1 勉強した方が絶対に良い


私は,司法試験に合格している自信がある方以外は,必ず勉強を継続してくださいと言い続けています。

なぜなら,サボると知識を忘れ,結果発表後の敗因分析に十分な時間をかけることができなくなり,不十分な分析になるからです。

勉強しないのは本当に恐ろしいことです。


しかしながら,司法試験終了後,結果発表までに勉強する必要性は認識しているが,燃え尽きてしまい,なかなか勉強できない人がたくさんいると思いますので,以下の方法を実践して,勉強しやすい仕組みを作る又はモチベーションを上げるように工夫してください。




2 法科大学院を利用する

法科大学院修了生であれば,法科大学院のゼミ室等を利用して,毎日朝から1時間だけでもゼミをすれば,法科大学院の自習室等に行くきっかけになります。


また,教員にお願いして,法科大学院の講義に出席できれば,法科大学院の自習室等に行く勉強のきっかけになります。

さらに,弁護士ゼミ等の特別演習を活用できれば,記憶の維持に役立ちます(関大ロー修了生は可能な限り特別演習に出席してください。)。


法科大学院修了生でない方及び法科大学院が遠いから利用できない方は,友人と予備校のゼミ室を利用する等して,なるべく予備校に行くように工夫してください。



3 モチベーションが上がりやすい勉強内容にする

合格後かつ不合格になった場合も役立つ内容であれば,勉強しやすいはずです。

具体的には,要件事実,事実認定,民事訴訟手続,刑事訴訟手続,民法及び刑法の勉強がオススメです。



4 実務家と会って話を聞く

知り合いの弁護士の先生がいれば,積極的に法律事務所訪問をすることや,食事に連れていってもらうことして,実務の話を聞けば楽しいと思います。

また,六法を片手に裁判所傍聴をすれば,訴訟手続がわかりやすくなると思います。

弁護士会等で開催される勉強会や集会に参加してもいいかもしれません(思想や主義が合わない場合でも,社会見学になります)。



5 法律に関係する映画や漫画を読みまくる

法律系の漫画で有名なのは,『浪花金融道』や『カバチタレ』ですね。ドラマにもなっているのでインターネットで検索すれば,動画で見れます(十中八九,著作権違反の動画でしょうけど)。


少し前のドラマなら『リーガルハイ』も有名ですね。
私は,堺雅人がテンション高く早口で捲し立てる尋問シーンを一瞬だけ見たことがあるのですが,面白そうです。


海外映画なら,『ペーパーチェイス』は,ハーバード大学ロースクール生の話で,登場人物がめちゃくちゃ勉強しているので,見れば勉強したくなります。


『レインメーカー』は,若き日のマットデイモンが弁護士として活躍する映画ですが,無駄な描写がないので普通に楽しめます。


『十二人の怒れる男』は,アメリカの陪審員の話で,かなりオススメの映画です。
映画の9割以上が陪審員が部屋で会話するシーンなのですが,陪審員の討論だけでワクワク・ドキドキさせてくれます。
予算が無くても脚本が良ければ良い映画が作れるということがわかります。
三谷幸喜さんは,この映画に強い影響を受けて,『12人の優しい日本人』との十二人の怒れる男をオマージュした作品を作っているとのことです。
私は,受験時代に勉強のモチベーションを上げるためにこの映画を見たのですが,本当に面白かったので,DVDを購入して色んな人に貸して感想を聞いていました。

しかしながら,現在,私のDVDが返却されていません。たくさんの人に貸していたので,誰に貸したのかさえ忘れています。借りパクの被害に遭いました。
再度購入することは悔しいので,再度購入するか迷っています。。。



最後に,海外ドラマなら『suit』が絶対にオススメです。

オシャレでカッコイイので,弁護士になりたい!と思えるはずです。

カッコイイ弁護士の海外ドラマ『suit』


なお,『アリーマイラブ』は,恋愛の要素が強すぎて,弁護士のカッコよさがあまりわかりませんので,モチベーションを上げるという意味では不十分だと思います。



6 自分でモチベーションを上げる

上記のとおり,モチベーションを上げる方法を列挙しましたが,結局,モチベーションを上げる方法を実行するかどうかは,自分次第です。

やる気の出る言葉を紙に大きな文字で書いて壁に貼るとか,伊藤塾の伊藤真先生の『合格のお守り』に付属しているCDを聴く等,何でもいいので,自分で考えて行動してください。

どうしても遊びたい気持ちがあるなら,期限を決めて徹底的に遊ぶことをすればいいと思います。

ダラダラした生活を過ごすぐらいなら,アルバイトをして少しでもお金を稼いだ方がいいでしょう。



7 最後に

司法試験の勉強は範囲と答えが決まっていて,有限の勉強です。要領よく突破すればいいのです。

試験に出題される可能性のある重要な条文・判例が身に付く勉強をすれば,必ず自分自身の成長を実感するので,絶対に楽しいはずです。

合格するまでの勉強が実務家になってから絶対に役に立ちます。

お互いに頑張りましょう!