩いていると穴があるので一定距離にずっといると死ぬ。
　それを回避するために上下ボタンを使用する。

　上ボタンで「二人の間隔を離す」
　下ボタンで「二人の間隔を狭める」

　Ｂボタン＋左ｏｒ右で扉に入る。歩道橋を渡る。

　片方ずつに残機が３機設定されていて
　どちらが残機表示「１」の時死ぬと相方が「３」であってもゲームオーバーとなる。

　ライフ無しの即死ゲーであり、敵に触れるとそれだけで死ぬ。

　ステージのクリアの仕方は
　一定以上のディスクを手に入れる事でステージ内のビルに入る事が出来る。
　ビル内のステージに一定以上のディスクを持ち立つ事である。

　真のエンディングに到達するには各ステージ中にある
　ノーヒントの特殊アイテムを手に入れていく事だそうだ。

　操作方法
　上下キー：２人の間隔を変える。
　Ａボタン：ジャンプ
　Ｂボタン：カリスマ砲
　Ｂボタン＋左ｏｒ右で扉に入る。歩道橋を渡る。


点数は１０点

良い点
・特になし

悪い点
・２人いらない
・やる事が一緒
・降ってくるゴミ


悪い点の解説
・２人いらない。
その理由がいくつもあるのでさらに細かく分ける。

　①カリスマ波
　②穴だらけのステージ

　①カリスマ波
　Ｂボタンを押す事で２人とも出すのだが
　同じ方向に使うと相方の存在によって消えるのである。
　実質１発しか発生しないという無意味さ。
　上下ボタンを用いて左右に向いている時にだけ２方向撃てるというザマである。
　しかも発射硬直は結構長く、敵が複数出ていたりするとやられる事、多発。

　②穴だらけのステージ
　２キャラを動かなければならないのに１キャラ分の足場がある場所が多数ある。
　それについては上下ボタンで互いの間隔を離す事で突破出来る。
　ただ、あまり調整に時間を食っていると上からゴミみたいなものが降って来る。
　二人とも１キャラ分の穴にいるような場合、避けるのが不可能な事が多発。
　イラつく。


・やる事が一緒

　ボスを倒すでもなく基本ディスクを集めてゴールに行くだけなので
　作業感が尋常ではない。


・降ってくるゴミ

　ゲームをやっていると何の脈絡もなくゴミが降ってくる。
　虚空からゴミが降ってきて当たると当然死ぬ。
　これが個人的にこのゲームの最大の害悪だと思っている。


アクションゲーム相方も同時に動くゲームと言うと
「ミッキーマウス ～不思議の国の大冒険～」がある。

こちらと比べたら神ゲーと言える出来である。
左がこのゲーム、右がミッキーマウス

『攻撃』　　　　　相方で消える：１面でミニー用を取ると普通に繰り出せる（画面上１発のみ）
『当たり判定』　　　　両方ある：ミッキーのみ
『ライフ設定』　　　　　　ない：ある
『ステージ構成』細かい穴ばかり：大きめの穴がいくらかある
『攫い要素』　　　　　　　ない：ある

『ミッキーマウス』はバランスがしっかり考慮されていてアクションゲームとして遊びやすい。


穴や壁があり二人に間隔の調整が必要となる場面が多々ある。
立ち止まって二人の間隔を調整しようしているとゴミが画面上から降って来る。
当然、そのゴミに当たると死ぬ。
丁度、一方が穴を避けている最中でもう一方が身動きが取れない状況でそれをやられると死ぬしかない。

このゲーム二人が同じ動きをするという面白い仕様である。
ならば穴や壁があってそれらを上手く二人の間隔を変えていきながらものをかいくぐって進むゲーム。
知恵の輪をうま～く外すか感じのアクションよりもパズル重視のアクションゲームにしていたらこのゲームはワンチャンあったと思う。
それを台無しにする空から降るゴミ…
磨けば面白くなりそうな原石を自らハンマーで打ち砕くような仕様にするセンスのなさはクソゲーの典型と言える。

一体、何やねん。このクソ二人三脚みたいな動きは！！
それで小さな穴ばかりのステージの構成。
数分プレイして思う事。

「お前らせめてよ…コンビやめてソロデビューしろよ」

という感想しかない。
『花のスター街道』

ただ実際は『糞のスター街道』って所なんだが…

『伝説巨神イデ〇ン』の『イフ〇フ・カーシャ』さんがこのゲームをプレイしたらこう言うだろう。

「そうよ。みんな、星になってしまえ！！」

神ゲーのような星になれないことは当然だが
悲しい事にクソゲー界の星にもなれないのがこのゲーム。
ゲームそのものの知名度やクソ要素のインパクトは非常に小さいからな。
何せこの時期の有名クソゲーは

『たけしの挑戦状』『トランスフォーマー ～コンボイの謎～』『タッチ』etc

いずれも空高く輝き、列が連なりクソゲーの星座となって輝きを放っている。




そもそも何やねん。
パッケージに書いてある『芸能界アクションゲーム』って？
レコード集めてステージ立てば成り上がっていけるのが芸能界なのか？

じゃ「ロックマン」なら『未来ロボアクションゲーム』って事でええんか？

それに、何のスターになりたいんだよ…
芸能界のスターったって色んなスターがいるだろ？
歌手のスター、ＭＣでのスター、俳優でのスター、芸人のスター…etc。

「花のスター街道」
それらすべてのスターを総なめしたかったのだろうか？
一応、パッケージ見る限り、歌手でのスターが目的である事が伺えるが…
こんな『華』がないモブキャラみたいな奴らが？




ＰＳ）昔、実際にいた人の話だが
　かなりの天然野郎の若い男性がいた。
　そんな奴が

　天然「俺、芸人目指しています！」

　と、言うもんだから

　髭人「へぇ…どんな芸人になりたいの？」
　天然「漫才が出来て…それでツッコミ担当で！」
　髭人『いやいや…お前はどう考えてもボケだろう…』

　どこら辺が天然だったのかというと…
　とある日、そいつは免許取りたててで車に乗って路上駐車していたのだが、
　道幅４ｍぐらいの道で１．５ｍの間隔をあけて車を止める奴だ。自転車１台が悠々通れる隙間である。
　停めた時点でおかしいと思わなかったのだろうか？
　こんな自分の行動に対してダメだと思えないような奴は
　相方がボケてもツッコミポイントを全く気付かずスルーしてしまうだろう。

　自分のやりたい事と向いている方向が全然マッチしていない…
　このゲームと同じである。（この天然君も悲しいが芸人の星になんかなれないんだろうな～）



ここからがネタバレ

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ちなみにエンディング動画を見たがエンディング中、メッセージが表示されている中
ゴミが降り続け、判定がないキャラに当たり続けるというサマを見せられる事となる…

「お前等なんかゴミを食らえ！」

と、舞台上の下手な演者にブーイングでゴミを投げるようなもんか？
そこは降らないように修正しろよ製作者。やる気あんのか？
まぁ…なかったんだろうが…
ちなみにそのゴミの中にこのゲームも当然含まれるのだろう。



キャラとしてもゲームとしても何の星にもなれず
絶え間なくゴミを投げ続けられる
もはやボロボロの「博多」と「広島」出身者の
「ハタノモエタ」「トヨタゴロー」の二人に対して
一言、あのお方が言うのだろう。

くに（故郷）へ かえるんだな。
おまえにも かぞくがいるだろう……