孤舟 (集英社文庫)
渡辺 淳一
集英社
2013-09-20



[孤舟:渡辺淳一:集英社文庫]
主人公は、男の威一郎です。
威一郎は、1年半前に60才で会社を
定年退職しました。

在職時は、広告会社の役員をしていました。
社長派でなかったので、良いポストをもらえなかったので、
定年で退職する事にしたのです。
定年後は、家にいる時間が増え、妻の洋子に干渉する
事が多くなり、妻は威一郎の事をストレスに
感じているようです。

娘の美佳は、家を出て、会社に近い
1LDKのマンションに引っ越しました。
威一郎と洋子は喧嘩が絶えません。
威一郎は洋子にちらし寿司を作って
あげようとしますが、
うまくできずに、洋子の手をわずらわせます。
洗うべき食器がたくさん残り、
それを洗っている洋子がぶち切れます。
洋子は「家を出る」と言って、
美佳のマンションに行きます。

広いマンションに、威一郎と犬のコタロウが
残されました。
家事ができない威一郎は困ります。
食事はスーパーで弁当を買ってきて
食べたりします。

威一郎は、デートクラブに登録します。
デートクラブの27才の小西佐智恵を
指名するようになります。
最初はレストランで食事をしたりしますが、
自宅に佐智恵を呼ぶようになります。
佐智恵に料理を作ってもらい、
一緒に食べて、ビールを飲みます。
威一郎は佐智恵と親密になるチャンスを
うかがいますが、佐智恵はガードが堅いです。
威一郎と佐智恵はどうなるのでしょうか?

洋子が犬のコタロウの様子を見たいと思って、
マンションに1日だけ帰ってきます。
食器のしまい場所が違っていたりするので、
威一郎が家に女を連れこんでいるのではないかと
疑います。
威一郎と洋子の関係はどうなるのでしょうか?

会社を定年退職し、仕事も肩書きも
無くなった夫。
家事もできないのに、妻にうるさく干渉する夫。
妻は生活のペースを乱され、ストレスを
感じるようになる。
やがて妻と夫の間には喧嘩が絶えなくなる。
夫は粗大ごみのような存在になっている。
定年退職された夫の方は、家事で妻に協力し、
うるさく干渉しないように注意する事が大切ですよ。
奥さんに感謝する気持ちが大切ですよ。
そうでないと、奥さんからぽい捨てされますよ。