今更言葉の壁 | 憧れの(?)Italia Firenze生活

憧れの(?)Italia Firenze生活

イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

イタリア在13年。

それなりに言葉の壁は低くなったと思っていたのですが…

息子が生まれてまたもや言葉の壁にドカーンとぶち当たりました。




イタリア語の医療用語が分からん真顔





息子は生まれた時からNICUにいるので、当然ながら保護者である私とダンナが容態や治療の説明をドクターから受けます。


正直、最初はドクターの言ってることの半分くらいしか分かりませんでした。

それは何故かというと、言葉の問題だけでなく、精神的なものもあったと思うのですが…

ドクターが真面目な顔で話し始めると「何か悪いことが起こっているのではないか」という恐怖が先行して、ドクターの話すことを集中して聞けませんでした。
分からない単語があっても、それは何かと質問する勇気もありませんでした。

とにかく、ドクターと話すのが怖かったんです。

なので、ドクターからの状況説明はなるべくダンナがいる時に一緒に聞くようにしていました。
分からなかったところは後でダンナに聞いたりしていました。


でも、ダンナは仕事があるので常に一緒というわけにもいきません。


ある日、一人でNICUに行くと、息子のベッドに今は近づいてはダメだと看護師さんに言われました。

息子のベッドの方を見ると、ドクターと看護師さんが手術着のような緑の服を着て何かやっています。
側のワゴンにはハサミやら手術で使う様な(?)道具が…。

それを見て、私は真っ青。

近づいてはダメと言った看護師さんが「今、CVCの処置をしてるから。」と言いました。

が。

私にはCVCが何か分かりません。
(イタリア人でもおそらく知らない人の方が多いと思いますが。)

結局、後で、それがイタリア語で点滴のため血管に通す細いカテーテルのことだ分かったのですが…。

その時は訳が分からず、何か良くないことが起こってると勘違いし、ボロボロ泣いてしまう始末。
(出産直後で早産のショックと、ホルモンバランスの乱れもあって、今思えば情緒不安定だったのだと思います。)



他にもドクターが極低出生体重児のリスクや、息子に繋がれているセンサー、薬について説明してくれる時も…「動脈管」、「血中酸素濃度」、「炎症反応」などなど…もう日本語でも「何ですかそれ?」という言葉ももちろんあれば、「網膜症」、「黄疸」という言葉も、私はこれまでイタリア語で知りませんでした。


親なのに情けない。

息子を守らないといけないのに、こんなことでつまずいてて、息子に申し訳ない。

と、当初はかなり凹みましたが…

分からない言葉はダンナにも聞き、とりあえず覚えるしかありません。
後で日本語で何というのか辞書やネットでチェックしたりもしました。
(日本語でもそれが何なのか分からない単語もたくさんありました。実際にダンナもよく分からない言葉があったそうです。)






NICU歴3ヶ月の今…


だいぶ覚えた真顔

イタリア語のボキャブラリー、ここにきてだいぶ増えた。






為せば成る。

今はドクターとも看護師さんともダンナ抜きで怖がらずに話せます。

分からなければその場で聞き直したり、質問する余裕も出てきました。



そういえば、分娩の時も、出産準備コースに申し込んでいたのに通う前に産むことになってしまったので、なーんにも出産に関する知識もなければ、それに関するイタリア語も予習できてなかったんですが…


どうにかなった真顔


案ずるより産むが易しとはこのことでしょうか。





残念ながら、イタリア語が母国語ではない私は、これからもこの国で新しい場面に出くわすたびに言葉の壁にぶち当たるのだと思います。


でも、大丈夫。


本当に大切な人のためなら、言葉の壁は乗り越えられることを今回改めて知ったから。

息子のために、強くなる!






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