なぜ、量が必要なのでしょうか？
はっきり言って、計算を円滑に行えるようになるのに、量は必要ありません。なぜならば、６年間かけて学校や宿題で莫大な量を行っているからです。
受験で量が必要なものは何なのか？自明です。学校で習わない物が受験に出るからです。
要するに受験勉強は小学校の勉強を逸脱していると言うことです。ところが高校受験となると趣が大きく変わります。というのも、高校受験は、中学で学習したことが基本だからです。もちろん、学校の勉強だけで十分とは言えないかもしれません。
しかし、中学受験と異なり、延長上にあるものと、別のものを学習するのでは大きく違います。
中学受験では、算数に限らず、国語でも作文、社会は時事問題、などと小学校の勉強では網羅できない問題が出ます。
中学受験など、首都圏や大阪名古屋など一部の地域だけの問題でもあります。
しかし、それにしても、今の中学受験は度を超しています。小学校で習うことを深掘りするのであればまだ理解出来ますが、小学校ではふれもしない問題を出すということにどんな意味があるのでしょうか？
そうやって、受験勉強をあおり、様々な塾が乱立しています。そして、受験テクニックを教える。果たして、それは子どもの為になるのでしょうか？
私は、昔、中学生の家庭教師をしていたことがあります。正直あまり自慢にならないのですが、私が見た中学生は全員希望の高校に合格しました（ひとりは補欠でしたけど）。その時は、親御さんにもものすごっく喜ばれました。希望の高校とは、その生徒の力量ではまず合格出来ない１ランク上の学校です。
私もその時は自慢でしたが、数年後、その中のひとりと話す機会があったのですが、結局ついて行けず落ちこぼれてしまったそうです。
それ以来家庭教師はしなかったのですが、
合格のテクニックは確かにあります。そして、私は、子ども達にそれを伝えることで、無事合格させました。しかし、はっきりしていることは、合格するのには、基礎力は不要だと言うことです。うわべの知識で合格出来てしまうのです。
今の中学受験は、私が教えていた高校受験より遙かに難しくなっています。中学受験組は、中学の数学でも好成績をあげているなどと言っている人もいますが、当たり前すぎて反論が出来ません。
小学校の算数は、思考学習です。それに対して、中学の数学は、テクニックです。数学のテクニックを使って算数を解くと、ほとんど問題を理解していなくても解けます。そういう意味では、小学校で本来勉強しなければならない思考学習をせずに、中学のテクニックをマスターするのですから、中学の数学で戸惑うことはあり得ません。
しかし、数学の本質を理解している訳でも何でもないので、通用するのはそこまでです。結局高校へいくと全く通用しなくなります。
公立校の算数はさらに難易度が上がっています。そうなればなるほどテクニックに走るのは当たり前ですね。しかし、それは、小学校の算数を軽んずる結果になっています。
公立校が最もしてはいけないことではないでしょうか？
皆さんは過熱する中学受験をどう思われますか？
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