豪が教室に行くと

 こっちも異変が

 起きていた。
 田村豪、つまり

 自分が教室で

 他の男子生徒と

 楽し気に話をし

 笑い声さえ聞こえた。
「な、な、なんだ、あいつ。」
 痩せた猿、

 他人の目から見ると

 実に貧相な自分だが、

 何かこう

 堂々として見える。
 豪は教室に入ると

 行き場に迷う様に

 しながら千堂一成の

 ほうの席にカバンを

 置いた。
「一成おはよ!」
 友人たちが皆声をかける。

 しかし豪は誰とも

 関わらなかったので

 非常に困った。
 挨拶も出来ず、

 席に座る一成に

 みんな顔を見合わせた。

 そうして

 田村豪になった一成と

 一緒にみんなで

 中身は豪の一成の
 周囲を取り囲んだ。
「どうした

 具合悪いのか一成?」
 豪は頷いて、

 小声で言い訳した。
「昨日転んで頭を打ってから

 記憶がおかしいんだ。」
 
 

 

 

 

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