+畑始めました。+で、記したとおり、スナップエンドウを春に向けて育てるにあたり、麦をそばで育てると、相乗効果で豆科の作物がよく育つというので、「ライ麦」の種を購入し、蒔くことにした。
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11月が過ぎ、12月。
あたりは一面の雪景色。
美しい白銀色を放つ農園。
そして、スナップエンドウは、
死んだ。
その後、スナップエンドウの命の分まで、ライ麦が生長する。
月日は流れ、6月になった。
ついにライ麦が天を仰ぎはじめた。
さすが、麦は強いと言われるだけある。
ライ麦よ、あぁライ麦よ、その強さにあやかりたい。
ライ麦のように生きたい。
中島みゆきの「麦の唄」が脳内に流れる。
「あの~前から聞きたかったんだけど、どうして麦育ててるんかい?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「さぁ、なんででしょう。スナップエンドウは麦と育てると良いと聞いたもんで。」
そういえば、何故今ライ麦を育てているんだ。
もうスナップエンドウは死んだというのに。
ライ麦の使い道はあるのか!?
こんな量では、ライ麦パンも作れん。
「どうしましよう、この麦・・・。もう黒マルチの代わりに農業の道具として使いましょうかね~。」
「そんなのもったいないわよ。麦なんだから、麦ごはんにすればいいじゃない!」
(麦は麦でも、ライ麦なんだよ。)
翌日
「どうして、麦育ててるんだい。見ない麦だね~。」
いつも聞かれる、何故麦を育てているのかを。
「ライ麦畑をつかまえて」という小説があるが、私はライ麦を捨てることも、使うことも出来ず、完全に捕らわれている。
ライ麦に捕まえられる。
三十路の初夏である。
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