女性看護師
「金田一さーん。金田一はじめさーん。」


患者
(マスクをした状態で、診察室に入ってくる。)


医者
「今日はどうされました?」


患者
「はい。あの、これは最近始まったことじゃないんですけど・・・」


医者
「はい。」


患者
「私の周りでよく人が死ぬんです。
 それはもう、1人とか2人とかいうレベルじゃなくて、
 何百人とかいうレベルで。」


医者
「(カルテを書きながら)なるほど。」


患者
「最初は偶然なのかなって思ったんですけど、
 かれこれ20年以上続いてるんで、
 これは何かあるなと思いまして・・・」


医者
「なるほど。
 ちょっと喉見てみましょう。
 (患者の口に棒をつっこむ。)はい。『あー』って言って。」


患者
「あー。」


医者
「あー、大分腫れてますね。
 お薬4日分出しておくんで、食後に飲んでください。
 それで様子見ましょう。」


患者
「ありがとうございました。」



(4日後)



女性看護師
「金田一さーん。金田一はじめさーん。」


患者
「失礼します。」


医者
「どうですか?あれから。」


患者
「先日、幼馴染と無人島に行ったんですけど、
 5人死にました。」


医者
「あー。治ってないみたいですね。」


患者
「もう、人が死ぬ度に申し訳ない気持ちでいっぱいになって・・・
 『また、オレのせいだ』と思うと・・・」


医者
「ちょっとレントゲン撮ってみましょう。」


患者
「はい。」



(レントゲン撮影後)



医者
「こちらが金田一さんのレントゲンですね。」


患者
「何か写ってました?」


医者
「ちょっと胃のあたりに腫瘍があるみたいですね。」


患者
「それが原因ですか?」


医者
「んー。何とも言えないですが、

切除した方がいいですね。」


患者
「お願いします。」


医者
「じゃ、手術の予約いれますね。
 手術の日が決まったら連絡しますので。」


患者
「この手術、絶対乗り切ってみせる!

 じっちゃんの名にかけて!!」


医者

「この手術、絶対成功させてみせる!

 じっちゃんの名にかけて!!」


患者

「あ、先生もおじいさんが何か有名な方なんですか?」


医者

「いや、祖父はタクシードライバーです。」


患者

「じゃあ、引っ込んでてください。

 タクシードライバーの名にかけて手術されても・・・」


医者
「執刀は別の医師が担当しますので。」


患者

「わかりました。」


医者

「お大事にー。」



(手術を終えて数日後)



医者
「改めまして、手術の方、お疲れさまでした。」


患者
「あ、はい。」


医者
「手術中に執刀医が1人死んだことを除けば、
 非常にスムーズに手術は進みました。」


患者
「お手数かけます。」


医者
「手術を終えてから、どうですか?状況は。」


患者
「先日、幼馴染と一緒に、とある洋館に行ったんですけど・・・」


医者
「はい。」


患者
「なんとか3人で食い止めました。」


医者
「あ、減りましたね。
 とりあえず、先日からお出ししている
 抗がん剤を引き続き出しておきますので、
 それで様子を見ましょう。」


患者
「ありがとうございます。」


医者
「あと、基本的に外出しない方がいいかな。」


患者
「そうですか。」


医者
「孤島とか洋館とかよく行ってるみたいだけど、
 そこにいくことで、人が死んでるみたいなんで、
 学校以外、外出しないこと。
 これは絶対に守るように。」


患者
「わかりました。」


医者
「お大事にー。」



(4日後)



医者
「どうですか?あれから様子は。」


患者
「学校以外、外出しないようにしていたのですが、
 この4日間で、学校内で5人死にました。」


医者
「あー、こりゃ重症だなぁ。」


患者
「待合室で待っている間も、1人死にましたし・・・」


医者
「うーん。
 とりあえず、入院しますか。」


患者
「入院。」


医者
「他の患者さんが死ぬといけないんで、
 隔離病棟で。」


患者
「今日からですか?」


医者
「できれば、早い方がいいね。」


患者
「わかりました。準備してきます。」


医者
「はいー。お待ちしていますー。」


患者
「失礼します。」


医者
「さて、次の患者さんは・・・」


女性看護師
「先生!!隔離病棟の江戸川コナンさんが病棟を脱走しました!!」


医者
「もう!またか!!
 彼が街に出ると、また人が死ぬから急いで追いかけて!!」


女性看護師
「わかりました!」


医者
「相手は麻酔銃持ってるから、
 気を付けるんだよ!!」


女性看護師
「はい!!」


医者
「自覚症状がない分、金田一さんよりタチが悪いんだよなぁ・・・」










【コント・セルフ・ライナーノーツ】

20年以上、周囲で人が死に続けている金田一少年。

原因は病気しかないということで作ったコント。


もう、彼に言える最大の防御策は家を出ないことです。







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