北海道にある伏見稲荷神社です。 

 

車で行くと、駐車場が参道の横っちょになっているので、参道脇から「こんにちは〜」と入るようになっていました。 

 

参道に入る手前には、大きな石があります。 

 

「大切な願いが届く 願石」と書かれていて、「へぇ〜、願いが届く石かぁ〜」と、前に回り込んでビックリです。 

 

とても力の強いお稲荷さんが宿っていました。 

 

うわ! えらい強いお稲荷さんが入っているな〜、こんな横っちょにある石なのに……なんでだろう? と思いつつ、とりあえず先に本殿に行って、ご挨拶をしました。 

 

ここのお稲荷さんは本当に京都の伏見稲荷大社から来られています。 

 

「北海道には稲荷の神が少ないようだったので来た」と言っていました。 

 

結構、丁寧に請われたそうで、そこまで頼まれたら行かねばならん、と思ったのだそうです。 

 

伏見にいた自分の子分も一緒に連れて来ていて、その子分が眷属として働いています。 

 

社殿右手に「荒魂社」があったので、そちらへも行ってみました。 

 

そこにあった説明を、ふむふむと読んでいたら、「その社には入っていないぞ」と神様が言います。 

 

あ? そうなんですね? と、写真だけを撮り、次に参道を社殿側から入口まで歩いてみました。 

 

入口で写真を撮り、ふたたび参道を上がります。 

 

正式な方向で歩くと、眷属が鳥居と鳥居の間に左右1体ずつ座っています。 

 

狛犬のように向かい合っているのではなく、入口のほうを向いています。 

 

鳥居の数だけ眷属が左右にいて、参道を守り、来る人を迎えているのです。 

 

律儀と言うか、参拝する人を大切にしている神社です。 

 

神様はすごく陽気なうえにフレンドリーで、気さくに何でも話してくれました。 

 

「実は、ワシはな、油揚げがさほど好きではない……」 

 

「えええーっ! びっくり  お稲荷さんなのに、ですか?」 

 

「うむ。眷属たちは好きだがな、ワシはあんまり……好きではないな」 

 

「へぇーっ! そうなんですね! では、何がお好きなのですか?」 

 

と、聞いたその答えが、目をまん丸にして驚くようなもので……。 

 

それを書くと、本当に神様がそう言ったんですか! と、批判を浴びそうなので、正直に神様に謝りました。 

 

「あの〜、神様、申し訳ございませんが、私、それ、よう書きません……書く勇気がないです」 

 

「そうか……。では、甘いものでも良いぞ」 

 

「甘いもの、お好きなんですか?」 

 

神様はまんじゅうが大好きなのだそうです。 

 

あずきも好きだと言っていました。(ぜんざいとか甘く煮たあずきです) 

 

「それを書くと、まんじゅうもあずきも持って来てくれる優しい人がいて、甘いものでいっぱいになりますよ?」 

 

「眷属たちも甘いものが大好物だ。心配はいらぬ」 

 

というわけで、眷属たちは普通に油揚げを喜びますが、メインの神様は油揚げが好きではないそうです。 

 

それよりも甘いもののほうが嬉しいとのことでした。 

 

「あそこの石に、強い眷属? でしょうか? 宿っておられますよね?」 

 

「ああ、ガンコなじいさんでな」 

 

「え? おじいさんなんですか?」 

 

かなり古いお稲荷さんなのだそうです。 

 

力が強く、そこそこ大きくて、神格も高いところまでいっているそうですが、ものすごーーーーーーーーーくガンコなのだそうです。 

 

多分、伏見から一緒に来たのだと思います。 

 

人々があの石を神様だと思って、石に向かってお願いをする、一生懸命に祈るその姿を見て、「ちょっと、ワシがあそこに入ろう」と言い出したそうです。 

 

メインの神様は、いやいや、お願いはあの石にされても、ここ(本殿)で叶えたらいいではないか、叶えることに変わりはないし、そんな狭い石に宿らずとも……と意見をしたそうです。 

 

すると、人々が一生懸命に石に向かって頭を下げて願っている、石を神だと思って信心している、それをないがしろにしてはいかんだろう、ワシらはその信仰に応えなくてはいかん! ワシが入る! と頑として聞かなかったそうです。 

 

で、そのままず〜っとそこに入っているそうです。 

 

「優しいのですね、人間のことをそこまで思って……」 

 

「他の者の意見は聞かず、だがな」 と神様は苦笑していました。

 

でも、そこには石に宿っているお稲荷さんを思う気持ちがほんわかと漂っていました。

 

「神社のお名前が伏見稲荷って……そのまんまなのですね」 

 

「ああ。荷が重いぞ〜」 と神様は笑っていました。

 

伏見稲荷大社から勧請されたお稲荷さんは全国にたくさんあるそうです。 

 

でも、伏見稲荷、とそのままの名前のところは、あるにはあるけど大変少ないらしく、名に恥じないように仕事をしなければいけない、とプレッシャーを感じておられる様子でした。 

 

境内は明るく、やる気がいっぱいに満ちていて、元気が出る神社です。 

 

「願石」におられるお稲荷さんにピンポイントでお願いをするのもいいと思います。 

 

情に厚いお稲荷さんが入っていますから、「ワシとわかって来たか、よしよし」と、張り切って願いを叶えてくれるような気がします。

 

 

 

 

駐車場から参道に出ると、この位置です。

 

 

 

 

 

願石か~、へぇ~、と前に回ると……

 

 

 

 

 

うわ! 強いお稲荷さんが入っていらっしゃるやん びっくり とビックリしました。

最初はただの石かと思いました。

 

 

 

 

 

陽気な神様です。

その「気」で境内も明るいです。

 

 

 

 

 

神様であるぞ! という威圧感がないので、いろんなことを気軽に聞けました。

 

 

 

 

 

社殿から見た景色です。

 

 

 

 

 

埋まってますね~。

いろいろと。

 

 

 

 

 

荒魂社のところにあった説明です。

 

 

 

 

 

写真だけ撮らせてもらいました。

 

 

 

 

 

参道を下まで下りようとすると、この雪です。

すごいです。

最新刊でしつこいほど書いたし、前回も書いたし……。

今日は言わんとこ、と思いましたが~、口がむずむずして、やっぱり我慢できませんっ!

この日は3月の最終週だったんです。

関西では桜が咲いている時期なんです! 照れふぅ、スッキリ

 

 

 

 


鳥居と鳥居の間、左右に眷属が座っています。

こちらを向いていて、お出迎えをしてくれています。

 

 

 

 

 

最後にもう1枚撮りました。

情に厚くて古いお稲荷さんは、シュッと姿勢よく座っておられます。

こちらに直接、願掛けをしても叶うと思います。