チリモン
チリモンとは、「チリメンモンスター」を略した言葉で、チリメンジャコ(カタクチイワシのシラス干し)の中に混じっている小さな生き物たちです。~略
公益社団法人 大阪自然環境保全協会(ネイチャーおおさか)カタログより


先日ブログで取り上げた「ジャコ」。
子供の頃から大好物でしたが、主役のシラスに紛れ込んだ海の生物を見つけるのも楽しみの1つでした。
タコやエビ、そしてなんと言ってもその王様はタツノオトシゴ。水族館でしか見たことのない姿を食卓で見つけた衝撃は今でも鮮明に覚えています。

ちりめんとオトシゴ

*タツノオトシゴ画像:イラスト提供=M/Y/D/S 転載不可。


時代の流れでしょうか、
昔はどこでも見られた乾物屋さんも少しずつ姿を消し、ジャコはスーパーの生鮮食料品売り場で求めるのが一般的になりました。均一に包装された容器の中には、形がそろった綺麗なシラスのみがパッキングされ、心ときめかせた小さな生き物はほとんど見ることはありません。
これには消費者マインドの変化(”異物”と捉える若い世代の増加や”形が綺麗な食材”が”良い食品”という認識)に加え、食品のアレルギー表示制度(平成22年施行、エビやカニでは表示義務化)施行などの理由があるそうです。

今回このブログを書くにあたり、姿を消しつつあるジャコ中の小生物も、今では新たな形で脚光を浴びていることを知りました。
上に付記した「チリモン」です。
「きしわだ自然資料館」(岸和田市)の後援団体である「きしわだ自然友の会」の方たちが名付け親だそうで、海の生き物や環境、水産業や食べ物のこと等を学ぶことを目的に「チリモンさがし」と呼ばれる体験学習の普及に尽力されています。
なんと、この「チリモン」、商標登録もされていて、調べると専門の図鑑(書籍の他、「チリモン図鑑」WEBページ:http://www.chirimon.jp)、アプリ(「チリモンマスター」:GooglePay)などがあります。
また、「チリモンさがし用のちりめんじゃこ」と称する本物のジャコ(非食用)も販売されています(株式会社カネ上:http://www.kanejo. com/ )。

このチリモン入りジャコを取り寄せてみました。
未開封のビニールを通して見ると、あちこちにチリモンたちが。

ちりめん小ちりめん大
それではトレジャーハンティングを始めましょうか。



今、社会問題化している食品への異物混入ですが、
本来、この「チリモン」も異物と言えば異物。

ただ、こんなに好奇心くすぐる”異物”は大歓迎です。