月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

年始は雪の温泉と社寺を巡る 雑記(2)

2018-01-13 00:40:46 | どこかへ行きたい(日本)







4日から5日には、家族と実家の母、Nも東京から合流して、
神戸の有馬温泉へ。
せっかくなので一泊して親睦を深め合ったのだった。

お正月に温泉旅行(有馬グランドHに宿泊)とは、ほっこりと縁起のいいスタートである。
年末年始に、親族の変わらない笑顔に出会えるというのは、
何より安泰。平和の証ではないだろうか。

有馬の湯は、あいかわらずの
どっしりとした赤茶で、塩分や鉄分、硫黄などが豊富。
「太古の地層に蓄積した海水が地のエネルギーを豊潤に含み高濃度の温泉を今も噴き出している」のだと
以前取材で(「金の湯」の支配人から)聞いたことがある。

さて。
本当は、その地に古く根ざした小さな温泉宿が自分好みなのだが
この宿の地下2階の風呂(スパ)が好きで、
3度訪れてもやっぱり好きなので、
家族たちにもぜひ共有してほしくて、今回はこの宿を予約したのだ。





広々とした日本間でお茶をのんだら、
ひとまず、最上階の六甲山系がみわたせる展望風呂へ。




寒さで凍り付いた体を温めて、
冬のキーンとした清浄な空気を全身に吸い込んだ。


「夕食のあとは、ラウンジで歌を聴きにいこうよ」

「誰が唄うの?知らない人だとつまらないんじゃないの?」

「お風呂と食事以外はすることもないのだし、行こう行こう♫」

「あぁー、部屋で飲むお酒を仕入れてくるんだったな」

と、どうでもいいことを気兼ねなく言い合えるのが、こういった旅の間のひとときなのだ。

昨年に引き続いて、実家に一人暮らししている母を温泉旅行につれていくことができた、
それが何よりも今は嬉しい。

1階の洋食でコース料理を頂いて、










それから
1階(ロビー横)ラウンジに移動し、
懐メロ的フォークソング(「22歳の別れ」「精霊流し」など)を聞いて、マンゴージュースやビールなど各自で好きな飲み物を飲み、
再び地階の温泉処「紗の湯」を訪れた。








それほどの高級旅館でもないので、
肩肘張らない気楽さがいい。
露天風呂は、竹林を背景とした金泉。
奥の浴場は太柱をつかった天井と照明器具がほどよくマッチした癒やし系のゆったりとした温浴施設だ。
(見方によってはインフィニ浴場に見えなくもない)。

なぜか、不思議なのだけど
バリ島のホテルスパを思い出してしまうのが自分でも笑ってしまう。

半屋内の露天風呂から、空を見上げると黄色い月がぽっかりみえた。


翌朝。
朝食前と朝食後にもう一度風呂に入った。
地下2階の金泉の露天風呂は誰もいなくて
カエルのようにすぃーっと1本泳ぎたくなってしまったのは
塩分濃度の濃い金泉ならではの泉質のせいだ。

天井と空の隙間から、(昨日は月明かりがみえた位置に)
細かい雪が、沸き上がるように下から上へ、軽やかに舞っている。なんとも幻想的で美しい。
この光景に出会えただけでここへ来た甲斐があったと、そう思えたほどに本当に美しかった。

お正月の10日までは、城崎と有馬温泉、天然湧湯・吟湯湯治聚落へ。

そして鷲林寺と越木岩神社、西宮えびすと、今年は近場ばかりの社寺を参拝。

温泉とゆかりの社寺を、ぐるぐると巡る年末年始…。
新しい年と日本の社寺と団らん。そういった人と人の織りなす交流・光景を毎年のように偏愛している。

さて。新しい仕事の案件も、本日3本と舞い込んできたし、そろそろ
正月気分には、終止符!!というところなのだろう。






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