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昨日のニュースの中で、このブログとして是非とも言及しておきたいのは、
台湾統治検証番組に関する名誉毀損問題の訴訟で、最高裁がNHKに逆転勝訴の判決を下したことである。 僕自身はその番組を見ていないし、一審や二審のときのニュースからも番組の内容が感覚的によく理解できなかった。 また、今回の上告審のニュースからも、それほど理解が進んだわけではない。 しかし「名誉毀損」に関する訴訟であり、かつ最高裁まで係争が続いたという点で、関心を向けざるを得ない。 既にご存じの読者も多いと思うので、判決の内容については省略し、裁判のプロセスだけについてネット情報(主としてWikipedea NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー)を用いて指摘しておこう。 1.訴訟の対象となった番組 さて、今回の上告審のなかで興味を引かれたのは、控訴審判決を破棄して高裁に差し戻したのではなく、最高裁自らの判決がそのまま確定したという点である。 最高裁の審理には本当にいろいろなパタンがあるようだ。 ちなみに、この裁判の判決文が昨日のうちに裁判所サイトに公開されている(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/614/085614_hanrei.pdf)。 それを読むかぎり、上告審の論点は、 テレビジョン放送がされた番組の内容が人の社会的評価を低下させるか否かについては,一般の視聴者の普通の注意と視聴の仕方とを基準として判断すべきであるのに、控訴審判決ではその基準をとっていなかったという点にあるようだ。 名誉毀損裁判について(素人ながらも)多少は勉強したことのある身からすると、十分に納得のできる理由である。 いずれにせよ、僕の裁判の担当は第1小法廷ではなく第2小法廷であるし、 一審判決では「一般読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべき」と明言したうえに、さらに「記事の掲載の対象となった者と記事を掲載した者の社会的地位及び両者の関係並びに記事の内容との関連性等も考慮するのが相当である。」と指摘した上で、名誉毀損ではないと認定し、 二審でもそれを前提として判決理由が書かれているから、 まさか逆転敗訴はないだろうと思っているが、 それでも控訴判決から9ヶ月近く裁判所から何の反応もないと、多少は不安になってくるものだ。 よろしければクリックください。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.01.22 22:18:29
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