小学校受験では、様々な課題において、複数の指示を理解し実行しなければなりません。
例えば、制作の課題では、材料を取りにいく、作製の順序を理解する、終了の合図を聞き逃さないなどの指示があります。
行動観察で、ゲームを一緒に行う場合には、順番の決め方やルールなどの指示を理解しなければいけません。
今回は、複数の指示を理解して実行できるようになるための対策を考えます。


■指示理解のポイント
指示理解で躓いてしまう要因の一つが「聞き間違い」です。
四角で答えるところを丸で囲んでしまう、色を間違って使ってしまう、正答していたのに違う行動をした他児の様子に動揺して間違っていることを選択してしまう…
このようなことが生じます。


■指示理解の対応
(1)日常生活において、指示を聞く練習をする
日常生活の中では、洗濯や食事など、子どもがお父さん、お母さんの指示を聞いてお手伝いをする場面が多くあります。
当然、子どもは初めから一度の指示で全てをすることが出来ません。
また、きちんと聞いていれば、指示を理解できるのに、側においてあった玩具やテレビなどに気をとられ、指示内容を忘れてしまうことがあります。
そこで、まずは、どの程度の指示であれば、現在理解し実行できるのかを査定することが大切です。例えば、食事の場面では、手洗い、うがい、箸の準備、椅子に座る、立ち歩かずに待つなどのステップがあります。これらの指示を出してどこまで実行できるかを見た上で、少しずつ指示を増やし、聞く練習をしていきましょう。

その際、やるべきことがある時には、玩具やテレビなどに気を取られないように練習していくことも必要です。
(2)自分の回答は正しいという自信を持たせましょう。
他児の様子に動揺してしまうのは、自信がないからです。自身の回答に自信があれば、思ったことを実行しようとします。難しい課題に挑戦することも大切ですが、出来る課題を通して自信をつけ、間違えないでできるという確信を子どもに持たせることも大切です。
(3)間違いの時の指摘よりも、正答した時に多く褒めることが大切
(2)と共通することでもありますが、つい、子どもが間違っていると、問い詰めてしまうことがあると思います。そうすると、子どもは叱られないよう、正解か不正解なのかを気にして、指示を聞いたり、考える過程の重要さを感じず、結果を求めてしまいます。間違った時には問い詰めずにヒントを出して正解に導ける嬉しさを共有し、最初から正答した場合には褒めるということが大切です。

 
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